忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

片方だけの眺め

2016-12-17 | 日々

 10数年ぶりに電車に乗った。今月分の小遣いを出す気がないようなので、安定性に欠け、法定最高速度30㌖。安いからと買ってもらったバイクで行くつもりではいた。
 だが当日朝、皮肉とともに今月分を頂けた。トンネルの多い長距離の往復は危険で、不安だったので正直ほっとした。
 時刻表が読めず駅員さんに尋ね、行きは1時間待ちの「普通」より先に来る「急行」を選ぶ。線路をまたぐ階段のある屋根付き橋を下りると2番ホームだが、待ち人は私1人。
 乗った電車内も空席が目立つ。すわる席は煙を吐く汽車の時代から、人家や時には海の見える側と決めている。反対側の景色は大半が山なのだ。昔ながらの住宅も残るが、空き家だと分かる家も増えているのは寂しい。
 帰りは、時間の都合で普通列車、窓際に向かい合わせに座る長椅子型。この型の電車はこの県では県庁所在地の市内電車に乗っただけだった。下校する男女高校生がめだつ。空席があるのに、立っている学生が数人いたのは自分流? 他は、買い物帰りの主婦たちか。
 立ちっぱなしで数時間をよく体験した世代には、ドライブ中によく見かける回送電車を思わせる数人の乗客だけの客車を連結させ走る急行列車がもったいない。路線をつなげ、四国一周できればとJRに期待するのも無駄かと、さびれる地方を残念に思う。