忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

消えた笑い

2007-02-19 | 共に
 知人が亡くなって日数が経つのだが、こうして時々思い出す。仕事の先輩でもあったが、もうあのように一緒の仕事をする人に出会うことは無いだろう。
 遅くなり親族の人たちだけになった通夜の席で、若返った優しい顔の彼を見る。一月ほど前にも会い、以前より良くなっていると楽しみにしていたのに。
 苦しみが消えた彼、そのそばに座る奥さんとも一緒に仕事をしたことがある。働き盛りのお二人だった。
 「毎日笑いながら仕事をしていたのに」奥さんへの挨拶の中で、つい言葉にしていた。言ってから通夜の席でとは思ったが、私の正直な気持だ。
 近くの数人から笑顔を見れた。彼は日々笑いを振り撒いていた。難しい人と言う者もいたが、それは仕事上でのことでその技術力は誰もが認めていた。
 彼は主役の仕事をこなしながら、周囲の仲間たちの笑顔への気くばりを欠かすことは無かった。記憶には元気に笑い話をする彼がいる。