逝きし世の面影

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トランプの「猫だまし」マスコミによる騙し

2018年04月15日 | 政治
「池上彰のニュースそうだったのか!!」2時間スペシャルの一部が急きょ生放送に=テレビ朝日提供

『池上彰:米英仏のシリア攻撃を生解説 テレ朝2時間SPの一部が急きょ生放送に』2018年04月14日

米英仏によるシリア攻撃を受け、14日午後6時56分からのテレビ朝日系「池上彰のニュースそうだったのか!!」2時間スペシャルの一部が急きょ生放送されることが決定。ジャーナリストの池上彰さんがシリア攻撃の意味と背景を“緊急生解説”する。

 「そもそもどうして、シリアのアサド大統領がシリア国民を攻撃していたのか」「米英仏はなぜシリアを攻撃したのか」「シリアは本当に化学兵器を使用したのか」、そして「今後のアメリカ・ロシアの対応はどうなっていくのか」といった、気になるニュースの意味・背景を、池上さんが生解説する。



NHK『週刊こどもニュース』で有名になった池上彰による4月14日(土曜日)の米英仏のシリア空爆の生ニュース解説の内容ですが、この前日の4月13日(金曜日)の毎日新聞の西川論説委員による英国の毒物事件の解説コラム『金言』<kin-gon> 『化学兵器と米欧結束』=西川恵 (2018年4月13日 )のソックリさん。まさに一卵性双生児であり、此処まで似ていると最早笑うしかない。



『姑息なアリバイ作り???』タイトル(見出し)と中身が完璧に矛盾する不思議

まさに詐欺的な『赤いニシン』(間違った結論に誘導する偽の手がかり)の偽装記事であり、その目的が不明なのである。(たぶんアリバイ作りだと思われる)
毎日新聞のベテラン記者西川恵によるコラム『金言』では、欧米リベラルメディアの『お約束ごと』である、『プーチンがイギリスで軍事用神経剤でテロ攻撃した』と断定し、飽きることなくロシア叩きを延々と繰り返しているのです。
ところが自分自身の記事の信憑性を真っ向から否定する『確かにロシア政府が実行した証拠はない。』と1行だけ(誰も分からない様に)さりげなく抽入していた。
(何んと、イギリスのメイ首相の主張に根拠がない『ロシアのプーチンの言い分が正しい』事実を書いていた。毎日新聞ですが、誰も気が付かないよう密かに英国の汚い謀略を告発していたのである)
池上彰の米英仏のシリア空爆の生ニュース解説も、この毎日新聞の西川恵編集委員の手口を真似て、『欧米リベラルメディアのお約束ごと』(シリアやロシアが化学兵器で攻撃した)を延々と繰り返した挙句に、密かに一言だけ『アメリカなどが証拠を示していない』一番大事な肝心の事実を明らかにしているのですから腹が立つ。
(正確に言うと、真ん中部分と終わりの部分で2回だけ極々短く米英仏などが『証拠がある』といいながら一切出さない矛盾点を不思議だという風に説明)
自分勝手に現実や歴史を書き換える低能ネットウヨとは大違い。なにしろ高偏差値の有識者の一人なので、いまの世界で何が起きているのかの正しい『事実』関係とか、物事の正誤や善悪は知っているのである。
ただ叩かれるのを死ぬほど恐れているヘタレなので、誰にも分からない様に1行だけ『真実』を書いていた。

『田中宇の国際ニュース解説』

◆シリアで「北朝鮮方式」を試みるトランプ

2018年4月14日 
軍産複合体は、ロシアと戦争したくない。米露戦争は人類破滅の核戦争になる。とろ火の米露対立を長く維持し、米国の世界戦略を牛耳り続けるのが軍産の目標だ。
トランプはこれを逆手に取り、軍産が起こした濡れ衣の化学兵器攻撃劇を機に、本気でロシアと戦争しそうな感じで突っ走って軍産をビビらせ、軍産に「ロシアと戦争しないでくれ」と言わせ、それに押される形で、米軍のシリア撤退もしくは米露協調を実現しようとしている。
トランプは北朝鮮に関しても過激な「先制攻撃」を言い続けて軍産を「反戦」に追いやり、米朝会談の開催につなげた。
トランプは今回、シリアで「北朝鮮方式」を試みているわけだ。

◆英国の超お粗末な神経ガス攻撃ロシア犯人説

2018年4月7日 
英政府が拙速でお粗末な動きをしたため、スクリパリ事件のロシア犯人説は信憑性が急落した。英国の国際信用が低下し、ロシアの対応の正しさが確認された。今回の失態は、慎重さを重視する伝統的な英国の外交姿勢と異なっている。英諜報界の反逆分子が、たぶんノビチョクでなくもっと無害な毒物を使って今回の事件を引き起こし、英政府の上部を騙してロシア犯人説を信じ込ませて対露制裁をやらせ、強烈な英露の敵対を誘発したうえで、ロシア犯人説が無根拠であると後で露呈していくよう仕向け、英国の威信の低下と、ロシアの影響力の増大を意図的に招いた感じだ。

『最初から失敗するように誘導する(口先で断定するが具体的な証拠類を一切出さない)、イギリスのメイ首相とアメリカのトランプ大統領の深謀遠慮』

時々大きく外れる『田中宇の国際ニュース解説』ですが、今回は一番大事な核心部分を正確に突いている。久々の鮮やかな連続クリーンヒットである。
イギリスのメイ首相とアメリカのトランプ大統領ですが、軍用神経剤のスクリパリ事件とかシリアの毒ガス騒ぎを引き起こし、わざと失敗するように稚拙なロシアバッシングを行った挙句に(軍産とかリベラルメディアなどの既存のエスタブリッシュメントを戦争で脅かし、思いっきりビビらせてから)、180度方向転換して2001年の9・11事件から延々と17年も続いている対テロ戦争から撤退する心算なのです。(★注、失敗すると大惨事を招く危険な手法だが、たぶん詐欺的なこの方法しか成功しない)



『戦争開始のプロパガンダと瓜二つだが、・・・』明らかに違いが有る軍用神経剤のスクリパリ事件とかシリアの毒ガス騒ぎ

EU離脱(Brexiteer)で四苦八苦するイギリスのメイ首相ですが、ババ・ブッシュの始めた湾岸戦争(1991年)での戦争プロパガンダで、開戦を渋る米議会を『保育器の乳児を殺す』など残虐行為を働くイラク兵の目撃証言で動かしたクウェート難民の少女。ところが、1年以上たった後でクウェート駐米大使の娘だったと発覚し大騒ぎになる。
最も有名な例では2003年にアメリカのブッシュ政権が『イラクに大量破壊兵器が存在する』し、かつ『イラクのフセイン大統領は9・11のアルカイダを支援している』(世界平和のために早くイラク戦争を始めてフセインを倒す必要がある)との虚偽のCIA報告を根拠にイラク侵攻を開始した事例がある。これも数年後には真っ赤な嘘だと判明するが、すべては後の祭りだった。


あの『火垂るの墓』の高畑勲監督は、戦争に負けることの悲惨さ(真実)を知っている国民ほど、いざ戦争がはじまると逆に戦争反対が言えなくなり、挙国一致で戦争に突っ走って仕舞うと警告している。(何とも教訓的な怖い話である)

高畑勲監督の『火垂るの墓』のポスターに描かれているホタルですが、実はホタルだけでは無かった(B29の焼夷弾を描いた)騙し絵のような無気味な画像

『効果的な戦争プロパガンダは「もろ刃の剣」で、具体例を出して戦争を始めたので、後になって「嘘」がばれる』

もし今回、イギリス(メイ首相)とかアメリカ(トランプ大統領)が戦争を始める心算なら、嘘八百でもよいから(誰にでも分かる)具体例が是非とも必要なのである。
ところが、今回米英仏が提示していのはSNSのネット上の画像程度であり、これでは熊本地震事の『動物園から逃げたライオン』と同じ種類の信用度である。
トランプ大統領などは自信たっぷりに『有力情報がある』と断定的に言うが一切開示していない。基本的に口先だけが勇ましいが、細心の注意で『実物』を出していないのですから、今の日本の国会審議のような話。



志位委員長『…証拠を持たずに支持するのは、本当に異常な対米追従というほかない。!』まったく、だが、

『安倍首相「シリア攻撃支持」表明   志位委員長が厳しく批判』2018年4月15日(日)しんぶん赤旗
日本共産党の志位和夫委員長は、14日、記者団に対し、安倍首相が米国などの決意を日本政府として支持すると表明したことについて、「トランプ大統領は、『シリア政府が化学兵器を使用した』と断言したが、犯人が誰かを国際社会はまだ突き止めていない。安倍政権は何かの証拠を持っているのか。持っていないはずだ。米国政府からの提供もないと思う。証拠を持たずに支持するのは、本当に異常な対米追従というほかない」と語りました。

『目立つように、はっきり「タイトル」に書かないと、・・・』

日本共産党の志位和夫委員長ですが、まったく『その通り』なのである。
ただし、日本共産党機関紙しんぶん赤旗の記事とか解説の記述ですが、ヘタレの毎日新聞の西川論説委員とか子供なんでも相談の池上彰と同じで、誰でもが読む『見出し』には『…証拠を持たずに』云々などの一番肝心な部分がなにも書いていないのです。これでは一生懸命いくら書いても、普通の注意力の読者では誰も気が付かない仕組みだった。なんとも残念な話である。(一番大事なキモの部分は、誰でもが読むタイトルに書かないと駄目)『新聞は見出ししか読まない』と自慢したのは日本語が不自由な麻生太郎だが、実は多くの人々は『見出し』しか読まないか、目立つ『見出し』の文言に影響されて記事の内容を誤解するのである。



『ガザ地区の対イスラエル境界での抗議デモ、死者34人に.』4月14日 AFP

パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)とイスラエルとの境界付近で続く、抗議デモに参加したパレスチナ人らとイスラエル軍との衝突で、死者数は13日までに34人に上っている。一連の衝突では他にも数百人が負傷している。
3週連続となったデモの参加者は過去2週よりは少なかったが、それでもかなりの人数が集まり、ガザの保健省によると、新たにパレスチナ人1人が死亡、数十人以上が負傷した。
死亡したのはイスラム・ヘルザラ(Islam Herzallah)さん(28)。ガザ市(Gaza City)東部でイスラエル軍の銃撃を受け、搬送先の病院で死亡した。
同省によると、一連の衝突ではこれまでに、銃撃による負傷者122人や催涙ガスによる負傷者を含め500人以上が負傷している。
イスラエル軍は、同軍が1万人と推定する「暴徒」が、境界沿いのフェンスを破壊して突破しようとした他、火炎瓶や爆発物を使用したと主張している。
ガザ地区北部での抗議デモに娘たちと息子とともに参加した女性は「死ぬのは怖くない。ガザでは既に死んだようなものだから」と語った。
ガザ地区は10年以上にわたってイスラエルによって封鎖されている他、ここ数年はエジプトとの境界も大半が封鎖されている。
3月30日に始まったデモは、6週間にわたって続けられる予定で、パレスチナ難民に向けて、今はイスラエル領となっているかつての自宅への帰還を呼び掛けるものだ。イスラエルはこれを同国の破壊を呼び掛けているに等しいと主張している。
4月14日 AFP

★注。
米英仏のシリア空爆(トランプ大統領のアッと驚く猫だまし)の目的ですが、3週間も続いているイスラエルの蛮行を隠す目的も十分考えられる。(テレビニュースには時間枠が新聞にも一定の掲載枠があり、マスコミが『何か』を大きく報道するとは別の不都合な『何か』を隠す最良の方法だった)

(おまけ1)


新右翼団体の『一水会』の講師として孫埼享の名前が、・・・

(おまけ2)

緊急声明文
「米英仏のシリアへの空爆・侵略を許すな!」
<米英仏の「決意」を支持する安倍政権の大犯罪を糾弾する!>

平成30年4月14日
一水会

主権回復を目指す会 
対米自立実行委員会

米国などは4月13日夜(日本時間14日午前)、シリアのアサド政権が首都ダマスカス近郊・東グータ地区で化学兵器を使用したとして、化学兵器関連施設への空爆を実施した。この攻撃には英国と共に仏国も複数の施設攻撃への共同歩調をとっている。なお、この攻撃は昨年4月に行われたものに続く二回目となる。

我が国の安倍首相はこの米英仏のシリア空爆に対し14日午後、「(シリアの)化学兵器の拡散と使用は断じて許せないという米英仏の決意を支持する。また行動を理解する」と内外にコメントを発表した。

安倍首相は、アサド政権が化学兵器を使用したという事実並びに根拠を明らかにしないまま、いち早く米英仏の「決意」を支持したのである。我々は、このような安倍首相の声明を到底受け入れる訳にはいかない。この表明の何処に一国の首相として、また主権国家としての矜持があるのだろうか。ただただ、攻撃を主導する米国トランプ大統領の顔色を伺い、媚びを売っていることに過ぎないのではないかと思えてならない。

化学兵器が使用される度に、アサド政権は残虐であるプロパガンダが流されている。これは完全に反体制派の情報であり、利害対立当事者のプロパガンダなのである。ましてシリア反体制派の情報発信センターは英国にあるというではないか。

反体制派の拠点である東グータ地区が、間もなくアサド政権によって解放されるという苦境のなかで4月7日、反体制派は「空爆で子どもを含む500人以上に、塩素ガスなどの化学兵器によるとみられる症状が出た」と公表した。この情報を拠り所にして、今回も米英仏はシリア空爆に及んだのである。

根拠が明確にあるのか。アサド政権を倒すための口実ではないのか。正しい行動、決意とは程遠い、殺人行為に他ならない。もはや侵略以外の何ものでもない。この米英仏の「決意」を支持するということは、アサド政権が化学兵器を拡散、使用したと断定することに他ならない。従って、これはシリアの主権に対する重大な挑戦であり、米英仏の侵略行為に支持したことと認識され、近い将来において禍根を残すことになりかねない。

平成15年、米国は対イラクの「大量破壊兵器拡散と使用」の存在をでっち上げ、「米国の安全保障にとって個別的自衛権の行使は不可欠な利益」(ブッシュ大統領)だとして単独行動に出て侵略行為をイラクに対して行ったのである。結果として大量破壊兵器は無かったにも関わらず、サダム・フセイン体制を破壊し、イラクの主権をぶっ壊したのである。そして中東の混乱の原因を作った。まさに、このシリア侵略もイラク戦のでっち上げと全く同様で、戦争屋の軍産複合産業がしでかした大犯罪に他ならないのだ。

シリアは国連に加盟する主権国家である。その正当な政権はアサド政権である。これらを正当に評価すると共に、シリア国民の平和を願い、そのために行動を起こすことが今要求されることなのではないか。少なくとも日本政府はシリアにおける化学兵器情報を自分の立場で情報収集・検証しなければならないのだ。

ただただ米国に追従するだけの安倍首相の対応であれば、何たる無責任、何たる無様な態度であろうか。

安倍首相に言う。イラク侵略と同様の、大犯罪を繰り返してはならない。


※この『一水会の緊急声明』記事は憂国我道会のHPに掲載されたものと同じ内容ですが、…日本共産党機関紙しんぶん赤旗とほぼ同じ内容だった。(と言うか、赤旗の記事を分かり易くもっと親切に、かつもう少し左翼的にした内容だった)

(おまけ3)



(おまけのおまけ)悪魔的なリベラルメディアの妄言

元朝日新聞記者の川上泰徳は、『シリア内戦:ホワイト・ヘルメットの人命救助を「ねつ造」とするプロパガンダのうそ』と題して、
『「シリアで同じ少女が3回救出されるやらせ写真」→同じ少女がリレー形式で3人に運ばれているだけ。記事の配信日は違いますが同じ日に撮影された写真です。』
との長いタイトルのネット記事を配信しているのですが、そもそも『同じ少女がリレー形式で3人に運ばれているだけ』でも、十分に民間人道組織を名乗るホワイトヘルメットの胡散臭さ(プロパガンダ組織である事実)を証明しているでしょう。
川上泰徳は朝日新聞中東アフリカ総局長、編集委員などを歴任。最新の著書「『イスラム国』はテロの元凶ではない グローバル・ジハードという幻想」(集英社 新書)で、ISIS(イスラム国)は『原因では無くて結果である』として、『武力行使では何も解決しない』と批判しているのですから無茶苦茶。根本的に考えが間違っている。(何かの特殊なカルト?なのか)
今回もホワイトヘルメットがイギリスの諜報機関と密接に関連している組織である事実を頭から無視して自論(どっちもどっち。暴力は一切駄目だ)を展開しているのですから呆れるやら驚くやら。何とも腹立たしい話である。
アルカイダなどイスラム過激派を偽装する欧米による残虐極まる侵略行為を一切無視して、何とも陳腐な道徳論を展開するさまは哀れでさえある。
(★注、キリスト教系カルト信者と思われる川上泰徳式の解決法とは、モザイク国家レバノンのような異なった宗教や宗派の『棲み分け』だったのです。この大馬鹿者はシリアでイスラム国との共存共栄を主張する心算だろうか。実に不思議で奇怪な発想だ)




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トランプ大統領と戦争屋の熾烈な戦い (鳩と共生)
2018-04-15 17:02:08
御無沙汰しております。
池上さんの番組は私も昨日 最後の方だけちらっと拝見しましたが 米ロが直接衝突して大戦争にならない様に細心の注意を払い軍事施設などに留め裏ではロシアと軍人通しの遣り取りが行われているという話がありました。

その後の 報道ステーションも視聴していましたが 意外とまともな報道で 高島アナウンサーが イラク戦争の時も大量破壊兵器が見つからなかった こんな攻撃が許されて良いのかと仰っていました。

去年の空爆もそうですが トランプ大統領は オバマ政権時代のリビア方式の空爆と違い 軍事施設に留め 今回も他の情報で知りましたがシリア軍が避難した後に攻撃している所を見るとネオコンに対する緻密な作戦なのではと思います。

いずれにしてもプーチンさんとトランプさんの阿吽の連携で戦争屋の思惑を吹き飛ばしてもらいたいと思います。


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