迷走していた「たんなさん」のつぶやき

※個人の感想です・・・

祥月命日

2006年01月02日 | LIFE
私の祖父は明治生まれでした。
昭和一桁生まれの母は、祖父に対して敬語を使っていました。
外孫である私も祖父に対しては敬語を使っていました。
孫がおじいちゃんの頭をバシバシ叩く姿は日常的に見かけますが、私にとって祖父を前にすると、自然と背筋が伸びてしまうような、どこか緊張感を持ってしまう、最後までそんな存在でした。
日本では既に絶滅してしまった家庭の姿かもしれません。
向田邦子の小説に戦前の家庭が描かれていますが、私はその雰囲気をなんとなくですが実感することができたのも祖父のおかげだと思います。

晩年の祖父は寝たきりの不自由な生活をしていました。
12人の子供と30人の孫、それに曾孫はみな健康で、一人も欠けることはありませんでした。
金婚式と銀婚式を足してもお釣りがくるほど連れ添った祖母が亡くなり、あとを追うように逝ってしまった祖父。
あの日から3年が経ちました。