もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

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Valentine's-Mix.(3) 鬼畜眼鏡 霧島×御堂

2010-04-02 21:12:08 | 腐女子の御伴
         *ご注意*



*腐女子や同人誌の意味が解らない方や気分を害される恐れのある方は此処で御帰院してくださいませ。 一個人の妄想なのでSprayとは一切関係ありません。*





         Valentine's-Mix.(3)



ラッピングを剥がし茶色の箱の蓋を開けると丸いシュガーパウダーが、まぶされたトリュフショコラが五個とまぶされてないトリュフショコラが五個がきちんと入っている。

「孝典様、では、戴きます。」

霧島はシュガーパウダーがまぶされたトリュフショコラを、指先で一粒を摘み口元に運び口に含む。

甘い…‥ 咥内(こうない)で舌先で触れるとショコラトリュフは蕩(とろ)け出す。甘いだけではなく、カカオとリキュールが絡み合い────── ほんのりと苦い。

霧島は瞳(ひとみ)を閉じ、甘美(かんび)なトリュフショコラに酔いしれる。


「失礼致します。エスプレッソを、お持ち致しました。」

男性店員はテーブルに御堂の手前に珈琲カップを置き、次に霧島の手前に珈琲カップを置いた。珈琲用の砂糖等をテーブルの、真ん中に置き伝票はテーブルの片隅に置くと一礼をし去って行く。

霧島が瞳(ひとみ)を開けると、どこと無く不安を湛(たた)えた瞳(ひとみ)で御堂が霧島を見つめている。

「えぇ、大変、甘美で美味しいトリュフショコラでございました。」

「あぁ、私が秋彦の為だけに作ったのだから、そこらの、バレンタインチョコとは違う。」

御堂はトリュフショコラを一粒、指先で摘むと霧島の唇(くち)びるに軽く押し付ける。霧島は唇(くち)びるを薄く開くと、舌先で御堂の指先を絡める様にトリュフショコラを口に含む。

御堂の手に霧島は手で触れ重ね合わせる。トリュフショコラでべたついた御堂の指先は舐められ、霧島は名残(なごり)惜しに重ね合わせた手をそっと離す。

「そんなに、物欲しげにねだるな。」

「ご馳走様でした。」

「まだ、マカロンもある。」

「こんなに、沢山作られたのですね。今日はトリュフショコラを全て戴きます。明日にゆっくりとマカロンを、戴き食べたいのですが宜しいでしょうか??」

「あぁ、秋彦がそう、思うなら私はそれで良い。」

「孝典様の、ご好意に感謝致します。」

霧島は微笑(びしょう)し、もう、一粒トリュフショコラを指先で摘み口に含んだ。御堂は霧島が喜んでいるのを見て安心し、トリュフショコラを指先で摘み食べた。


トリュフショコラは全て食べ終えエスプレッソをゆっくりと飲み終えラッピングされた箱を、緑色の小さな手提げの紙バックに戻す。荷物籠から鞄(かばん)と岩永の置き土産(みやげ)の手提(てさ)げ紙バックを持ち二人は帰宅する事にした。

会計を済まし店を出て、二人は階段を昇って行き外へ出た。

霧島は腕時計で時刻を確認すると、22時20分で二人で時間を忘れゆったりと過ごした事が分かる。御堂は空模様を見上げる、雪は先程からすれば降りは弱くなったが降り止む事はない。

霧島は携帯電話を鞄(かばん)から、取り出し電話をかけ様とする。

「お時間が遅く、今日は寒いのでタクシーでご帰宅致しましょう。」

「タクシーで帰る程、遠くはない。徒歩(とほ)で帰るぞ。」

「では、その様に。」

霧島は携帯電話を鞄(かばん)に戻し手にした傘を広げると、御堂は霧島にぴったりと寄り添い腕を絡めてきた。


二人は雪降る東京の夜景を眺め、御堂のマンションへ向かい歩く。



霧島は御堂を見つめ思う、プロトファイバーのプロジェクトでより自信と確信を高め貫禄(かんろく)がつき成長し性格が丸くなったと。

もし、自分がプロトファイバーのプロジェクトに参加して居たのならば、プロトファイバーの大切な広告をキクチマーケティングのビルの廊下に落とす事もなく、もし、他の人間が落としたとしても、営業8課の面々を御堂に会わす事はさせなかった。

御堂の命令通りに霧島は参加したプロジェクトを終え、御堂の元へ還(かえ)って来た。霧島を御堂の狗(いぬ)呼ばわりする者はおらず、大隅に従う者達にとって御堂と霧島は脅威となり始め、MGN内部では御堂に従う者の方が多くなり大隅の業務まで任されいつ、大隅を専務の椅子から引きずり落とすか時間の問題である。


MGNジャパンの統べてを御堂の、手中(しゅちゅう)に収める日は遠くない。

経営が心配になり現場から退(しりぞ)いた会長が、御堂と霧島を直々(じきじき)に喚(よ)び、社長を交え御堂と霧島に今後のMGNジャパンの経営戦略を語り御堂に専務の権限を与えた。

肩書きは部長であるが、既(すで)に専務の仕事までしている。部長の仕事は佐伯がやり始めている。

霧島が御堂を見つめて居ると、御堂と視線が絡み合う。

「どうした?? 私を、熱心にそんなに見つめて。」

「孝典様とする今後の仕事が楽しみで、堪(たま)りません。」

「私もだ。畏(おそ)れる事は何、一つはない。私には秋彦が傍(そば)に存在し、統(す)べては私の意思のままに。」

「私の統(す)べては、孝典様だけです。」




Valentine's-Mix.(4)

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