逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

突出する日本銀行「総資産」 GDP比65.9%

2015年06月06日 | 経済
『引き返しが可能な分岐点(レッドライン)を踏み越え大崩壊へまっしぐらに暴走する日本』

金子勝 – @masaru_kaneko』8月5日
日銀の資産はGDPの65.9%に達した。
過去100年、中央銀行は10-20%が平均。今でも米FRB25%, 欧ECBが22%です。
日銀は思考停止で、2%の物価上昇目標の到達が遅れれば、どんどん膨らみ、金融正常化は一層難しくなっていく。
金子勝 @masaru_kaneko
日経平均株価が12日連続で値上がり。ここだけ切り取り、海外人投資家が8千億円の買い越し、個人は1兆円の売り越しだから外国人投資家主導?年金をつぎ込む官製バブルで、円安をカバーして外国人投資家を呼び込んでいることはふれないNHKタブー?

『日銀総資産 GDP比65.9% 大規模緩和で膨張、国際的に突出』
日銀の総資産が3月末現在、対国内総生産(GDP)比で、65.9%に達したことが3日、日銀の集計で分かった。
国債を大量に買って市場にお金を流す大規模金融緩和の“成果”だが、GDP比は各国中央銀行の中でも突出しており、将来の金融政策正常化(出口戦略)の難易度も高まりそうだ。
日銀の集計によると、米連邦準備制度理事会(FRB)の資産のGDP比は25.3%、欧州中央銀行(ECB)は22.2%。ECBは今後も緩和策を続けるため、来年9月には30%程度まで拡大しそうだが、日銀のGDP比は群を抜く。
日銀が金融緩和を始める直前の2013年3月末時点では34.5%だったため、2年で約2倍に膨らんだことになる。
日銀の3月末の総資産額は323兆6000億円。このうち長期国債が220兆1000億円を占める。昨年10月末の追加金融緩和で資産増加のペースが速まった。
日銀は「物価の上昇基調は続いている」として、現段階ではもう一段の追加緩和の必要性を否定しているが、足元の物価上昇率は鈍い。日銀がさらなる追加緩和に踏み切れば資産は急ピッチで膨らんでしまう。
金融緩和は、供給するお金が大きくなるほど制御しにくくなる。
主な中銀の資産は過去100年間、GDPのほぼ10~20%で推移してきたため、日銀のGDP比は異例だ。
日銀がこのままのペースで資産購入を続ければ、GDP比は今年末に8割弱に達するとみられる。
ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「2%の物価上昇目標の到達が遅れれば、日銀の資産はどんどん膨らんでしまうため、保有資産を縮小する金融正常化は一層難しくなる」と指摘した。
2015.6.4 Business Journal
 SANKEI Biz

『普通の家計とか会社の決算とは逆の日銀会計』

日本の国内総生産(GDP値)は約500兆円で、日銀の総資産が66%(323兆円)に膨らんだとの報道ですが、普通の家計とか会社の決算なら『総資産が増える』のは良いことである。(逆の資産が減るとは、それだけ家計や会社がビンボウになること)
ところが日銀などの発券銀行(中央銀行)は逆になっている。(日本銀行の貸借対照表の総資産が増えればそれだけビンボウになる)
実は『日銀の総資産が増えている』の意味とは、現在大量の日本国債(日本政府の借金)を買い入れ、その分の紙幣を発行していいて、実質的に日本政府の財政ファイナンス(借金の肩代わり)をしているので実質的には日銀の負債が増えているのである。
1万円札の製造原価は十数円以下なのでシニョリッジ (seigniorage)『通貨発行益』で、日本銀行が輪転機をグルグル回すと自動的に日本国政府は濡れ手に粟のぼろ儲けが出来る。
ところが、政府とは逆に日銀会計上では紙幣の発行残高は『負債』の欄に計上する仕組みなのです。
我々の様な一般庶民は、お金(1万円札などの現金や預金類)というと『資産』という気がしますが、日銀にとって『お金』(銀行券や預金)は、資産ではなく『負債』なわけです。
最大のポイントとは、日本銀行の貸借対照表(バランスシート、B/S)を見れば明らかにように、一般の家計や事業会社とは発想が180度逆になっていて、発行銀行券や預金などの『お金』が負債(貸方)に計上されている。
日本銀行の貸借対照表(B/S)の書き方がまったく違う理由ですが、つまり、日銀にとって『お札』というのは、民間会社の『社債』と同じ扱いなのです。
ただし、返さないと倒産する会社の借金(社債)とは大違いで、日銀の紙幣(お金)は『小口』で『無利子』で『償還期限』の類が一切無い。

『リーマンショック以後の世界的金融崩壊(ソブリン危機)を「信用収縮」と呼ぶ理由』

発行した会社に責任がある(返さないと倒産する)『社債』とは大違いで、『紙幣』の場合には踏み倒しても実質的にも法的にも一切発行した日本銀行には何の責任も無いのである。
信用が無い紙幣は単なる『紙切れ』に過ぎない。
ところが逆に、人々が信用している間は『紙幣』は絶大な威力を発揮する。国家の威信(国民の信頼)を担保とした『信用』保証証書のような、摩訶不思議なものなのである。
紙幣の命は信用(TRUST)なので、世界通貨であるドル札には一枚一枚必ず『IN GOD WE TRUST』、と信用(TRUST)の文字が書いてあるのです。
神頼み?のドル紙幣の、『IN GOD WE TRUST』を見た日本人が『L』入りだと早とちりして、アメリカ人はGOLD(金)を信用(TRUST)していると勘違いしたとの笑い話もある。
このドル紙幣の信用(TRUST)の書き込みですが昔からではなくて、実はドルの信用が下がりだした50年代後半からだった。
ニクソンショック以前はドルは兌換紙幣だったのでGOD(神)ではなくて文字通りGOLD(金)を信用(TRUST)していたのです。(金1オンス35ドルの固定相場)
44年前の1971年8月15日、ヒロヒロ天皇の玉音放送(日本の無条件降服)から26年後の特別な日に、アメリカ合衆国政府(ニクソン大統領)は、それまでの固定比率によるドル紙幣と金の兌換を突然停止している。(ニクソンショック以前は1ドル360円の固定相場だったが突然240円になり、それ以後も徐々に低下して120円と3分の1になる)

『金融メルトダウン』

『ハゲタカファンドと自民党(日本政府)のグロテスクな二人三脚』

典型的な『外人』であるグローバル企業のブラックロックは上場廃止の可能性がある粉飾決算疑惑の原発メーカー東芝の株式を買い支えて暴落を阻止するが、フクシマの核事故の影響を何としても否定したい日本政府の邪まな思惑から動いているのである。
グループ全体では日本のGDP総額よりも大きい約570兆円を動かす米大手投資会社ブラックロックの日本部門であるブラックロック・ジャパンは、130兆円の日本の公的年金の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資産運用会社として国内株式の運用を全面委託されている。
4月21日付けロイター通信によると2009年12月から5年4カ月もの長期間日本のゆうちょ銀社長として君臨した井澤吉幸氏が5月18日付でブラックロック・ジャパン代表取締役会長に就任(天下り?横滑り?鞍替え?大出世?)すると発表している。(松下政経塾1期生でブラックロック・ジャパン代表取締役社長である出川昌人は4月30日付で退任する)
このブラックロックは、小泉純一郎首相全盛の2004年に郵便貯金(176兆円)と簡易生命保険(114兆円)の投資顧問会社となっていた。
日本人が誰も知らない間に、『日本の財布』ともいえる『郵貯』がメルトダウンして、ハゲタカヘッジファンドのブラックロックと融合していたのである。
典型的な『外人投資家』(ハゲタカファンド)であるブラックロックですが、なんと、あの『郵政改革』が旗印だった小泉純一郎首相以降の自民党(政府)と一体化していて、日本人のおカネを外人が勝手にギャンブルに流用している極限の腐敗体制が出来上がっていた。(この金融メルトダウンに果たした小泉純一郎の責任はとんでもなく重い)


『格好良く上手に負ける』逆転の発想

負けることが確実な今回の経済戦争ですが、これはもう恰好良く負けさせたら世界一のイタリア人を真似するべきでしょう。
4年前の3・11福島第一原発事故直後に、イタリアはすぐさま国民投票を実施して、圧倒的多数の賛成で『脱原発』に舵をきる。
何事も几帳面で確実な日本人でも大失敗したのだから、『我々イタリア人が原子力で発電するなど大間違いだ』と全員一致に近い圧倒的な大差で、原発廃止を選んでいる。
如何も人々は、勝つことばかりに注意が集中しているが、実は本当に大事なのは『いかにして上手に負けるか』ではないでしょうか。
もしも1941年12月8日の真珠湾奇襲攻撃の半年後のミッドウエー海戦での大敗北の直後に、一方的に無条件降伏していれば、我が日本国のその後ですが、今頃はアメリカを凌ぐ世界一の経済大国は間違いありません。
日米開戦から3年後の日本列島の最後の防衛線であるサイパン島陥時点でも、たぶんその後に日本は早々とアメリカに匹敵するか追い越す世界一の経済大国になっている。
玉音放送の半年前の沖縄戦の敗北後でも、3ヶ月前のドイツの降服後でも、同じで、矢張り日本はアメリカ以上の繁栄を謳歌していた可能性が有るのです。
これからの第二の無条件降伏ですが、これも同じ原理で、早ければ早いほど、被害は小さい。
ただ、今のところは過去の大失敗の歴史と同じ轍を忠実に踏んでいるので、すってんてんの丸裸になるまで、日本の敗北を全員で認めないで(嘘だと全員が知っている)挙国一致の大本営発表を繰り返すだけで貴重な時間を浪費する。それなら70年前の玉音放送以上の最悪の敗戦(無条件降伏)が待っているのは確実である。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 最後の年金資金までつぎ込む... | トップ | 歴史の歯車を大きく動かした... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (コメット)
2015-06-06 05:21:33
70年前の敗戦と今回との決定的な違いが少なくとも一つある。前回、広島で実際に核爆発したウランはたった1kgだった(長崎は知りません)が、今回はむき出しの核燃料だけで100トン以上。老朽化した原子炉•燃料プールのものも含めると一体どれくらい?金融•財政の焼け野原から再出発する事すら出来ない日本人(特に東日本の人々)はどうなるのだろう?流浪の民?
日本人の英語力アップに文部省が必死になる理由 (宗純)
2015-06-06 10:36:45
コメットさん、コメント有難う御座います。

今の日本国の文科省ですが、小学校の英語必修化とか中学の英語の共通テスト、大学の教養部門の講義では半数を英語で行うようにする計画など、なりふり構わず必死になって英語力の向上を目指しているのですね。
日本の周辺の台湾とか香港、韓国、中国シンガポールなどに比べて、明らかに日本の英語力は落ちるのです。
この原因とは、まさに日本国は明治以来高等教育が日本語で行われている、世界的にも珍しい国家なのですが、労働組合とか会社、社会などの言葉は、全て明治時代に日本国内で新たに作られた翻訳語であり、先人たちの努力の賜物。
今までの日本人ですが、極小数の例外を除けば、英語など、生活するうえでの必要性がほぼゼロなので、韓国や中国人に比べてモチベーションが低すぎたのです。
昔も今も同じで、日本人では今の国家が跡形も無く崩壊して、自分が縁もゆかりも無い外国に亡命する事態を想定している人は誰も居ない。
ところが、外国人は日本人のこの常識は通じない。
韓国とか台湾シンガポールや香港中国の金持ちとか中産階級の子弟をアメリカとかカナダ、オーストラリアなど外国に留学させたり、あるいはわざわざ妊婦がハワイで出産して米国籍を取得するなど、もしもの時の国外亡命を積極的に考えている。
グルジア大統領のサーカシビリが祖国から訴追されて国外逃亡して、今はウクライナのポロシェンコに拾われて、オデッサ州の知事に任命されているなど、の酷い例もあるが、香港の金持ちとか韓国高官なども、子弟とか夫人が外国籍を取得することに必死になっているのですね。
日本以外の外国では『国家』とは、出来たり潰れたりと繰り返す泡の様なものだと知っているのですよ。
そして今の英語力のアップに必死の文科省も、矢張り同じで、もしもの時に外国に逃げるとの思惑が有るのかも知れません。
3・11のフクシマの核事故の発生ではロシアのプーチンは被災民を全部シベリアに受け入れると発表しているのですが、・・・英語だけでは無く、ロシア語の勉強も必要になるかもしれません。

コメントを投稿

経済」カテゴリの最新記事