桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

取材

2010-06-29 | Weblog
俺は忘れっぽくて、自分の話したことなど、覚えていないことの方が多い。それが体験や思考によって話したことならば、まあ忘れても尋ねられれば同じ話をするだけだし、困ることもないが、感情的に話したことは忘れてしまうので困る。
あれは再審請求前だったが、連れ合いに再審を止めると言ったことがある。
もちろん理由はある。ここに書けないが主な理由だったが、仕事と活動に疲れ、嫌気がさしたのだった。行事があるたびに、それが重圧になり、気楽に仕事だけをしたかった。金銭的に辛かったこともあって、もう止めたいと思ったが、それは感情的な思いだったせいか、乗り越えて忘れていたが、記者の質問で思い出した。
確か、その後、再審請求が通ったらば、それで止めると言ったこともある。ギリギリの状況で闘い続けた、この14年だったと、取材があるたびに認識が深まり、今、俺の役割は終わったと思う気持ちの底を知らされてもいる。

萬庵

2010-06-29 | Weblog
水戸、芸術館の近くに、俺のお気に入りの蕎麦屋がある。
たまたま入って食べたのが、もう2年くらい前になるだろうか。香り、仄かな甘さ、喉越し、俺が蕎麦好きに推薦している柏のさとうに匹敵する蕎麦だ。
柏にある幻の蕎麦、さとうは蕎麦だけしかなくて、1日限定10人、完全予約制だが、ここ萬庵は普通に営業している。そして、蕎麦だけではなくてウドンもあり、これだ、また美味い。腰が強くて滑らかさがあり、何時も萬庵に来るたびに蕎麦を食べるか、ウドンを食べるかを迷う。
今日はざる蕎麦。
満足の昼飯だった。

ウンザリ

2010-06-29 | Weblog
連日、相撲界の賭博騒ぎでワイドショーが賑やかだ。除名だ解雇だと、死刑判決を求める文字の踊るスポーツ新聞も元気に批判してるが、こんな大騒ぎの問題なのだろうか。確かに暴力団と繋がるのは反社会組織に力を貸すことになるのだから、絶対に止めるべきだろう。しかし、こんなに大騒ぎするほでに大きな罪なのだろうか。
前の時津風が弟子を暴行して死なせたとき、あれでも解雇だった。賭博は罰金刑しかない軽い罪だ。棄却何だか知らないが、水に落ちた犬に石を投げているように思えて不快になって来た。
相撲協会と暴力団との付き合いは、昔は常識だった。興行主として暴力団は、相撲界の一員のような存在だった。
そもそも日本の歴史そのものが暴力団と深い繋がりを持っていたのだ。安保条約に反対する国民のデモ隊に対して、ときの政府自民党は右翼、暴力団を頼って対抗させたではないか。茨城県議会など、未だに自民党のボスは住吉会との深い繋がりを持って存在している。
今度の問題を契機に暴力団との繋がりを完全に断たせ、新しい相撲協会として出発させれば良いだけのことだ。大嶽にしろ琴光喜にしろ、解雇して相撲界から抹殺するのは行き過ぎだと、俺は思う。
本当に、日本社会は弱った人には過酷なことをするよね。ウンザリの騒ぎだな。