桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

痴漢冤罪

2009-06-11 | Weblog
電車内での携帯電話を注意したことを逆恨みされ、痴漢にされた沖田光男さん、今夜の日テレに出演していた。これも足利事件の影響だね。
この前の御殿場少年事件も同じように、本来は無い事件をあったことにして作り上げたわけだが、ひどいよね。
こんな女は、それこそ刑務所へ入れなければいけない。与太話を真に受けて犯罪にした警察、これも犯罪者として裁かなければいけないよね。
何時もおっとりというか、ノンビリというか、泰然自若の沖田さんは、電車内で女性に触るという行為とは、全く無縁だと、ジュネーブへ一緒に行っての行動で思うが、それにしても警察に検察、裁判の判断力の無さは無残と言いたい。
沖田光男さん、どんなことを言うかと出演を案ずる声もあったが、無事に終わり、俺もほっとしたなあ。


日本テレビ

2009-06-11 | Weblog
夕方の日テレを見ていると、権力者の代弁をする連中がコメンテーターとして出演してる。
検察官上がり、警察官上がり。そんなのばかりがしたり顔でコメントを語っている。もちろん、その人々が公正な言葉を語れればいいけど、無理だよね、この人たち。しょせん、権力の甘い汁を吸って生きて来たんだもの。
でも、今夜の熊崎勝彦元特捜部長、いいことを言ったね。 足利事件はこのようになった根本原因を明らかにしなければいけないと、そう言った。
知っている人も多いだろうが、日本では死刑囚が再審で無罪になった歴史がある。この熊野さんが検察の中にいた時代だが、その時に検察は「検察官合同」という幹部会議を開いて「今後、無実を明らかにしたり、再審開始に繋がる証拠は隠し通す」と結論を出した。
そうですよね、熊崎さん?
今回の足利事件について、検察OBの熊崎さんでさえ、「なぜこうなったかの検証が必要だ」と語るしかない現実、凄いよね。
同じ日テレのコメンテーターをしている検察OB、歌手と結婚した男は、この前の舞鶴女子高生殺人事件で弁護士が警察の家宅捜査に立ち会ったことを、「これは許してはいけない」とか言った。
これが検察官の本性なのだ。警察が証拠をでっち上げることを、知らないのか、知っても知らないふりをしたいのか、とにかく警察の思う通りにさせるのが検察の役目とでも思っている。
こんな輩がいるから、死刑囚の無罪が立証されても、証拠を出さない、隠し通すなどという話し合いをするのだ。
あのときは検察として謝罪もしていない!
なぜなんだ、熊崎さん、歌手の連れ合い!
動かぬ証拠が突き付けられるまでは、絶対に非を認めない。自分たちがそうだから、被疑者の取り調べでも「こいつらは叩いたり、殴ったりして攻めなければ白状しない」と思うのだろう。
さて、布川事件の最高裁決定は近いが、どんなコメントをするのかね、検察庁は。
楽しみにしているよ、樋渡さん、伊藤さん。




足利事件

2009-06-11 | Weblog
連日、菅家さんの姿をテレビで見るが、これが会えないんだな。
俺も冤罪仲間として、おめでとうと言いたくて、昨日などは東京に用事があったので、ついでに会えないかなと思ったが、時の人!なんだか知らないけど、自由に会えない状況のようだ。
シャバに帰ったからと言って、それで総てが万々歳とは行かない。社会に帰ったからこそ、そこから生まれる問題がある。
住居、仕事、生活。菅家さんは佐藤弁護士宅に仮住まいだそうだが、弁護士宅では気使いもあり、そのうち息苦しくなりもしよう。これからが大変だよね。
それから考えると、俺たちは恵まれていた。支援者が手厚く迎えてくれて、自分の好きなように時を過ごせたから。
菅家さんには、今度は社会で頑張って欲しいと願うだけだ。お互いに、お互いの立場で警察と検察の罪を追及して行こう!


低姿勢

2009-06-11 | Weblog
足利事件における検察の態度は、やけに低姿勢だ。今朝のテレビで、最高検のナンバー2が詫びたと知った。前例がないと、検察官経験者の大沢弁護士なども「大革命的出来事」と語っていた。
しかし、凄いよね、検察庁って。間違えたらば詫びて当然。なのに、今まで沢山あった冤罪で一度も詫びたことが無いんだから。それで済んでいたのだからおめでたい話だ。
この低姿勢、計算を感じて不愉快だ。逃げ場の無いDNAを突き付けられてしまい、裁判員制度を前に国民の反発を恐れたからの低姿勢じゃないのか!本当に反省しての低姿勢じゃないだろう。
我々布川事件は「自白」を唯一の証拠にして有罪にされてきた。その「自白テープ」に改竄痕が発見されても、DNAほどの動かぬ証拠にはならないと「それは耳で聞くと雑音だ」などと、とぼけた主張をしている。
俺にはアリバイがある。その証人が、今も生きている。検察が聞きに行くがいい。きっと彼女は、茨城県のわが故郷で玉村さんが殺された時刻の「桜井は午後9時ころには店で飲んでいた」と語ってくれるだろう。そして、警察が「9時ころに来ていた」と語っても、全く信じなくて強引に「午後1130分ころに来た」という調書を書いたことも教えてくれるだろうから。