気の向くままに

KLOの風の吹くまま気の向くままの日常雑記 

奈良:神武天皇陵と橿原神社

2013-11-10 04:17:39 | 
シリーズでアップしている奈良旅。
今回は神武天皇陵へ。
神武天皇陵は、
言わずと知れた日本初代の天皇の陵。
初めて訪れる天皇陵に期待も膨らむ。



天皇陵は、御陵を守る橿原神宮の裏にあるので、
まずは橿原神宮のお参りを。
神宮へ行く道すがら趣のある建築に出会う。
元々「中和農業共済組合」用の建物だったのかは知らないが、
その作りからして昭和の初期から戦前にかけてのものだろう。
エントランス・ホールの造りが、特に気になる。







中和農共を過ぎると、埴輪の店が。
この一帯は、古墳時代の遺跡が多い土地であることも、
改めて認識する。







そして橿原神宮へ。
鳥居は木造なものの、その雰囲気は、
東京九段の靖国神社などに通ずる、
凛とした印象をうける。







橿原神宮は、神武天皇を祀るために、
明治時代に建立された神社なため、
それほど歴史はない。
門柱の横に掲げられた、
「皇紀二千六百七十三年」の板が、
天皇家所縁の神社であることを、
強烈に物語っている。







境内はひたすらなにもなく、
玉砂利が枯山水の模様に整備されているだけだ。
勿論社殿のそこかしこに垂れ下がる幕には、
全て菊の紋章が染め抜かれている。







拝殿や回廊の雰囲気は、
靖国神社というよりはどちらかというと明治神宮に近い。
ただし明治神宮は、拝殿に向かって右側に、
現在ではドコモタワーが聳えているが、
橿原神宮の本殿は、同じ位置に畝傍山が見える。
神宮越しにケータイ会社の巨大ビルが見えるのも、
それはそれでいいが、
大和三山を背にした神宮は、
やはり荘厳な印象をうける。







そして神武天皇陵へ。
森が深く濃い。







ほどなく玉砂利の道を進むと、
深い木々の裂け目の先に、
鳥居が見えてくる。







これが神武天皇陵だ。
素木の鳥居が三重に造られ、
その奥は見えそうで見えなず、
暗がりへ消えて行く印象に造られている。



もともとこの地はほんの小さな塚だったが、
幕末の頃に神武天皇陵と定めて整備し、
現在の形になったという。
そして戦後、
神武天皇は架空の天皇になってしまった。
そう考えると、神武天皇の果たした役割は、
幕末から昭和の戦争時代を牽引する象徴として、
祭り上げられた天皇だったのかもしれない。

気持ち的には、神武天皇には、
実在していて欲しいのではあるが。


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