逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

吉田茂の再軍備問題顧問とCIA(資料)

2009年10月03日 | 軍事、外交

『吉田茂側近がCIAに情報を提供』

吉田茂元首相の再軍備問題のブレーンだった辰巳栄一元陸軍中将(1895~1988年)が、米中央情報局(CIA)に「POLESTAR―5」のコードネーム(暗号名)で呼ばれ、自衛隊や内閣調査室の創設にかかわる内部情報を提供していたことを示す資料を3日までに、有馬哲夫早大教授(メディア研究)が米国立公文書館で発見した。
日本の再軍備をめぐり、吉田元首相の側近までも巻き込んだ米国側の対日情報工作の一端を示しており、戦後の裏面史に光を当てる貴重な発見だ。
有馬教授は同館で発見したCIAのコードネーム表、辰巳氏ら旧軍人に関する文書などを総合的に分析。
『より強力な軍隊と情報機関の創設を願っていた旧軍人の辰巳氏は、外交交渉で日本に再軍備を迫っていた米国にCIAを通じて情報を流すことで、米国が吉田首相に軽武装路線からの転換を迫ることを期待していた』と指摘している。
CIAの辰巳氏に関するファイル(52~57年)では、辰巳氏は実名のほか『首相に近い情報提供者』『首相の助言者』『POLESTAR―5』とさまざまな名称で呼ばれ、『保安隊の人選』『自衛隊』『内閣調査室』などの『情報をCIAに与えた』と記されていた。
辰巳氏は占領期、旧軍人による反共工作組織『河辺機関』の一員で、連合国軍総司令部(GHQ)の了解の下、新たな軍隊と情報機関の立案に参画していた。
吉田は首相就任後、『河辺機関』のほとんどの旧軍人を遠ざける一方、辰巳氏を信頼し、50年の警察予備隊の幹部人選などを任せた。
2009年10月3日(共同通信)




『JCIA創設』

『GHQ資金で反共工作~旧日本軍幹部の河辺機関』
連合国軍総司令部(GHQ)が太平洋戦争後、旧日本軍幹部による反共工作組織『河辺機関』を編成、GHQの資金提供で日本国内の情報収集や旧ソ連と北朝鮮への工作員潜入を計画していたことが14日までに、機密指定を解除された米公文書で判明した。
組織の中心は河辺虎四郎元陸軍中将(元参謀次長)=故人、以下同=ら。工作は『タケマツ作戦』と名付けられていた。
『河辺機関』の存在は関係者の証言などで伝えられていたが、計画の詳細が公文書で初めて確認された。
河辺氏はじめ機関の主要メンバーは戦犯訴追を免れており、文書は冷戦に直面した米国が旧軍幹部の訴追よりも反共工作を優先させた軌跡を物語っている。
終戦時に参謀本部第2部長だった有末精三元中将に関する『個人情報デー』(1959年9月15日付)によると、GHQ参謀2部(G2、情報)のトップ、ウィロビー少将は48年に日本側に情報機関の設置を求め『河辺機関』が設立された。
河辺、有末両氏に加え、吉田茂首相のブレーンも務めた辰巳栄一元陸軍中将や最後の陸軍大臣、下村定元大将らが参加した。

49年5月20日の秘密メモによると、河辺氏らは48年9月以降、G2と反共工作について協議。
河辺氏は『タケマツ作戦』を立案し、初期活動費に8万7000円を要求、当座の費用として3万7000円が支給された。
当時の8万7000円は国家公務員(大卒)の初任給ベースで比較すると、現在の価値で約370万円に相当する。
『タケ』は海外情報収集活動、『マツ』は国内活動を意味した。
河辺氏は北海道を拠点にした対ソ工作と、対馬などからの対北朝鮮工作を提唱。
ウィロビー少将は北海道ルートを優先するよう指示したが、朝鮮半島への潜入計画も了承した。 

河辺機関は、ナチス・ドイツの情報将校らが戦後、米国の反共スパイ網に組み込まれていった『ゲーレン機関』の日本版といえる組織だ。
ゲーレン機関をめぐっては、戦犯訴追より反共工作を優先させた米国の戦後政策の問題点が指摘されている。
河辺機関を率いた河辺元陸軍中将も、終戦時に参謀次長の要職にありながら戦犯に問われることはなかった。
今回見つかった米公文書は、日米戦後史の『闇』に葬り去られた終戦処理の倫理観を問い掛けている。
河辺氏は1931年の満州事変で参謀本部の作戦担当。
38年には武官としてドイツに赴任、40年の三国同盟締結につながる日独伊枢軸の強化にも関与した。
だが、終戦後は降伏条件受け入れの代表団を率いてマニラを訪れ、米占領当局と『戦後協力体制』をいち早く構築した。
河辺機関で対ソ工作を担当した有末氏も、終戦後は『対連合軍陸軍連絡委員長』に就任。
GHQとのパイプ役を務めると同時に、ソ連関係の情報提供を通じて米情報当局と親密になったとされる。
GHQが52年に河辺機関への資金援助打ち切りを通告すると、河辺氏らは機関関係者を自衛隊の前身である保安隊や日本政府の情報関連機関に再就職させることに躍起となった。
2006年08月14日米国東部時間(共同通信)



『幻の「新日本軍」計画 旧軍幹部、首相に提案』

旧日本軍幹部が太平洋戦争後の1950年前後、『新日本軍』に相当する軍組織の設立を独自に計画していたことが20日、機密指定を解除された米公文書で判明した。
構想は連合国軍総司令部(GHQ)の了解の下で進み、河辺虎四郎元陸軍中将(故人、以下同)らが立案。
最高司令官には宇垣一成元大将(元陸相)を想定しており、当時の吉田茂首相にも提案していた。
戦後史に詳しい複数の専門家によると、服部卓四郎元陸軍大佐ら佐官クラスの再軍備構想は知られているが、河辺氏ら将官級による新軍構想は分かっていなかった。毒ガス隊など3部隊の編成を目指した河辺氏らの構想は最終的に却下され『幻の計画』に終わった。
文書は、GHQや中央情報局(CIA)の記録を保管する米国立公文書館で見つかった。
2006年8月20日(共同通信)


コメント (1)   この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本だけの特権的談合組織『... | トップ | 日本の公職選挙法は公正な選... »

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
陰謀論・論 (逝きし世の面影)
2009-10-06 09:47:26
当記事に対して、名前も無くタイトルも記載せずに『荒唐無稽』『陰謀論だ』『低学歴の陰謀論者の妄想』等のコメント送られて来ましたが低級な落書きの類として削除しました。
(あまりに面白いので名前さえあれば大事に残して置こうかとも思いましたが、タイトルも名前も何も無いので残念ながらゴミとして処分しました。それにしても惜しい事をした)
昔の学生運動での演説の合いの手(野次?)の『異議なし』や『ナンセンス』と同じように(話の内容とは一切関係なく)何時でも何処でも誰でも思考停止でも何回でも使える『陰謀論』とは便利な言葉である。

それにしても、今回の(日本の共同通信配信のニュース)記事に対して陰謀論とは絶句。
しかも内容は、アメリカの国立公文書館の資料である。
日本の通信社やアメリカ政府やGHQやらCIAやら国防省やらの『公式の文章』を指して『陰謀論である』と一言で断言している。
面白すぎる。まさに『マゼランの法則』である。
この人物は、『真実』から正反対の方向にどんどん進んでいったが、結果的に最初の『真実』に辿りついているのです。
面白いし教訓的でもある。
『これまでの公式発表は全て正しい』や『権威ある存在は嘘をつかない』ではなく、国家などの『権威あるものは、権威を守るために嘘をすく必要が生まれる』のです。

吉田茂が反骨の政治家だったとか対米従属でなかったなどの歴史を改竄する動きもあるが、全権を握る米軍完全占領下で何年も長期間にわたって首相をしていた事からも分かるように吉田茂とは、現在のアフガニスタンのカルザイ大統領やイラクのマリキ首相と同じような存在である事が誰にでも分かる。
これ等は何れも基本的にアメリカの傀儡政権で、それ以外なら即座に米軍によって潰される。
時として占領軍(アメリカ)に逆らっている風を装っているが、これは自国民から100%アメリカよりと見なされれば失脚や暗殺の危険性があるからでしょう。首相ブレーンがCIAエージェントであった事は今回アメリカ自身によって公開されましたがもっと高位の大統領、首相クラスのCIAエージェントも十分に(可能性として)考えられます。

コメントを投稿

軍事、外交」カテゴリの最新記事