忘却への扉

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ひがしやま

2005-02-15 | 追憶
 半島で買ったらしいひがしやまをもらい、懐かしい味を久しぶりに食べた。子供の頃はさつま芋が準主食ともいえる時代があった。
 芋の加工品も色々食べた。その中でも、ひがしやまは手間がかかるのか、あまり作らずめったに食べれなかった。おいしいお菓子の代用だった。
 蒸したさつま芋の皮を剥き、縦とか横に輪切りにして広げ乾燥させたものだ。干すことによって甘味が増し、粘りや香りも出てくる。少々異なるが柔らかく湿ったスルメか、ガムでも噛むようなものか。
 筵や竹で編んだ物に並べ干してあるのだが、できあがるまでに何日もかかるので待ちきれない。裏返すついでに、ちょっと一枚とつまみ食い。元々量が少ないので、干している間に無くなってしまっていた。

 ひがしやまと聞くとなぜか蚕室の玄関を入った右手の板の間で、 藁で編んだ入れ物のなかで布団に包まれ顔だけ出してにこにこしている幼い弟を思い出す。側の窓の外には、ひがしやまが干されていた。弟の頭をちょこっと突つき、ひがしやまに手を伸ばした。
 

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