桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

迎撃ミサイル

2016-09-04 | Weblog
今年も5兆円を超える軍事予算が使われるようだが、人間って哀れな存在だ。
北朝鮮や中国などの脅威を、あれこれとマスコミは報道して、その備えが必要であることを強調するし、国民も必要であるかのように思う人が多いようだけども、俺には、そうは思えない。
迎撃ミサイルなんて役にたつの?
今日も、やれ北朝鮮のミサイルだの、中国の軍事力だのとテレビでやってるけども、もし北朝鮮が核搭載能力を向上させた場合は、日本のミサイル防衛システムなど、何の役にも立たないことは歴然としてる。北朝鮮が打ち上げたミサイルは、短時間で成層圏から日本落下して来るが、その落下スピードに日本の迎撃ミサイルは対応出来ないことは、専門家ならば、誰もが判ってるはずだ。
日本を攻撃するならば核兵器は必要ない。全国に50基以上の原発を持つ国家である日本は、普通のミサイルで充分に人の住めない土地になるだろう。
確かに、居眠りしたら処刑されるような狂気が支配する国家だ。何があるか判らない備えとしての防衛は必要だが、「相手が拳銃なれば、こっちも拳銃!マシンガンならば、マシンガンを準備しろ!」なんてヤクザの出入りみたいな感覚は、俺には巨大な軍隊ゴッコをしてるようにしか思えない。
人間も動物だ、生きるためには殺さざるを得ない。植物も動物も生きて行くことは、他種を侵略し、殺し合って行くことなのだが、しかし、知性と理性を備えた高等動物であるはずなのに、激しく歪み合い、殺し合っているのは人間だ。人間同士を大切にすらも出来ない存在なんだよ、人間って動物は。
殺し合うための予算、愚の骨頂って、これだと思うよ。