はみ出し行政書士日記

破天荒(?)な行政書士が、遭遇する様々な事件に挑戦する日々の実態+α

道路占有許可

2007年02月22日 21時45分34秒 | 業界裏情報?
本日は、静岡へ出張。
この1年ほどの間に静岡出張は6~7回になる。

で、帰る途中に立ち寄った道の駅「富士」。
施設の壁に「道路占有許可証」と書かれた掲示があった。
職業柄、この手の掲示には目が行ってしまう。

こんなところにも道路占有許可が必要なのかと、感心してしまった。
道の駅といえども、道路の付属施設であってそこに店舗などを構えるのであれば、当然に許可が必要ということなのだろうか。

まだまだ知らないことばかり。
道路占有許可というと、露天商や工事現場の仮説足場や防護柵が一般的なのだが、思わぬところで新しい情報を得られて面白かった。

これからも道の駅に寄ったら見てみることにしよう。

DG関東挑戦者祭

2007年02月19日 22時41分00秒 | その他
2月17日は、ドリームゲートの関東挑戦者祭。
私は、アドバイザーとして参加させていただきました。

が、ここのところ激務が続いてボーっとしていたので、DGのスタッフの方から声をかけられても気付かなかったり(--ゞ、挑戦者のプレゼンを聞きながらめまいを起こしていたりで(@o@)、悲惨な状態でした。
プレゼンの後の交流会では、後ろのほうで時間が経過するのをただひたすら待つというお粗末な状態。それでも多少は交流をしなくてはと思って、プレゼンをした人数名とお話をさせていただきました。

でもって、全体の感想ですが、レベルが高い。
ただその一言に尽きます。
昨年もかなり練った内容で挑戦している人が多かったのですが、まだ事業として成り立つかどうか疑問符のプレゼンが幾つかあったのに対して、今回はどれも事業としては十分に成り立つものばかり。

そんな中で選ばなくてはいけないということで、審査員の方々は相当悩んだのであろう事は容易に想像がつく。
私自身、どれに投票するかと問われたら正直困ってしまう。

ただ、最近私は起業ということに対して、今まで以上に様々な意味や価値を求めるようになってきていることもあって、一つ選べと言われれば間違い無くアレを選ぶだろうというのはあった。アレを。(でもヒミツ)

3月11日にはセミファイナルが赤プリで開催されるが、そこで他の地域からどんな事業モデルが出てくるのか楽しみ。

ワクワクさせてくれるような事業モデルを期待したい。

リスク管理

2007年01月17日 01時59分38秒 | つぶやき
16日は入管に行った。
入管内のコンビニで提出する書類の一部をコピーしたのだが、その際に驚いたことがあった。
私がコピーをする前にコピー機を使っていた行政書士が、書類を忘れて行ったらしいのだ。
コピー機にはビザ手続の申請書がバッチリ残っていて、申請者の名前から住所、パスポート番号、外国人登録番号、生年月日、親族など重要な個人情報が全部載っていた。
こんなに重要な書類を忘れていくとは、なんともまあ危機管理が甘いこと。

私は自分がサムライ業に転じたときから心がけていることがある。
それは、移動するときには、自分がいた場所に何か落としたり置き忘れたりしていないかを確認すること。
個人の重要な情報を扱う以上、そういったことに細心の注意を払うのは当然なのだ。

それなのに、忘れていくとは何という甘さだろう。

最近は、PCもわざわざインターネット接続用とデータ管理用とに分離し、それぞれにセキュリティソフトを入れてかなり慎重に情報管理をしている。
それでも不安なのに、書類をコピー機に忘れていくなどと言う初歩的なミスをしていては話にならないようにも思えた。

とりあえず、今日はその置き忘れられた書類は、コピー機の管理者であるコンビニに渡してその場を去った。
置き忘れた行政書士はどういう対応をするのだろうか。

それは明らかに違法です

2007年01月11日 23時23分09秒 | つぶやき
年が開けてからというもの、アポ、アポ、アポ。
アポイントが多すぎて時間がとれず、事務処理が追いつかない毎日が続く。
事務所内で作業をしたいのだが、時間が足りない。

そんなアポの合間を縫って、今日は入管に行った。
最近入管に行くときは、雨さえ降っていなければ品川駅から歩いている。時間もそれほどかからないし、何と言っても健康に良い。日頃の運動不足解消にはうってつけだ。

そして歩くこと10数分。最大の難所(大げさな!)である港南大橋へと到達した。最高点に差し掛かった瞬間、本日の御題である「明らかに違法」な出来事が起きた。

道路を走ってくる某F社製M車が2台。1台はトランクが開けられたまま。その斜め後方を2台目が走ってくる。
「へぇ~、新型車が2台並ぶと絵になるねぇ。」と思って見ていると、前を走る車はトランクが空いているではないか。
閉め忘れたのかと思い、すれ違いざまに振り向くと、そのトランクにはカメラを構えたオッサンが乗っていた。
「エエエエエェ、それは無いでしょ。」と思わず叫びそうになったのだ。そのカメラマンは斜め後方から走る同型車を撮影していた。やたらとゆっくり走っていたのはそのせいだったのだ。

それってどう見ても違法でしょ。
法律をどう捻じ曲げて解釈しても、公道を走る車のトランクに人が乗ってよいなどというルールは無い。仮に急ブレーキをかけたらどうなるのだろうか。カメラマンはそのまま道路に放り出されるかもしれない。
それに、何のためにトランクに乗っているのかすら理解しがたい。

F社製M車といえば言わずと知れた伝統のスポーツカー。オープンカーも存在する。だったら、そのオープンカーの助手席に乗ってそこから撮影すればよいのに、わざわざトランクに乗ることの意味が理解できない。安全性という面でも大問題。

思わず「お巡りさ~ん」と声を掛けたくなってしまった。

大手のディーラーだったら、広報資料作成するためのコストぐらい出してくれよ!と言いたい。テストコースを借りるのでも良いし、巨大駐車場などの広い敷地を使用するのでも良い。
とにかく現代社会で感じさせられる「ちょっとならいいよね」という病的な感覚を治さなくてはいけないと思わされた出来事だった。
こういった感覚が、ちょっとの飲酒なら運転しても大丈夫だよねと言う甘えを生じさせているのかもしれない。

私も今日はムチャクチャ飲んで帰りたかったが、車だったので泣く泣くしらふのまま帰宅しました。帰宅後思いっきり飲みましたヨ。

嬉しいけれども困ったな

2007年01月08日 22時32分03秒 | つぶやき
と思うことって、こういうエラソウ(※)な商売をやっていると時々あるもの。

今日は、休みの日だというのに実は仕事(自営業者にとって休日などあって無きが如しです)。

某国料理レストランのコック招聘手続の打ち合わせのために、依頼主のお店を訪問した。
ここまで読めばある程度予想がつくかもしれない。

案の定、店の主人から「食事をしていってください」と誘われた。
そういったお誘いは非常に嬉しい反面、困った事態を引き起こす。

それは公私の混同という問題。
確かに仕事で行ったのだから接待を受けるというのは有りかもしれない。

だが、そこで「ではお言葉に甘えて」とやってしまうと、依頼する側とされる側という緊張関係から、接待をした側とされた側という馴れ合い関係へと変化してしまう。

実はコレが一番怖いところ。
お金だけでキッチリとお互いの距離が測れればそれはそれで良いのだが、目に見えない測り難いもので結びついた瞬間に、無理な頼みごとをされることが珍しくないのだ。

だから私はこの手の誘いは相当親しい人からも受けないように気をつけている。
もし一緒に食事に行くのであれば、それは割勘にするように気をつける。

それでも思うように行かないこともあってこまる。

そのようなときには一言「色々出しても私からは何も出ませんよ」。
それでも誘ってくれる人は、根が良い人と割り切って楽しい一時を過ごす事とする。

依頼主との距離のとり方は難しい。

(※)「エラソウ」と「エライ」は大違いであることを強調しておきたい。エラソウなのはいつまでもそんな雰囲気を持っているだけで、実体を伴っていない。エライのは本当にエライ。この二つの間には超えがたい違いがあると私は思う。早く「エライ」といわれる仕事を出来るように頑張ります!

英語

2007年01月08日 02時36分07秒 | つぶやき
随分前にこの仕事に外国語能力は必須ではないと書いたことがある。

それは紛れも無い事実で、今でもそうだということを確信している。

しかし、しかし。
最近になって取引先との都合上、どうしても英語を使わなくてはいけない場面が多くなってきた。
正直なところ、外国語が苦手な私にはかなり苦痛。
でもそれを避けて通るわけには行かない。

電話が突然かかってきて英語ということもある。かなり焦る。
でもそこは度胸とハッタリで何とかするしかない。

電子メールだと考える時間もあるので、じっくり取り組めば何とかなる。
とはいえ、微妙な言い回しや丁寧な言葉を使うことを考えると、やっぱり緊張する。

英語力が必要になってきた現実をどう受け止めたらよいのだろうか。

ばったり

2007年01月05日 16時07分59秒 | その他
今日は、未だ本格的に仕事をスタートしていないのだが、所用を済ませるために地元の八王子市役所へ赴いた。

用事も全て済ませて、一息ついた瞬間「鈴木!」の声が。
どこからかけられた声かも気付かず、あたりをキョロキョロすると、高校時代の同級生がそこにいた。

声をかけた主はカウンターの向こう、つまり市の職員。ところで、私は市役所を仕事で訪れる行政書士。
市の職員として採用されたという話は風の便りに聞いてはいたが、まさか窓口で会うことになるとは思わなかった。何しろ、市役所職員だけで数千人。我々が窓口に行くとしたら、その殆どが市民化の窓口。全体から見れば市民化の職員はそう多くはないだろう。それに、市の関連施設も多数あってそちらに転出していることも考えられる。
「そのうちどこか出会うかも」とは思っていたが、新年早々に再開を果たすとは今年もまた何かワクワクさせてくれる事件が起こりそうな予感がしてきた。

カウンターの向こうとこっちで暫く話をしたのだが、お互いに仕事時間内で余り長話も出来ない。
とりあえず、名刺だけは渡して「連絡をくれ」とだけ伝えて、帰宅の途についた。

連絡来るかな?
楽しみに待つことにしよう。

これも電子署名、これぞ電子署名

2007年01月04日 13時49分39秒 | 業界裏情報?
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

もうそろそろ仕事始めの時期ですが、当事務所はスロースターターで、のんびり行こうと思っております。
対外的な活動は週明けからなのですが、事務所内では既にちょこちょこと動いていて、仕事は既に始まっております。

そんななか、カナダから国際郵便が届きました。
受け取りの印を押そうとしたところ、配達員から「いえ、電子署名をしてもらいますので」の一言。

そう、最近は受け取りのデータを電子化するために、印鑑ではなく電子書名を使うことがあるようだ。

ところが、我々の業界で電子署名というと、定款や契約書の電子化において使う「電子署名データ」を指す。電子定款を使うと印紙代4万円を節約できるとあって、今や大人気の電子定款に欠かせないツールとなっている。
これは、商工会議所に委託して発行してもらう個人認証システムなのだが、実はこれは署名などはしない。電子データに署名をしたと見做すデータをくっつけることによって署名をしたことにするのだ。

それに比べて今日の電子署名は、本当に電子署名をしたのでビックリ。
電子通信端末の液晶画面に手書きで署名をすると、それがそのまま署名データとなって管理されるようなのだ。
普通に使っていたつもりの電子署名のシステムと全く違う電子署名に新年早々驚かされた。

これぞ電子署名、そんな気分だった。

新聞広告

2006年12月31日 02時23分34秒 | 業界裏情報?
最近、書き込みがご無沙汰になることが多い。
というのも、書きたくても守秘義務の問題で書けないことが多いからなのだ。

そんな中、守秘義務と関係ない話題が久々に見つかった。今年最後の書き込みとして、業界の好ましくない事情について書いてみたい。

それは、新聞広告に関する話題。

私が専門とする国際業務といわれる分野、つまり、ビザ手続など外国人を対象とした業務を中心とした業務分野を扱う行政書士は、その多くが広告を出している。

広告を出す先は、韓国語や中国語、英語などのフリーペーパーが中心で、時々ではあるが、そういったフリーペーパーの出版社から広告出稿の依頼が来ることもある。

で、私はというとそういう広告は今まで1回も出したことが無い。
広告自体は営業上効果があるということを承知しているのだが、その媒体となるフリーペーパーの品質に不安があるのだ。

多くのフリーペーパーは月刊や週刊で、雑誌、新聞のどちらかの形態をとっている。中身はというと、タブロイド紙と一般紙を足して二で割ったような雰囲気。記事は真面目なものが多い一方で、後ろの方のページには、ちょっと怪しげな記事があったりする。

広告もまた、真面目なものから風俗店まで多様で、そういったところに行政書士の「ビザ手続代行」の広告が一緒に並んでいる。

今回、某出版社から広告の参考にとサンプルが送られてきたのだが、やっぱり乗り気になれないのだ。
その理由は、紙面全体の構成の問題といってよい。
真面目な記事を書いている一方で風俗店の広告が堂々と載っているのを見ると、どうしても広告を出そうという気にはなれない。

ああいったところに広告を出している行政書士は一体どういう仕事(ジャンルではなく品質で)をしたいというのだろうか。

真面目にやっていれば、それなりに評価が高まり、いつの間にか名の通った企業との取引も出来るようになるのに、目先の日銭に目がくらんで品質の悪い仕事をしてしまうのだろうか。

広告の中には「成功率100パーセント」のように、景表法違反を疑わせるようなものまで散見される。

士業者たるもの、品位やモラルが重要であるのだから、もうちょっと広告を出す媒体を選ぶべきではないだろうか。

※実物を見たい場合は、新宿大久保へ行けば幾らでも手に入ります。韓国語はハングルが読めない人が多いので、最初は中国語から入るのが良いでしょう。漢字なので、雰囲気は分かります。

道案内

2006年12月19日 10時53分59秒 | つぶやき
最近、入管へ行く回数がやたらと増えているのだが、昨日は不思議な日だった。

最近入管へ行く際には健康のためもあって、最寄り駅である品川駅から毎回必ず歩いている。片道30分弱ぐらいでちょうど良い運動量。

ところが昨日は面白いことがあった。
前の用事のため、珍しく天王洲アイルから歩いたのだが、駅を降りてすぐに声をかけられた。
「チョットいいですか?この地図・・・」
と言い終わるまもなく、東南アジア出身の外国人と分かったので、
「イミグレーション(入国管理局)ですか?ここを真っ直ぐ行けばよいですが、私も行きますよ。」
と説明すると、
「あなた、良く知ってるのね。」
といわれてしまった。
確かに良く知っているかもしれない。
何しろ毎週1回か2回は入管に行くのだから。

結局、入管まで一緒に歩くこと約10分、被収容者との面会が目的だとの事だったので、窓口まで連れて行って「頑張ってね」と声をかけて別れた。

ここまでは時々ありそうな風景。

ところが、用事を済ませて帰る途中、またもや同じようなことが。
入管から帰るときも品川駅まで歩いている。

駅まで三分の一ほど歩いたところで、「スミマセーン、カンリキョクわかりますか」と国籍不明の雰囲気を持つ人から声をかけられた。

説明が難しい場所で聞かれたのだが、何とか説明して「頑張ってね」と声をかけて再び帰途に着いた。

一日に2回も同じ場所へ行く人から道を聞かれるとは思わず、不思議な日だった。

子だくさん

2006年12月04日 20時31分48秒 | 業界裏情報?
我々が仕事でよく行く場所はなんと言っても入国管理局。
日本にあって日本にあらずといっても良いほど多彩な国籍、人種の人たちが集う?場所である。

そしてもうひとつ、日本の一般的な役所と全く違った風景が、「子だくさん」である。

区役所、市役所、都道府県庁などの一般的な役所に比較して、圧倒的に子供の来庁比率が高い。
少子化が叫ばれて久しい日本社会にあって、異色の場所といってよい。

見方を変えれば、多くの外国人は子供を産むことを自然のことと捉え、人生における荷物などとは思わないのかもしれない。

スーツ姿の父親と母親、ベビーカーに乗った子供というパターンのご一家が手続に訪れていることは珍しくない。

日本人が子供を負担に思うのに比べて、外国人のたくましさが目立つ。
日本人も外国人からこういうところを学ぶと良いかもしれない。

ああ野麦峠

2006年11月29日 23時53分12秒 | 業界裏情報?
と書いてみたものの、「ああ野麦峠」の話題ではなく、その時代と今とのリンクする部分の話題。

本日、NHKのクローズアップ現代で取り扱っていた話題が「外国人研修生」。

この制度、以前から多くの問題を抱えていたことは周知の事実と思っていたのだが、案外そうではないのかもしれない。

そもそも、日本の優れた技術を学んでもらって、母国の産業育成に役立ててもらおうという趣旨で作られた制度。
1年間の研修と、その後の2年間の実習という2段階の制度になっている。

大手製造業の現場ではこの制度をきちんと守っているのだが、中小企業の製造現場では安い労働力としてしか見てもらえない。
残業手当が1時間当たり350円とか、信じられない金額なのだ。
給料だってスズメの涙。
トイレに行く時間すら減給の対象になるという。

まるで「ああ野麦峠」の時代ではないか。

そもそも、日本の製造業における熟練した技術を、たった3年程度で学べるはずもないのに、この研修制度で何をしようというのだろうかと以前から疑問に思っていたのだが、メディアもこの問題にようやく気付いたようだ。

実は、私もそういう企業でトラブルを抱えた人のために動いたことがあったりする。その会社は、スクラップ会社で研修生が学ぶことのできる仕事(つまり制度のうえで対象とされた分野)を行っている会社ではないのだ。
中小企業の現場では、こういったことは珍しくなく、我々がどれだけ苦言を呈しても、経営者は態度を改めてくれないことが多い。結局、泣く泣く「通報」という最終手段を取らなければいけなくなる。お互いに不幸な結末が待っている。

この問題の解決のために厚生労働省が新しい基準を設けたりしているらしいのだが、根本的な解決にはならないことは間違いないだろう。

不正が多いといわれる外国人の在留の中でも、外国人が被害者のようになっているという点では、興行や短期滞在によるトラフィッキングに次いで悪質なのかもしれない。

先進国として世界に名を知られている日本が、このようなことをしているとは、恥ずかしい限り。
数年前、日本が人身売買の受入国になっていると国際社会から指摘を受けたことがあるが、この研修生制度も日本社会の暗い部分。
人権を守るように外国に向かって大声をあげる前に、自国の中の人権問題にも目を向けなくてはいけないと真剣に感じさせられる。

当局には物怖じせずに事態の打開のための大鉈を振るって欲しいと思ってしまう。

誤認逮捕

2006年11月21日 17時14分58秒 | ニュース
警視庁が密入国と誤認して韓国人を逮捕してしまったというニュースが流れていた。

外国人が日本国内に滞在する場合、パスポートの携帯が義務付けられ(入管法第23条第1項)、外国人登録証明書を携帯している場合にはその義務が免除されることになっている(同)。

確かに密入国容疑で逮捕したことは誤認であるのは間違いないのだが、入管法違反という大きな括りで見た場合、誤認とは言えないのではないだろうかと思ってしまうのは自分だけではないはず。

もし仮にコレが事件として送検された場合、略式起訴で罰金10万円になるのだろうか。(同法第76条第1項)
その手間と必要性とのバランスで考えたら、無罪放免のほうが良いという判断なのだろうか。

判断基準がよくわからない。

ところで、記事中に「生年月日については二つの異なる回答をした」とある。これは日本人にはなかなか理解しがたいかもしれないが、お隣韓国ではそれほど珍しいことではない。
占いなどで運気が良くないと、家庭法院(日本の家庭裁判所に相当)に申し立てて生年月日や名前の変更をする人が結構多い。

そのおかげで、我々の仕事はチョット煩雑になることもある。
うっかりしていると、手続き上の間違いから、密入国のようになってしまうことすらあるから注意が必要なのだ。


(YOMIURI ONLINEから抜粋)
警視庁、けんかの韓国人男性を不法在留容疑で誤認逮捕
 警視庁は20日、路上でけんかをしていた韓国人男性(42)を、入国履歴の照会方法の不手際で密入国者と誤認し、入管難民法違反(不法在留)の現行犯で逮捕するというミスがあったと発表した。

 同庁は、誤認逮捕から3日後の今月16日、男性を釈放するとともに謝罪した。

 同庁組織犯罪対策2課によると、今月13日未明、東京都新宿区歌舞伎町の路上で、けんかをしていた韓国人男性を新宿署員が同署に任意同行した。泥酔していた男性は旅券を携帯しておらず、生年月日については二つの異なる回答をした。

 同署員が同課を通じ、入国履歴を東京入国管理局に照会した際、同課員が、片方の生年月日しか伝えなかったため、東京入管は「入国の事実なし」と回答。さらに、新宿区内のコインロッカーに保管されていた旅券も、同署員が偽造と思い込み、男性を逮捕した。

 その後、東京入管が鑑定したところ、旅券は真正であることが判明。男性が今月、短期滞在の資格で入国したことも確認した。

 警視庁組織犯罪対策2課は「深くおわびするとともに、今後は捜査に対する指導を徹底する」とコメントしている。

新しい制度、何が便利か

2006年11月15日 12時59分34秒 | 業界裏情報?
今年の5月から新しい会社法が施行されたことは記憶に新しい。
昨年の8月に施行された有限責任事業組合(LLP)と合わせて、事業主体をさまざまに選べるようになったのは便利な限りである。

ところが、最近、ベンチャー支援をしている仲間との情報交換をする中で、「どの制度が便利か」という話題がよく出てくる。

株式会社
合同会社(LLC)
合名会社
合資会社
有限責任事業組合(LLP)
中間法人
特定非営利活動法人(NPO法人)
個人事業

ざっと見て、一般人が普通に利用できる事業主体はこれ位だと思うが、実際に使用されるのは、合名会社、合資会社を抜いた部分になるので6種類ということになる。

手軽さでみれば、何と言っても個人事業がトップ。
LLP、LLC、株式会社、中間法人、NPO法人の順に続くだろう。

逆に信用力という意味では、株式会社がトップで、個人事業が最後。
それ以外は横一線かもしれない。

そんな中でいつも話題になるのが、LLCとLLPの違いやどちらを利用すべきなのかという議論。

結論から申し上げれば、どちらもそれぞれの組織形態を利用する必然性が無ければ、やめたほうが良いといえる。
何故か。

どちらも新しく採用された制度だけに、認知度が低いことが第一に挙げられる。加えて、LLCは人的会社といって、「出資者=経営者」という状態なので、個人事業との差別化が難しい。出資者と経営者、会社全てが一体不可分の状態にある。
大会社が社員(つまり会社の出資者)になるのであれば別だが、LLCにしたい特別な理由が無ければ敢えてする意味を見出せないのがLLCなのだ。
LLPもまた、同様に制約がある。まず、有限責任事業組合という名前が「労働組合」のような古くからある非営利組織をイメージさせてしまう上に、法人格を持たないから外部には実態を把握してもらいにくい。
取引などを申し込んでも、自己紹介をするときに組織の特性から説明する必要が出てくるため、面倒で仕方がない。
しかも、1人ではスタートさせられないので、仲間を募らなければいけない。
コレもまた面倒。

手段が増えて便利になった分だけ、自分達でどれを選べばよいのかを決めなくてはいけない。
我々のように普段からそういった事案に接していれば、苦無く決められるだろうが、一般の起業家にしてみれば面倒な話かもしれない。

とりあえず迷ったら株式会社だ。

ある日の入管風景

2006年11月14日 22時36分49秒 | 業界裏情報?
某年某月某日、入国管理局にはこんな風景がありました。

中肉中背中年男を先頭に総勢3名の男が入国管理局にやってきた。
某審査部門職員におもむろに名詞を差し出すと、裏から統括審査官が出てきて、一般来庁者の相談の順番など全く関係ないがごとく、中へ通されていく。

カウンター越しに、主席審査官も続いていくのが見える。

その後、30分以上してもやってきた男達は出てこない。
彼らはいったいあそこで何をしているのだろうか。

多分・・・・・・・・・・・いや、勝手な予測は良くないのでやめておこう。

私は自分の順番が来たので職員に用件を伝え、それが済むとそそくさと帰っていく。

彼らはあの後どうなったのだろうか。
気になるのだが、詮索はしないのであった。