数年前のある月に留守がちになるからと中断したままだった鮮魚店の宅配を、再開した。昨年末は忙しく配達はできず、こちらで取りに行った。迷った末の後戻り、自宅での新装開店を知る。
この家だったら正面が変わっただけちょうど横で長く仕事をしていた所、入らず出会わない前に親しみを感じていた。思ったとおり店でよかった。配達だけより店に行っての出会いがうれしい。
今日が初回の配達の日なのに『忘れているのやろか?』妻は何度も言う。商売人だ それはないだろう 海が荒れ魚が上がらなければ別だが だったら電話があるはず と私は思う。
以前より1時間ほど遅れの到着は、配達時間の変わったせい。どれも刺身でもなんでもとの説明は当然で、いかにも生きの良さそうな魚を見れた。肉よりは魚の方が日本人の体質には合っているだろう。
昼間は留守が多いので倉庫の扉を勝手に開けて、宅配の魚を置いてもらうよう頼んである。魚の種類選びは魚屋さんにおまかせで、他に欲しければスーパーなどで買えば良い。
買いに行かずにすみ配達してもらえるのが便利で助かる。昔は行商人のおばさんが家々を売り歩いていた。市場で仕入れたいろいろな種類の魚を木製の2つの桶に氷とともに詰め、天秤棒で担ぐとかなり重いはず。
山里のわが家に来る頃にはもう数時間は歩いているが、まだ氷は大丈夫。来れば祖母は何かは買っていた。魚の残っている間は売り歩くのを反物などの行商人もした祖母は知っている。他にもたくましい物売りの女性たちがやって来ていた。