桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

個人攻撃

2017-06-03 | Weblog
今朝の読売新聞に異様な記事があった。
安倍晋三の加計学園に対する政治的援助を告発した、前川前文科省事務次官の出会い系バー通いを報道したことに付いて、それは当然だ、と言い訳する記事だ。
確かに、文科省事務次官として買春の温床と言われる場所に出入りしたのは、決して褒められないし、立場的に非難されて然るべきかも知れない。でも、それは勤務時間外の私的な行為だ。法に触れる訳でもない。個人攻撃になる、このような記事を書いた読売新聞も、決して褒められないだろう。
読売新聞が、安倍首相の個人的な友誼から政治力を行使した加計学園問題を、それなりに取り上げて記事にしているならば、まだしも、安倍首相の言い訳や官邸の弁明を疑うことなく報ずるばかりであることを思うと、これこそ怖い日本の明日の姿を示していると思う。
読売新聞は共謀罪に付いても、安倍内閣の言いなりに必要性を書いているが、もし共謀罪が作られたならば、今度は政権や警察、検察など、時の権力を批判する人は、前川さんのように行動を監視され、私的な行動を暴露されるし、指弾されるだろう。
前川さんの出会い系バー通いは官邸からの読売新聞にリークて書かれた記事だ。時の権力とし大新聞、マスコミが気脈を通じて国民を監視する、それが共謀罪の作られた日本になると、俺は前川さんを個人攻撃し、開き直る読売新聞に感じたが、さて、はて。