桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

裁判官

2008-12-02 | Weblog
昨夜のテレビ朝日、ドキュメンタリ宣言はご覧になったでしょうか。ひどい事件でしたね。
清涼飲料水でスリップ痕を作り上げるのだとは、流石に警察。でっち上げの手法には堪能だ。
専門家は凄いね。スリップ痕にはタイヤの形が残ると言われてみれば、確かに時々道路に残されたスリップ痕は平坦では無い。高知白バイ事件のバスが遺留したとされるスリップ痕は、どう見ても不自然だ。
この事件は、ただ一つ、たまたま反対車線を走って来た白バイ警官の証言だけを根拠に有罪にされた。バスの学生や後続の車に乗っていた人の「バスは停車していた。白バイが高速で衝突した」との証言は、悉く退けられた。
白バイ警官が語る「時速10キロ程度」のバススピードでは残らないスリップ痕。バス内で誰も体験してない急停車での衝撃。
有罪は、全く道理がない。この番組を見た人は、誰もが片岡さんの無実を理解したに違いない。それに、警察の悪辣さ、検察の無力、更には裁判所のお粗末さをも。
それにしても高松高裁で片岡さんを裁いた裁判長、柴田秀樹という人物もひどかったね。弁護団の鑑定書やバスに乗っていた学生の証言を調べようともせずに却下、たった30分の審理で結審して「否認をしたのが許せないから実刑」と来た。こんな裁判官がいるから、警察はでっち上げをするよね、我が布川事件のように。
俺は警察の汚さに怒ってる、検察の間抜けさと狡猾にも怒ってる。だけで、最も腹が立つのは、こういう裁判官にだ。
何のために裁判官になったのだ!ただ唯々諾々と検察の言いなりになるためか!こういう裁判官はにゴマンといる。だから、警察は証拠をでっち上げても犯人を作り、検察は証拠を隠しても犯人だと主張する。
柴田秀樹判事、この人は犯罪者にならないものか!
あの番組をご覧の皆さん、どうすればいいと思われますか?
俺は布川事件を背負って、この情けない司法の現実を語りたい。その意志を固くさせてくれた番組だったが、今日も片岡さんは加古川刑務所で辛酸をなめ続け、家族は苦しみ続けている。許すまじ警察、許すまじ検察、許すまじ裁判官!