忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

英知を結集して挑めばきっと

2015-03-29 | 共に
 【 地 軸 】 2015/3/24 地方紙1面下段記事より

 [海の平均水深は富士山並みの3800㍍ほど。最も深いマリアナ海溝は1万㍍を超えエベレストも遠く及ばない。20年前の今日、日本の無人探査機「かいこう」が最深部に到達した。
 ▲実はかいこうに35年も先んじた潜水艇がある。しかも有人だ。乗組員の一人はスイスの学者で探検家の故ジャック・ピカールさん。設計した父親も気球で初めて成層圏に達した記録を持つというから、探究心は親譲りか。
 ▲ピカール家の冒険は終わらない。ジャックさんの息子ベルトランさんが、太陽光エネルギーだけで飛ぶ飛行機で人類初の世界一周に挑んでいる。目指すは再生エネの可能性追求。未曾有の原発事故を経験した日本も無関心ではいられないはず。
 ▲やはり、と言うべきか。東京電力福島第1原発1号機の原子炉内に核燃料はなく、ほぼ全て格納容器に溶け落ちていた。さまざまなデータから予想されていたとはいえ、あらためて突きつけられた事実が空恐ろしい。
 ▲宇宙船から生じる素粒子が物質を透過する際、ウランなどに当たると方向が変わる性質を用い、圧力容器を「透視」した。ただしどこに、どんな形で、どれだけあるかは分からぬまま。状態把握は、溶融燃料取り出しという未知の作業への一歩なのに。
 ▲「挑戦を通じて不可能を可能にしたい」 ―ベルトランさんは言う。冒険も化学の探究も、英知を結集して挑めば未知の領域が見えてこよう。原発事故の深淵も、きっと。]

最新の画像もっと見る

コメントを投稿