武田聡のビューティフルストローク

山形市議会議員「武田さとし」が、日頃の議員・政治活動や水泳関係の活動日記をつづっています。

連続出張

2012-10-12 | Weblog
3日間の行程で愛媛県松山市での全国市議会議長会研究フォーラムに参加しておりました。
所属会派からは緑政民主公明クラブより、加藤賢一会長、阿部喜之助議員、鑓水一美副議長 、斉藤淳一議員、折原政信議員、渋江朋博議員と私の計7名が出席。他会派、無会派議員も含めると山形市議会からはかなりの人数が参加されていました。

基調講演をおこなった片山善博元総務大臣からは、とかく地方分権の拡大ばかりに目がいくが、自治法改正で遅々として分権改革が進んできた。その中でも実践できる事が多くあり、今のシステムの中でやるべきことを怠っているのではないかとの疑問を呈されました。そして2元代表制の中で最終的に決定的役割を果たすのは議会であり最終決定権を持っていることを認識して欲しいとの話でした。
講演の中では
・地方自治で最も重要なのは教育
・教育委員会の大半は市町村で処理できるようになった。
・2000年地方分権改革で教育長人事も各自治体から選出できるようになった。
・チェック機能が果たされているか。承認同意以外にも課題等について認識し、是正策を意見しているか。
・義務教育の課題は山積している。一人の保護者として感じた面も多い。不登校、いじめ、教員の多忙化等
・フィンランドではメンタルケア専門家を配置。市が独自で考えても良い。自治体はアイディアが不足しており、国頼み。ぜひ今出来る制度(参考人質疑など)を積極的に使うべき。
・教育委員の日当制などで教育現場に歪が生じている。そうゆうことを指摘するのが議会の仕事。
・教育委員会の目的を果たせているか。委員の選任について議会も委員の考え、所信等を聞くなどすべきである。その上で報酬もきっちりと出せば良い。

また、首長だけが目立つが、何でも首長が決められる訳でなく、最終的に議会の承認が必要である。今はバランスが欠けており、議員個人にだけでなく、議会全体に市民から依頼されるよう希望する。
との話もありました。そして熟議の民主主義のため公聴会や参考人質疑等をもっと使うべきとの話を拝聴しました。

まさしく、片山氏の言われる通りであり、議会の役割を現状の制度でも十分に果たせる事を再認識されられた内容でした。
その後は地方議会における政策形成についてをテーマにパネルディスカッションが行われ、
コーディネーター;佐々木信夫 中央大学経済学部教授、
パネリストに
◾江藤俊昭氏 山梨学院大法学部教授
◾金井利之 東京大学公共政策大学院教授
◾坪井ゆずる  朝日新聞仙台総局長
◾寺井克之 松山市議会議長
が壇上にあがり、政治改革としての議会改革等について議論がされました。パネリストの教授らからの意見などから、議会の議案修正状況や条例制定などについても正直、耳が痛い面もあり、議論を踏まえ現在進めている議会改革も含めて、今後の市議会の活性化について一層取り組む必要を感じたところです。

翌日は課題討議として大震災における議会の役割について、事例報告後に討議が行われました。

平田武南相馬市議会議長
渡邉武名取市議会前議長
伊藤明彦陸前高田市議会議長
より大震災自の議会がとった行動などについて報告化があり、正に前例がない中で議会が判断していくことのむずかしさとその中での懸命の対応があったことを認識することができました。やはり災害時の議会対応はセオリーにとらわれず臨機応変な対応が必要であり、今後山形市の議会対応に大変参考となる事例検討になりました。

今日からは広島県の世羅町に農業の6次産業化の研修のため出かけます。こちらも今後の日本の基幹産業を見据えた重要テーマであり、しっかりと学んでまいりたいと思います。