もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

ようこそ腐女子の匣喫茶へ お好みのモノをどうぞ、召し上がれ。 日々を書き連ね、妄想をこよなく愛でます

二次創作@オジサマ専科 Vol.2 Memories BLver(30)

2012-08-10 00:03:01 | 腐女子の御伴
gentleman's&boy(9)のサイドストーリーになります。オマケです。





         夏の腐女子会@残暑お見舞い 仔稲荷(こいなり)さんとお盆の付喪神(つくもかみ)(30)





藤宮と喧嘩別れした日から、何度も同じ夢を見て居る。



小さな男の子でなんとも小さく愛らしい。どう見ても、3才ぐらいの幼児である。紺色の着物姿でフリルが付いた赤色の前掛けを着用し頭には小さな猫の様な耳があり、レースが豪華にあしらえてあるヘッドドレスを装着していた。

どこかで、見た覚えがある。


藤宮が持って来てヘッドドレスとフリルが付いた赤い前掛けを庭の仔稲荷(こいなり)が、これと同じ物を着用していた。

幼い男の子の傍(そば)には黒色の着物を着た青年が立っており、古川に何か必死にお願いして来る。



御主人様である貴方(あなた)様に、私の様なお盆である物が、この様な事をお願い申し上げるのは大変心苦しいのですが、どうぞ、お仲直りをしてくだされまし。


男の子は古川の廻りをグルグルと駆けて走り出す。かっと思えば古川の手を握りしめてグイッグイッと引っ張る。

古川は困って男の子の顔を見つめると、今度は大きな声で泣き出す。



お坊ちゃまも、遊び友達が増えて嬉しいと喜んでました。私も御主人様のお幸せを願っております。

小さな男の子は古川にしがみつき遠くの方角(ほうがく)に指(ゆび)を指(さ)す。古川がその方角(ほうがく)を見ると。



藤宮が背中を向けて一人で座ってる姿が、かなり離れた場所にぼんやりと見えた。男の子はまた、古川をグイッグイッと引っ張った。


古川は屈み込み自分の着物を引っ張る、男の子を見つめ言う。

「悠紀と仲直りすれば、良いのだな??」

男の子はパッーと晴れやかな笑顔になり、嬉しいそうに何度も頷(うなず)いた。ピョンピョンと元気よく跳び回り、しっかり見ると男の子には、お尻のあたりから狐の尻尾(しっぽ)が生(は)えていた。

今まで猫と思ってたが、狐の男の子だったとは古川は驚いた。着物を着た青年はお盆と言ったが───────────────

青年もニコニコと笑い狐の男の子と仲良く手を繋ぐと、古川に深々とお辞儀(じぎ)をし立ち去って行った。



これでこの夢を見なくって済むだろうと、古川は一安心をしホッと一息をついた。



古川は目覚めて敷(し)き布団から、上半身を起こした。古川は悩(なや)ましい顔をつきで考える。約束はしたが…… どうやって、藤宮と会うのか?? 携帯電話はあれからかけてもないし、着信もメールも何もない。

着信拒否をされてたら、それはそれで悲しい。手紙でも書いてみるか?? 読まずに捨てられる可能性もある。

しばし深く考え悩む古川。

壁に掛けてあるカレンダーを見た。今日は水曜日で、自分が決めた休日であると確認した。 古くからの知り合いが経営する屋形船に電話をしてみようと思った。

古川が悩み立ち止まりそうな時に、屋形船を借りて海沿いや川沿いの景色を見ると心が落ち着く。悩み事も解決し前と進むきっかけになる。

古川は決心が付き電話をする事にした。あの夢で、寝た気がしないのでもう、一眠(ひとねむり)りをする事にした。

安心したらしく欠伸(あくび)が出た。

古川は敷(し)き布団に寝転び、掛け布団に潜り込み寝た。




野球への想いと熱意(31)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。