ある知識人が、先日行われた党首討論の内、メインの安倍晋三首相と枝野幸男立憲民主党代表とのやりとりを分析、それを信号機に見立てたところ、すり替え答弁や、曖昧答弁に見立てた赤信号と黄信号が96%、真摯に正確な答弁に当たる青信号はわずか4%という結果を出した。
また、枝野氏の持ち時間18分の内、安倍首相が答弁した時間は13分だった。全体が45分の内、最も長い枝野氏の時間がこれだから、その他、野党党首の持ち時間では、ほとんど、安倍首相が赤信号と黄信号を出し続け、時間も相当、安倍首相が占有していた筈だ。
この現象は、予算委員会でも同じで、全く話が食い違って、問題の核心に踏み込めない状態が続いている。
その上、この頃は、与野党の質問時間の割り振りが、以前の野党70%から、55%位になっているため、どうしても野党が問題点を詰め切れなくなっている。
そんな中で、森加計問題が半煮え状態なのだから、政府提案で、与野党が対立している法案の審議が遅れることは当然だ。
今回の、政府・与党が強引に決めた通常国会の会期延長も、こんな状況があってのことだろうが、本来、法案は定められた会期中に決めるべきもので、それが出来ない場合は、廃案が、次期国会へ継続審議にすることが本来の姿だろう。
その点、今回、政府提案の法案が、果たして会期延長までして決めなければならないのか、甚だ疑問だ。
賭博を助長するようなカジノ法、労働時間を無制限にする高度プロフェッショナル制度、参議院の定数を6人も増やす増員法が国民にとってそれほど必要で、急務の法律とは思えない。「関連:6月21日」