逝きし世の面影

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オバマは1920年代のムッソリーニに似ている

2009年01月27日 | 政治

元外務省分析官の佐藤優が『オバマは1920年代のムッソリーニに似ている』
『オバマ大統領の下で、米国は巨大なファッショ国家に変貌する』危険性を指摘する物騒な発言をしています。
オバマ演説を読んでみると、殆んど具体的な事を何も言わずに国家、国民の団結を主張している部分は、確かに似ています。
興奮する観衆(支持者)に向かって片手(左利きなので左手)を高々と掲げて見せる仕草も、何となく似ている。


『すべてを国家に』

ファシズムの名前の由来になったファシスト党創設者ベニート・ムッソリーニの主張は簡単で分りやすい。
その基本原理は『すべてを国家に糾合』しようというものであった。

『ファシズムの基調は国家の観念だ』
『ファシズムにとっては、国家は絶対なものである』
そして、個人や団体といふものは相対なものである。
個人とか社会とかいふものは、国家と共に行動し得る限り、許され得るべきものなのである。
『国家は現在であるばかりか、過去でもあり、就中、未来でもあるのである』


絶大な国民の支持で当選したムッソリーニとオバマ氏の演説を比べてみると、
(オバマ演説)
<もしもそこらの誰かが、アメリカはあらゆることが可能な国だということまだ疑うのなら、建国の父たちの夢がこの時代にも生き続けているものだろうかとまだ言うのなら、われわれの民主主義の力にまだ疑いを挟むのなら、今夜がその答えです。
その声を出したのは、老いも若きも、金持ちも貧乏人も、民主党員も共和党員も、黒人も白人もヒスパニックもアジア系もアメリカ先住民も、ゲイもストレートも、障害者も健常者も含めた、みんなです  アメリカ人みんなで世界に向かってメッセージを発したのです。
われわれは単なる個人の寄せ集めだったこともなければ、赤い(共和党支持の)州と青い(民主党支持の)州の単なる寄せ集めだったこともないのいだと。
われわれは今も、そしてこれから先もずっと、アメリカ合衆国なのです。>




『ファシズムは究極の資本主義の姿』

ファシズムの基本は、究極の資本主義の暴力的な搾取の最終形態であり、国内的には一定の国民(左傾化を嫌う中間層や農民)のコンセンサスをもとに軍事産業を主とする開発独裁を進め、対外的には凶暴で拡張主義的な軍事行動(海外侵略)を特徴とする。
圧倒的な国民の支持をバックにして、その国民一人一人の差異を『無かった事にして』すべてを全部ひとまとめにして『国家』がその代表者として発言する感動的な『オバマ演説の特徴』は、そっくりそのまま、ムッソリーニの最も得意とする演説手法でもあった。
因みにヒットラ-は『国家』は目的ではなく手段であり、真の目的はドイツ民族(アーリア人)であると主張して『偉大なドイツ民族を堕落、搾取している』として一方的に共産党やユダヤ人を攻撃して絶大な人気(支持)を得ることに成功する。


『単純化と仮想敵』

一般大衆の支持を得る為に、すべての複雑な物事を極端に『単純化』したうえで自ら『仮想敵』を作って攻撃して見せるあざとい戦術は、現在でも日本の小泉純一郎や石原慎太郎、橋下徹に共通して利用されているし、創価学会等のカルト宗教では普段から常用されている(政治意識の低い層に対して)極めて有効な手法である。

『ムッソリーニとヒットラーの違い』

ファシズムの創始者のムッソリーニは『単純化』だけだったがヒットラーは明確な『仮想敵』の断定を加えてファシズムを、より危険なものに進化させた。(ムソリーニにも仮想敵は有るがそれ程明確でも断定的でもない)
佐藤優がオバマを『ファシズムの危険が有る』と指摘してムソリーニに擬えても、ヒットラーやゲッペルスに似ているとは言わない所以は、この明確で断定的な『仮想敵の有るなし』によるのであろう。

佐藤優によると、特にオバマの大統領就任演説での『われわれはキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、そして無神論者の国だ。』から、
ヒンズー(インド)の協力を取り付けて『いよいよ本格的にアフガン戦争をやる』と分析している。
それなら可也危険か。?

しかしそれ以外の識者の受け取り方は、
仏教(日本)ではなくヒンズー(インド)を今後重視していくとの方針であるとか、
キリスト教とイスラム教という他の二つを入れて三大宗教の一つ(仏教)を完全無視していて遺憾であるとか、
いや、日本人を無宗教の分類に入れ、無神論者とは日本人を指している可能性が有る、も有りそれぞれ色々解釈できて面白い。




『違った解釈も出来る』

そもそも日本が仏教国だと知っているかさえ怪しい。
欧米から見れば『日本』と『韓国』の違いもよく分らないらしい。(だからサッカーのワールドカップ日韓共催なんて前代未聞の信じられない事が簡単に決まる)
世界地図の中で日本の位置を正確に知っているアメリカ人は半分以下との説も有る。
多分一般のアメリカ人にはヒンズー教と仏教の違いが分らない。
禅とヨガの違いも怪しい。
ですからヒンズーを入れた理由にはたいした意味は無く、世界の主要宗教を全部入れたとオバマ(アメリカ人一般)は思っている筈です。
それより演説に『無神論者』を入れたことのほうが余程重要ではないでしょうか。?
日本では何でもない事柄ですが、アメリカでは今までに無い画期的な出来事ですよ。


(参考資料)
聖書で読むアメリカ(続)   宗教 / 2008年06月05日
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/2fb1300f6b094e503f5e06d2bc12f693

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