氷点に引き続き、さっそく続・氷点も読みました。
これもまたすごく引き込まれて、集中して読みました。
氷点のテーマは原罪で、
続・氷点のテーマは罪のゆるし。
難しいテーマだけに、
いずれも物語はドロドロの愛憎劇みたいな感じなんですが、
細やかな心理描写や美しい風景描写で
飽きることなく読み進むことができ、
テーマがすっと心にしみていく感じがします。
登場人物のつながりがとてもよくできていて、
皆が少しずつ「罪」を犯し犯され、責めたり責められたり、
許そうと葛藤しながら成長する様が、とても身近に感じられました。
あんまり身近に感じすぎて、
わたしも主人公のようにひとりで流氷でも見に行ったら、
いま心に潜んでいるいくつかの「許せないなこりゃ」という気持ちが
薄れるんじゃないかと錯覚を起こしそうでしたが、
やっぱりムリっぽいです・・・。
まだ徳を積み足りないのかな。
なんだかキリスト教だか仏教だかわからなくなってきました(笑)
あとこれまた氷点に引き続き続氷点でも
北海道のいろんな町のことが書いてあって、
まあ大体いったことあるところだし、
あと主人公が北大に入学して、キャンパスのことなんかもいろいろ書かれあって、
これまた勝手知ったる場所なんで、
そういうのもするする情景が浮かんだ一因かと思います。
出会えてよかった一冊でした。