アーダ、コーダ、イーダ!

浮かんでは消えていく想い。消える前に名前をつければ、何かにつながるかもしれない。何処かにいけるかもしれない。

サムライ、ブルー

2006年05月26日 23時25分25秒 | Weblog
 昔生徒会顧問になった時、上司の特別活動主任(特活主任)はぼくにこう言った。
「オレは、生徒会のことは分からん。好きにしていい。責任は全て持つ」
ぼくはこの言葉を額面通りに受け取り、取り組んだ。文化祭前には、生徒会役員に学校のセミナーハウスに着替えを持ってこさせた。
「いいか、泊り込むんじゃない。文化祭の準備をしてて、疲れたので、ちょっと横になったら朝になっていました。それだけのことだ。」
文化祭は祭だから、日常とは違う空間だ。羽目を外さないと、祭にはならない。ただ、風呂の問題があった。生徒はチャリで頃合を見計らって銭湯に行っていた。また、食事の問題があった。これまた生徒は上手に処理していたようだったが、ある夜、特活主任は寿司を差し入れしてくれた。生徒の眼差しがぼくに向いた。次の夜、モスバーガーを一人2個ずつ差し入れしたら、2万を超えて、青ざめた。

 好きにしていい。責任は全て取る。

こう言える上司は絶滅の危機にある。管理職の殆どは自分の保身しか考えていない向きがある。青ざめたサムライばかり。いや、サムライの心根なんて教育現場では遺伝子すら残っていないのかもしれない。
 学校は多くの問題を抱えている。解決の一手は、教師が尊敬できる校長だ。最近は上からの指示を伝えるだけの「掲示板」だけの校長が多い。想像力と感性に優れていて、さすがだ、と思うからこそ上司ではあるまいか。
 東京都が職員会議での多数決にNOを出したが、納得できる校長がいないことが問題であることを、まず認識すべきだ。
 理想の上司が毎年発表されるけれど、文部科学省はアンケートで「理想の校長」を問い、結果を発表すればいい。コソコソしてるから、理解も効果もないんだ。

サムライ・ブルーのワールドカップ戦士の活躍を応援します。頑張れ、日本!

教師百景(2)

2006年05月26日 21時18分21秒 | Weblog
 16歳から18歳の高校生を相手にしていると、目の前の人間が歳を取らないので、教師も自分の歳を忘れるのかもしれない。
 中学を卒業して、30年ぶりの同窓会。会場に入って、「すみません、間違えました」と出た。外で会場案内を確かめると、間違いはない。それでまた恐る恐るドアを開け、半身で覗き込む。おじさん、おばさんばかりだ。すると向こうから「○○ちゃん!」と声がして頭髪の薄くなった小太りのおじさんが走りよってきた。もしかして・・・?そうだ! 
 そうなのか、オレはあのおじさん、おばさんと同じなのか。かつて憧れた可憐なセーラー服の君も今では立方体に近くなっている。オレもまた、かつての面影もなく・・・、待てよ、何故あいつはオレを見て迷うことなく名前を呼んだんだ。

 ぼく自身のことも書いておかないと・・・。んじゃ!
 

学校のNO 携帯電話

2006年05月26日 06時00分06秒 | Weblog
 昔、ポケベルが流行っていた頃、休み時間や昼休み、学校の公衆電話には生徒が群がり、凄い速さでダイアルボタンを押していたものだ。最近公衆電話が殆ど使われずに、事務室はテレフォンカードを使わないで、このままでは撤去しないといけないから、と、漏らす。
 予想を超える多くの生徒が携帯電話を持っている。どこの学校でも生徒の携帯電話の使用については頭を抱えているようだが、修学旅行では役に立つ。
 5年ほど前、校内では使用禁止の携帯を、修学旅行では許可した。校長は苦い顔をした。ところが、生徒が財布を失くし、担任の携帯に連絡してきた。担任は旅行社のスタッフに携帯で電話。やがて、見つかったという連絡があった。それまで携帯を持っていなかった校長は旅行から帰ると、携帯を購入した。
 以前は、生徒の自主研修中は、ホテルに待機して、生徒からの連絡に備えていなくてはならなかった。しかし、携帯の普及で、その必要がなくなった。同時に生徒からの連絡が増えた。それは北海道の旅行では「カニは何処で買えばいいんですか」というのが多かったが、気楽に連絡できるようになったようだ。
 教師が夜見回っていると、ある部屋で携帯の明かり。どうやらメールを打っているらしい。誰にだ、と、教師が問うと、同じ部屋の友達だったという話しがある。
 おそらく、携帯は更に進化し、学校で問題になることも出てくるだろう。ただ、闇雲に禁止するより、正しい使い方という形で指導した方がいいように思う。学校にはNOが多すぎる。