桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

再審問題連絡会総会

2019-12-02 | Weblog
昨日から大津での総会に来ている。
湖東記念病院事件、日野町事件と再審開始決定の出ている大津地裁の所在地での開催だが、俺は再審は卒業して8年、思うように行かない闘いに呻吟する仲間の報告を聴くのは申し訳ないような想いになるのは、例年のごとくだった。
特に、今回は、最高裁1小法廷が大崎事件に出した最悪の決定があり、仲間の想いは深刻だ。警察や検察の行う証拠捏造の行為などを見逃し、許すとの宣告に等しい、今回の第1小法廷の決定は、全く道理が通じない絶望を味わう思いになる仲間もいたことだろう。
でも、ここからが闘いだと、俺は思う。
裁判所が行う理不尽は、ほとんど無批判に受け入れてしまう日本の特殊性は、残念ながら、暫くは第1小法廷恐慌を生み出すし、冤罪を生み出し続けるだろうが、その理不尽はつみかさなれば積み重なるほど、社会に矛盾を積み重ねる。
反動は動を生み出す!
我々冤罪犠牲者は、その反動に立ち向かい、動を生み出す声を上げて活動を続ける。
裁判で嘘が認められては社会は闇だ。嘘の無い裁判であると信じているからこそ、最高裁第1小法廷のような事実をねじ曲げた判断が無批判に許されてしまうのだ。
俺たち冤罪犠牲者の使命は、その社会に実態を知らせて行くことにあると思う。
この日本の司法を変えなくては!