2007
Silvaner
Qba Trocken
Weingut Friedrich Becker
フリードリッヒ・ベッカー(Weingut Friedrich Becker)のある
Schweigen(シュヴァイゲン)は、
ファルツ最南端にある、フランスのアルザスとの国境の町。
時代によって国境が変わっていた歴史を持ち、
第二次大戦後の1945年に現在の国境が定まった。
そのため、ファルツの生産者の持つぶどう畑の5%はフランスエリアにある。
ここではフランスは“よその国”ではなく、“ほんのお隣”だ。
フリードリッヒ・ベッカー(Weingut Friedrich Becker)は
小さい家族経営のワイナリーで、14haの畑を持つ。
赤の生産量は40%で、シュペートブルグンダーを中心に、
ポルドギーザー、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロなどをつくり、
“ピノ・ノワール”ラベルのワインもある。
ファルツ一の巨大な協同組合の跡継ぎだった彼は
品質のこだわりから1973年父の猛反対を押し切り独立、
当初は貴腐ワイン用の甘い葡萄ばかり栽培していた他の農家から
「ベッカーの葡萄は酸っぱくて不味い!」と理解を得られませんでしたが、
わずか20年でワインに賭ける努力と情熱から
ドイツのDRCと呼ばれるようになりました。
エチケットに描かれているのは
有名なイソップ寓話の「すっぱい葡萄」。
あそこの葡萄は酸っぱいよ・・・といわれ続けた作り手の
反骨精神の表れですね。
そんなベッカーさんが作るシルヴァーナーです。
実はコレ、
作り手さんがいらしたときにサイン入りで購入したものです。
もちろんシューペートブルブンダーも買いましたよ
品種:シルヴァーナー
等級:Qba
甘辛度:トロッケン
alc.:11.5%
<テイスティング>
外観:輝きのあるレモンイエロー 粘性中等度
香り:黄色い花 樽 りんご
味わい:アタックはマイルド テクスチャーはやや厚みがある。
りんごの風味 やわらかな樽の風味
酸味は穏やかだがじわじわと広がる
全体に穏やか
余韻はじわじわと広がる酸味で中等度の長さ
最後にバターで焼いたりんごのような香ばしさ
これ、今まで築いてきたシルバーナ感を覆されました
全然ライム感がない。
ファルツという温かい土地と
フランスを意識した作り手だからでしょうが、
ブラインドでコレを当てるには・・・
どうしよう・・・・
答えが出ないので、
ファルツという生産地域をご紹介
ファルツはかつてラインファルツといわれてきたが、
1993年よりファルツと改名。
南をフランスのアルザスに接し、
美しいハート山系の丘陵地帯と並行し約80kmにわたって帯状に広がる、
ドイツで2番目に大きいブドウ生産地。
高名なワイン村が目白押しとなるドイツワイン街道が
全ファルツ地域を一直線に縦断している。
フランスに接しているため影響があちこちに見られ、
グルメ文化もその一つ。
ハート山系の森によって荒いに西風から守られ、
ドイツでも最も温暖な気候に恵まれている。
ブドウの収穫はこの地域の農産物の1/3だが、
ここで作るワインのもたらす利益は2/3に近い。
ベライヒは2つ。
栽培品種
リースリング22%
ドルンフェルダー14%
ミューラートゥルガウ10%
ポルトギーザー10%