梅香のつれづれ日記

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6月7日、今年も我が家の裏を走るJR桜井線土手で羊の放牧が始まった

2013-06-08 09:59:42 | 羊大使

昨年11月3日午後13時から、我が家の裏のJR桜井線の土手を使って山添村のめえめえ牧場の羊たちで除草を、と考えてJRの王寺鉄道部と、めえめえ牧場、私の3者で実行に向けての第1回目の打ち合わせを行った


実現すれば、鉄道の土手での除草目的の放牧は多分日本でも初めての試みになるだろう、また、河川敷の土手の除草、休耕田、遊休地対策などと、無限の広がりが生まれる

羊たちの牧草不足の解消、鉄道、河川敷の雑草地が移動牧場に変わるかもしれない
幸い、JR幹部もめえめえ牧場も基本的にはかなり前向きでいい感触を感じている
この後には、羊の需要にこたえて増殖、副産物に羊肉、羊毛などの加工事業もついてくる
といったことが、私の基本的な考え方にあった


そして昨年11月7日にテスト放牧、12日から22日まで3頭が本格放牧して効果を確認したこれまでの鉄道の土手の除草作業といえば人力(草刈り機)による除草が主体で人出不足、除草後の処理、経費の派生が大きく、沿線住民からの苦情に後手後手の対処になりがちであった

そこで羊を利用した場合
草を食べるので後始末がいらない


柵があるので子供たちも鉄道の至近距離まで近づくことが出来るので、鉄道への理解、憧れを教育できる
車窓から見える風物詩をつくれる
沿線PRのポスターなどを作れてイベントに成長させることが出来る


反面、JR側が一番懸念したのが
羊が電車に驚いて列車妨害をしないか 
夜にさびしがって泣いて近隣から苦情が来ないか


鉄道の安全圏を熟知して、その範囲内での放牧が基本条件となる
鉄道側のこれまでの常識は
農業が機械化するまでは、農家の牛、山羊の飼料場であったが、いつの間にか人や動物を線路ぎわに近づけないのが常識になっている
   
牧場側は2,3の懸念があるが
山添村にあるめえめえ牧場では羊を50頭保有しているが、牧草が不足がちで、他で刈ってきて補充している
PRを頑張っても限りがあり、まだまだ認知度が低いのでありがたい話だということになった

桜井線(鉄道側)でやるメリット
◆「鉄道」という一番困難な場所で羊を飼うメリット
鉄道会社 年間4千万かけて除草している。(桜井、和歌山、五条)
◆1時間に4本しか走っていない。→欠点を逆手に取る発想。
車内アナウンスでアピールで沿線活性化
◆柵があるので子供たちも鉄道の至近距離まで近づくことが出来、鉄道への理解、憧れを教育できる






最近は人や動物を線路ぎわに近ずけないのが常識になっているが、鉄道離れにストップをかけるためにも、鉄道は草刈り以外にも付加価値をPRしたほうが好意をもってもらえ、鉄道会社にとっても大きなメリットとなる つまり、鉄道が草刈りをしなければならないのが課題なら、 草が刈り終る必要数の羊を持ってきて、その間イベントにすることで鉄道、羊管理者、地域などが共同で管理でき、利害が一致する。

◆人を説得できる材料そろえるのが大変。
問題は現状の鉄道の使命である絶対安全であるという条件を、いかに組織内で理解してもらえるかだ
これについては施設だけでなく、運輸、観光にも目配りするという視点から素案を作成して、並行して至近距離の場所でテストを繰り返し、関係者に見てもらうことで対策した   
サンプルをしめすことによってみんなが動きやすくなる。
今日までの経過を見ていると、想像以上に効果があることがわかり、やってよかったというのが感想である
うれしそうに羊とスキンシップしている子供たち、それを見守るお母さんたち、みんなの会話が明るいのがうれしい
ハードルが高かったけど、やればできる、みんなが支えてくれるを実感した
特に今回はNHK奈良のテレビ記者に熱い人がいて、企画段階から絶えず密着取材をしてくださったので、こちらの映像が完成して発表してもらえたらもっと嬉しい 放映が決まれば必ず知らせます 見てくださいね

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2 コメント

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鹿でなく羊 (中谷)
2013-06-09 10:31:37
ご無沙汰しております。
なかなかユニークは発想でかつ説得力ありますね。
一石二鳥とはこのことでしょうか。
畑の作物を猪や猿から守るために犬を使う事例が最近増えているようですがこれも自然にある動物の力を利用した合理的なお取り組みですね。
奈良でしたついつい鹿を想起してしまいますが従順な羊ならまさにぴったりでしょうか。
やり手のNHK奈良局長指揮でNHK奈良から面白いコンテンツも期待できそうで一石三鳥かもしれません。
今後の発展を楽しみにしております。
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ご機嫌いかがですか (若林梅香)
2013-06-10 00:25:43
我が家の裏を走るJR桜井線は蒸気機関車が走っていたころからのお付き合いで、堤防の草刈りをしたり、牛をつないで新鮮な草を食べさせたりしたものですが、時代が変わり、農業が機械化すると、堤防は草ぼうぼう、特に藤蔓が我が物顔に繁茂し、カメムシが異常発生するなど最悪の状態を経験してきました
JRに除草を申し出ると、勝手に堤防に入られては困るが答え、しかし、話の分かる工科長がカメムシ退治より、早めの除草をと、年3回の除草をしてくれるようになりましたが、その処理が大変とのこと、それなら昔のように牛やヤギに食べさせたらと考えたが、いつの間にか、鉄道界は線路に部外者が近づくのを大変警戒するようになってしまっていた
今回の堤防での放牧はJRがこれまでの常識から1歩も2歩も踏み込んだ決心をしてくれた結果で実現したものです
ぜひ成功させて、年3回ぐらいの放牧を慣例化したいものです   応援してください
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