Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

メドックシリーズ シャトー・コス・ラボリ 1997

2009-07-11 09:06:57 | Wine



Chateau Cos Labory 1997

サンテステフ村の5級シャトーです。

コス・ラボリの名は、”小石の多い丘”を意味する”コス”と
1800年から1840年まで所有者だったフランソワ・”ラボリ”の名に
由来します。

"コス"の名で連想するように、
お隣はサン=テステフ人気の2級シャトー
『Ch.コス・ デストゥルネル』という立地。

1845年フランソワ・ラボリが死去し、
ルイ・ガスパール・ディストゥルネルによって買い取られた後、
何度か所有者が変わり、
1922年にアルゼンチンのウェバー家の所有となりました。

ジョージ・ウェバーが現地で運営に当たったのち、
その娘セシル・ウェバーがフランソワ・オードワと結婚し、
現在もオードワ家の所有となっています。

何十年もの間コス・ラボリはすべての格付けシャトーのうちで
期待はずれの最もたるものの1つでしたが、
近年訪問する価値のあるシャトーへと変貌しました。

1989年と1990年の秀逸なワインから始まった品質の復活は、
2000年のヴィンテージまで続いています。
中でも1990年代の多くのヴィンテージのブドウは、
自然条件に恵まれなかったにもかかわらず、
品質を維持し続けています。

品質が著しく向上したのは
当主ベルナール・オードワによる選別の厳格化や、
樽内マロラクティック発酵、
濾過処理なしの瓶詰めなどが影響しています。

<シャトー情報>
平均年間生産量:6万5000本
畑面積:18.0ha、
平均樹齢:35年、
植樹密度:8700本/ha、
平均収量:55hl/ha
育成:発酵は29~30℃に温度管理されたステンレスタンクで。
   ポンピングオーバーは頻繁。
   マセレーションは20~30日間。
   熟成は新樽40%で12~15ヶ月。
   清澄はするが、濾過はしない。
栽培品種:カベルネ・ソーヴィニョン55%、
     メルロー35%、カベルネ・フラン10%
所有者:SCEドメーヌ・オードワ

<テイスティング>
色 エッジはガーネット 中央もガーネット
  粘性高め 透明度中等度~低め
香 赤果実のニュアンス イチゴ チェリー
  軽くスパイス 樽 ほこり リコリス
  alc.12.5%くらいか
味 アタックややシャープ タニック
  タンニン強く張り付く
  赤果実 チェリー 
  酸味中等度~やや強め
  alc.13%くらいか
  余韻長め チェリー
品種予想 カベソー75% メルロー25%



品種の正解はカベソー55%、メルロー45%
2品種の混醸って言うのは当たりましたけど
比率は久々にはずしたって感じです。
こんなにメルロー率高いとは・・・・

ここまで7本格付けワインを飲みましたが
いままでで一番このコスラボリがおいしく感じた。
比較試飲したのが、
ちょっとピーク過ぎかしら的な
クレールミロンだったせいもあるのかな・・・
コスラボリはフルーティ&タニックで
3日ぐらい経ってもまだおいしくて。

これははじめてのサンテステフ村のワインだったんですが
これからもサンテステフ楽しみです

メドックシリーズ シャトー・クレールミロン 1997

2009-07-11 08:51:03 | Wine



Chateau Clerc Milon 1997

ポイヤック村の5級シャトー。

このシャトーの畑は、
ムートン・ロートシルトとラフィット・ロートシルトに隣接する
絶好の位置にあリ、
ムートンも所有しているバロンヌ・フィリップ・ロートシルト家が
所有しています。

このワインのラベルには
一組のダンスをする若い男女が描かれていて、
これは結婚式を挙げたばかりの二人だといわれていますが、
その楽しそうなラベルの裏には、
悲しい愛の物語が秘められています。

ロートシルト家のフィリップ男爵は
若干20歳この大富豪一族を継ぐことになりました。

フィリップ男爵は
最愛の妻リリーと娘のフィリピーノに囲まれ、
若いシャトー主として幸せに過ごしていましたが、
第二次世界大戦によって
大きな不幸がフィリップにふりかかります。

ユダヤ系の大富豪であったロートシルト家は
ナチスドイツからの迫害を受けて、
幸せだった一家は離散してしまします。

フィリップは難を逃れてフランス軍に、
妻リリーはゲシュタボに捕らえられてしまい、
娘フィリピーノは行方不明になり、
ワイナリーも没収されてしまいました。

戦後父と娘は劇的な再会を果たしたのですが、
妻リリーは収容所で悲惨な死をとげていました。
中々立ち直れないでいたフィリップ男爵を救ったのは
二度目の妻ポーリーで、その後の2人の力で
100年以上変わらなかったメドック格付を覆し、
所有する“シャトー・ムートン・ロートシルト”が
1級に格上げとなりました。

一方、もう一つ所有していた畑では
娘のフィリピーノが大切にワインを造り続けており、
それがシャトー・クレール・ミロンです。

ラベルに描かれている二人は
結婚直後のフィリップと最初の妻リリーであると言われていて、
2人の楽しそうな姿を後世に残したかったのではないでしょうか。

<シャトー情報>
畑面積:30.0ha、
平均樹齢:51年、
植樹密度:8450本/ha、
平均収量:55hl/ha
育て方:発酵は21℃に温度管理されたステンレスタンクで
    15~22日間。
    熟成は新樽約30%で16~18ヶ月。
    清澄と濾過については詳細不明。
栽培品種:カベルネ・ソーヴィニョン46%、メルロー35%、
     カベルネ・フラン15%、プティ・ヴェルド3%、
     カルムネール1%
所有者:GFAバロンヌ・フィリッピーヌ・ド・ロートシルト

<テイスティング>
色 エッジはややオレンジが入ったガーネット
  中央ガーネット
  粘性高い 透明度低め
香 カシス スパイス 黒胡椒
  樽 青野菜 ほこり 
  alc.12.5%くらいか
味 アタックはややシャープ スパイシー カシス
  タンニン中等度 あまり張り付かないが収斂性あり
  酸味中等度
  alc.12.5%くらいか
  余韻中~長め カシス
品種予想 カベソー50% メルロー35% フラン10%
     プティ・ヴェルド5%

品種の正解は、
カベソー48%、メルロー34%、フラン14%、
プティ・ヴェルド3%、 カルムネール1%

おお・・・・
今回もなかなかいい感じの品種予想でしたね。

でも
このクレール・ミロンは私が思っているポイヤックのワインとは
ちょっと違ったイメージでした。
メルローとフラン率が高いからでしょうね・・・。
もしかしたらもうちょっと早く飲んだほうが
おいしいのかもしれません。

Sauvignon (48 %), Cabernet franc (14 %), Merlot (34 %), petit Verdot et Carmenère