忘却への扉

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弱肉強食 放置の政治は不要

2016-12-08 | 平和を

 【 地 軸 】 2016/12/6 地方紙1面下段コラムより

[ まさに「神(かみ)ってる」。米男子ゴルフの慈善大会で、松山英樹が堂々優勝した。直近5試合で4強の強さは、今年の「流行語大賞」にぴったり。
 ▲もう1年を振り返る時節が巡ってきた。世相を1字で表す「今年の漢字」は来週発表されるが、勝手ながら選ぶとすれば「強」だろうか。
 ▲松山選手始め五輪やプロ野球などスポーツの強さ、活躍は素直にうれしい。一方、世界の政治に吹き荒れる強風は不穏な気配。欧州連合離脱を決めた英国民投票、トランプ氏が勝った米大統領選、欧州各国で強まる排外的、差別的な右派の躍進…。震源は、格差や貧困に苦しむ弱者の強い怒り。
 ▲英オックスフォード大の出版局は、今年の単語に「客観的な事実や真実が重視されない時代」を意味する「ポスト真実」を選んだ。強い国、強いリーダーを求める人々が、聞きたいうそだけを信じる社会は危うい。理屈をこじつける[牽強付会(けんきょうふかい)]に練達した、「強(したた)か」な指導者の思うつぼ。
 ▲「安倍1強」の日本も強気で強引、今週も採決強行連発の政治運営が続きそう。カジノや五輪で経済成長をもくろみ、防衛費増や自衛隊活動の拡大で軍事力を増強する「富国強兵」が進む—との見方も「強(あなが)ち」間違いではあるまい。
 ▲「「弱肉強食」を放置するだけなら、政治は不要。かそけき弱い声こそを、丁寧にすくい上げてほしい。「強の1年」の終わりに、そんなことを思う。]

 ( 忘却への扉 ) 氏神様のお札だけを売っていた神社が、伊勢神宮のお札と合わせ買わせようとし始め長い年月日が流れる。今年はお札販売の宣伝を神社本庁がしている。
 神社本庁と国民会議ら、神社仏閣を利用する神がかり的組織が、強力な支持母体とも言える?安倍政治。「安倍1強」の日本で安倍首相自身、現代の現人神気分に酔っているようで不安。
 明治憲法下の先の侵略戦争大敗までの天皇は、現人神とは軍部が戦争遂行など利用するのための方便であって実際は形式的な存在。だが今、安倍首相は「強者」として指示と実行する側にいる。「弱肉強食」の「強」の側で政治を動かす。
 [かそけき弱い声こそを、丁寧にすくい上げてほしい]そうなる政治を来年こそはと一般国民が希望すると鬼が笑うだろうか。