豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

換気と省エネの矛盾…北斗市

2019-12-20 17:25:38 | ファース本部
そもそも何のために外気を取り入れる換気をするのは、省エネのため家の気密性能を向上させた事からが始まりです。
家の気密化により室内の空気が汚染され、換気の必要性が問われるようになりました。
隙間の多い家は、自然に空気が入れ替わる「自然換気」で充分な量の換気を得られます。

本州で「熱交換式換気扇完備」と云うチラシを目にしたことがありました。
その家の断熱熱損失係数G値やC値と云われる気密性能も書かれておりません。
普通の家に、シロッコファン二個も取り付けた熱交換式換気扇を用いても無意味です。

熱交換式換気扇で熱回収を行っても自然換気量の方がはるかに多く、使用する電気量と相殺すると大きなマイナスになります。
隙間の多い家は何も取りつけなくとも自然に空気が入れ替わるのです。
それは、住居内で人が生活するだけで室内の圧力(湿圧、温圧など)が上がるために必然的に自然換気がなされます。無理やりに機械換気を行なう必要は全く無いのです。

現在は建築基準法で、機械換気で0.5回以上の換気量が決められております。
そのため確認申請書には、機械換気で気積(容積)半分以上の空気入れ替えが行えることを証明する換気量計算書を添付しなければなりません。

換気とは外気と室内空気を入れ替える事ですから、省エネのための気密住宅に矛盾します。とは言え気密住宅を換気しなければ、室内空気が汚染してしまいます。
そのための対策としては、熱交換式換気扇を用いる事になります。

熱交換式換気扇とは、冷たい外気(夏は暖気)と暖かい室温(夏は冷房した冷気)をエレメント(熱交換部で出る空気と入る空気を交差させ熱回収する)素子を介します。
湿気も一緒に回収するモノを全熱式熱交換式換気扇と云いますが、素子を湿気の通す素材を使用し、日本国内で流通している換気扇の殆どがこの方式です。

ちなみ熱交換式換気扇以外の大半は排気専用で、第三種換気扇と云い気密性能高い住宅では家屋内が負圧状態となり、玄関のドアが開かないなどの事象が伴います。
「#ファース」は、開発当初(平成元年)に国内品がなかったので、ドイツ製の熱交換式換気扇を使用した時代がありました。写真は現在のファース専用熱交換式換気扇です。

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