逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

バラク・オバマと麻生太郎の語学力

2009年01月21日 | 政治

1月21日 AFP 米国史上初の黒人大統領となるバラク・オバマ(Barack Obama)氏の大統領就任式が19世紀にエイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)大統領が就任式で使用した聖書を使用して連邦議会議事堂で行われ、その後、集まった聴衆を前に歴史的な就任演説を行ったが、同じ時間に地球の反対側の日本国の国会では現職麻生太郎首相の語学力の問題が最大の争点というお粗末なことになっている。

 

 
『本当に自分で書いたものなのか』

民主党の石井一副代表が20日の参院予算委員会で、麻生太郎首相の「漢字力」を取り上げ、首相が反論する場面があった。
石井氏は月刊誌「文芸春秋」の昨年11月号に掲載された首相の手記から「畢竟(ひっきょう)」「就中(なかんずく)」などの単語を抜き出して列挙したボードを提示。
「相当高度だ。あなたの漢字力で届くか。誰かが書いてあなたが承認したのではないか」と迫った。
これに対し首相は「期待を裏切るようだが、書かせていただいた。読みにくいのは身を『窶(やつ)し』ぐらいじゃないか。あとは皆さん普通お読みになれる」と答弁した。




『何度も間違える麻生太郎』

麻生総理が最近また漢字を読み間違え、「焦眉の急」を本来は「しょうびのきゅう」と言わなければならないところを「しゅうびのきゅう」と言ってしまった。
この「焦眉の急」という言葉は、今回初めて使う言葉ではなく、昨年9月30日に国会で行われた新首相の晴れ舞台の所信表明演説でも間違って使用して顰蹙をかっていた曰くつきの言葉。

冒頭解散を目論んで選挙対策として打ち出した2兆円給付金も、解散を先送りした結果『給付金辞退は矜持の問題』と、さもしい弁明に追われている麻生太郎首相だが、「矜持」とか「焦眉の急」とかは『知ってて当たり前の言葉』とまでは言えないだろう。
ましてや畢竟、就中、窶しなんかは普通は使わないし読めない。
麻生首相の答弁の言葉『皆さん普通お読みになれる』などは、残念ながら日本の現実とは一致しない。




『なぜ小泉純一郎は今でも人気が有るのか』

今も小泉純一郎が支持され、東国原英夫宮崎県知事や橋下大阪府知事が70%以上もの高率の支持が有るのは『言葉の内容』よりも、その『言葉遣い』にこそ、その秘密が有る。
この三人に共通するキーワードは大人なら誰でもわかる、中学生でもわかる程度の判り易い言葉を使用して有権者に語りかけている事でしょう。
大統領選挙戦で、演説は得意でも討論は苦手と言われていたバラク・オバマにもこのことは当てはまる。
オバマは中学生にでも理解できる言葉で演説していた。
だから一般聴衆を魅了できたが対立候補(知的エリート層)との討論ではこの良さが発揮できなかったので討論下手と見られていた。




『根本的に勘違いしている麻生太郎』

漢字は元々絵だったので、実に便利な文字で読まなくとも見るだけで瞬間的に意味が判る。
だから日本の洋画は吹き替えではなく殆んどが字幕だが文字を読まなければならない外国では字幕は珍しいらしい。
「矜持」も「焦眉」も、書き言葉ではあっても、話言葉とは言えません。
普通の家で親父が、家族間で使っていたら多分子供や奥さんに嫌がられるでしょう。
「焦眉の急」なんて言わずに「切迫しているから急がねばならない」と言えば解り易く、「矜持」も誇りとかプライドとか幾等でも判り易い言葉が有る。
麻生首相、普段自分で使わない、わざと難しい言い回しにしている。
しかも間違う。
ここで当然『何の為にそんな無駄な事をしているのか』の疑問が湧いてくる。
色々と解釈できるが、実は言葉の間違いなどは些細な事で、2兆円給付金騒動から類推すると、この人は『世の中(日本の社会)』そのものを間違って解釈しており、根本的に勘違いしているらしい。
この事だけは間違いない。



『三年後の消費税増税』

以前に消費税引き上げを公約して選挙で大敗したスパーチェーンの御曹司の民主党の党首がいたが、麻生太郎と同じで、お坊ちゃますぎて下々の世間と言うものが分らなかったのでしょう。
歴史上、基本的に増税を公約して勝った者は一人も居りません。
ましてや消費税は、当たり前ですが消費に税金をかける訳ですから消費を抑制して景気を冷やす。
ですからインフレ懸念の有る日本以外の国々、特にヨーロッパ諸国で広く採用されているのは消費税に景気の暴走を抑えてインフレを抑制する効果が有るので消費税増税は意味の有る増税なのです。
消費税はインフレ対策でも有る。
ところが日本は十数年も世界的に見て例外的なデフレで苦しんでいる。
たった2%の消費税増税の97年の日本経済の落ち込みは目を覆うばかりの酷さだった。
しかもアノ当時は景気は上向き加減だったんですよ。
ところが今は100年に一度の経済危機の真っ只中。
消費税増税は一気に消費マインドを冷え込ませるが、消費税増税は寒さで凍死寸前の人に冷水を浴びせるような無茶苦茶な犯罪行為で、間違いなく日本経済の息の根を止める。



『消費税の廃止』

一部の自民党議員まで言い始めているが、景気回復、日本のデフレを止めるためには消費税の廃止以外の方法は残されていないでしょう。
今の自民党の方針は、何とかして日本の経済を悪くして、金がアメリカに向かうように誘導する売国的な方法で、そのためにアメリカは不況知らずで我が世の春で今回のように、サブプライムローンのような悪徳商法を行う程、暴走して今日の世界的金融危機を招く。
反対に日本はモノヅクリ世界一なので何とか持っているが、普通の国ならとうの昔に破産しています。




『参考資料』

「大脇道場」NO.902 漢字テスト やってる場合じゃないだろう!に民主・石井一氏がパネルにした漢字が掲載されています。 

〈1〉就中
〈2〉唯々諾々
〈3〉揶揄
〈4〉畢竟
〈5〉叱咤激励
〈6〉中興の祖
〈7〉窶し
〈8〉朝令暮改
〈9〉愚弄
〈10〉合従連衡
〈11〉乾坤一擲
〈12〉面目躍如

〈1〉なかんずく=とりわけ、なかでもの意
〈2〉いいだくだく=他人の言いなりになるさま
〈3〉やゆ=からかうこと
〈4〉ひっきょう=詰まるところ、結局、要するにの意
〈5〉しったげきれい=強く励ますこと
〈6〉ちゅうこうのそ=再び盛んにした祖先
〈7〉やつ(し)=みすぼらしく装うこと、またその姿
〈8〉ちょうれいぼかい=すぐに変更されてあてにならないこと
〈9〉ぐろう=人をばかにすること
〈10〉がっしょうれんこう=時々の利害に応じて離れたり付いたりすること
〈11〉けんこんいってき=運命を懸け大きな勝負をすること
〈12〉めんぼくやくじょ=その人の名誉を高めるさま



海の向こうではオバマ大統領就任演説で盛り上がっていますが我が日本国では最高責任者の漢字力の有る無しで揉めている・・・・トホホ。
バラク・オバマと麻生太郎。
日米両国の最高指導者のこの二人ほど共通点のない、正反対な存在もないでしょう。
働き盛り47歳「これから」のオバマと、もはや「これまで」の68歳の麻生。
貧乏な生い立ちのオバマと、大金持の麻生。
人気絶頂のオバマと、全く人気無しの麻生。
端正な顔立ちのオバマと、口元がひん曲がっている麻生。
チェンジのバラク・オバマと、早くチェンジを願われている麻生太郎。(少し似て来たか?)
オバマと麻生の共通点を一つだけ見つけました。
どちらも日本語が不自由で漢字が正しく読めないらしい。
そのために、残念ながらオバマも麻生も日本の庶民の生活や心が余り理解できない

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