ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

 鞍馬寺から貴船神社までの古道ハイキング

2019-07-08 07:32:04 | 日記


前日の「高瀬川界隈の歴史・文学散歩」三人旅を終えたノブさんは、一人だけ京都に残り、
京の奥座敷、鞍馬・貴船エリアに向かいました。鞍馬天狗や義経伝説で知られるパワース
ポットの「鞍馬山」と和泉式部ゆかりの恋愛パワースポットの「貴船神社」を結ぶ2時間
ほどのハイキングを楽しむためです。

<京都市内から鞍馬寺の仁王門へ>
ホテルから京阪電車に乗って「出町柳」駅で下車、ここで叡山電車に乗り換えて「鞍馬」
駅に到着です。食料は出町柳駅前のおにぎり専門店で調達、展望列車「キララ号」に乗り
たかったが、時間が合わずに断念。鞍馬駅から歩いて数分で仁王門に到着しました。

「鞍馬駅前の巨大な天狗のオブジェがお出迎えしてくれた。鞍馬山のシンボルだな。」
「駅前は小規模ながらも門前町の雰囲気が感じられていいな。鞍馬の名物は何かな?
 (木の芽煮)、(牛若餅)が売られている。きっとこれだな。」

<仁王門から由岐神社へ>
仁王門で入山料300円を納めて美味しい空気、美しい自然を楽しむハイキングのスタート。
仁王門は俗界から浄域(鞍馬山)への結界。門にあるのは、狛犬ではなく、阿吽の虎。
鞍馬寺が「毘沙門天」をお祀りしているためで、虎は、毘沙門天のお使いなのです。

「さあ、歩くぞ!聖なるパワースポットの鞍馬寺。心なしか、門をくぐった瞬間に、空気
  が一変して凛とした雰囲気に包まれたような・・・」
「ここからケーブルに乗って多宝塔回りで行くか、歩いて九十九道を登るかの分岐点に出
  たぞ。迷わず九十九道を選択だ」
「右手に牛若丸に兵法を授けた鬼一法眼を祀る社が右手に見えてきた。早速、牛若丸だ!」
「見えて来た、由岐神社到着。ここに来たかったのだ。正面が中央に通路をとった割拝殿
  と呼ばれる拝殿だな。確かに珍しい建物だ。ここをくぐって由岐神社の境内に入ろう」
「(大杉さん)と呼ばれる杉の大木(高さ53m、樹齢800)が迎えてくれた。一心に願えば
  願いを叶えてくれる大杉だということだから(大杉さん)のお守りを購入していこう。」
「鞍馬の火祭りはここが舞台なんだな。鞍馬山へ遷宮した時の儀式の様子を再現している
  祭りとある、資料とポスターで理解できた。一度、鞍馬の火祭りを見てみたいものだ。」
「由岐神社の参拝を終えたし、いよいよ、ここから本格的な九十九道の登山が始まるぞ。」

<由岐神社から鞍馬寺金堂>
由岐神社からの九十九道は、清少納言が「枕草子」で「近うて遠きもの鞍馬の九十九折の道」
と詠んでいる道です。歩いていくと途中に「命の像」、「中門」そして休憩のできる「洗心
亭」などがある。到着した鞍馬寺金堂はさすがに立派な建物です。牛若丸が幼少の頃を過ご
した寺であり、現在は天のエネルギーが降臨するパワースポットの寺として有名です。特に、
金堂前の金剛床にある「六芒星」に立つと、エネルギーを感じることができるそうです。
本殿金堂の毘沙門天・千手観世音・護法魔王尊は秘仏で、60年に一度丙寅年の開帳です。

「九十九道はいい感じの山道だ。歩いていると息が上がってくるけれど、吸い込む空気がき
  れいなので気持ちいい。」
「お~、きれいな石段と朱色の灯篭が見えてきた。鞍馬寺が近くなっているのを実感できる。
  ふー。あと一息。」
「鞍馬寺に到着だ~! ここに来られて嬉しい。鞍馬寺の朱塗りの金堂もきれいだけど、ここ
  からの景色は絶景だ。特に山々と目線の高さが一緒なのがいいな。しっかり参拝して、
  有名なパワースポットの「六芒星」でパワーを授かろう。」

<鞍馬寺金堂から木の根道、僧正ガ谷不動堂>
奥の院へは更に山道を登ります。牛若丸伝説はここからが本番。歩き始めて与謝野晶子・寛
歌碑そして霊宝館(鞍馬山博物館)を過ぎると、牛若丸伝説の息継ぎの水、背比べ石があり、
修行の場とした木の根道に出ます。この付近がハイキングコースの最高地点です。そこから
下り坂となっていて最澄が刻んだ不動明王が安置されている僧正ガ谷不動堂にでます。

「木の根道は地面を木の根が張っている不思議な景観のエリアだ。このエリアは土が少ない
  から根を伸ばして張っているだけなんだけど、この景観ならここで牛若丸と鞍馬天狗が
  出会い、修行の場としたというお話が生まれたのが分かるよ。どんな修業をしたのかな。」
「僧正ガ谷不動堂に到着だ。ここにも六芒星があるじゃないか。向かいには義経堂がある。
  ここは凛とした雰囲気があって、かなりのパワースポットの場所だと思うぞ。」

<僧正ガ谷不動堂から奥の院魔王殿>
不動堂から鞍馬寺西門の出口までは最後まで下り道だ。「鞍馬寺」のご本尊のひとつ「護法
魔王尊」は、650万年前に金星からこの地に舞い降りたとされています。その降臨された場
所が奥の院魔王殿である。大きな灯籠一基が出迎えしてくれた。

「奥の院魔王殿に着いたけど、ここは他とは、空気が違うな~、鞍馬寺金堂とも、僧正ガ谷
  不動堂ともまた違った、ただならぬ雰囲気を醸す聖域だ。瞑想をしている人がいるけど
  わかるな。やっぱり(ここまで来て良かったな)と思わせる何かがある場所だ」

<奥の院魔王殿から西門出口へ、そして貴船神社へ>
奥の院から下って西門に近づくと、不思議にねじれた大きな樹木があちらこちらに見られる
場所があります。そして出口の西門を出ると貴船です。街中は川床料理の店が並び独特の景
観ですし、貴船神社は春日灯篭が連なる石段の参道が神社を代表する景色で、TVや雑誌など
でも取り上げられる場所です。貴船神社のご祭神は高龗神(たかおかみのかみ)という水の
神様。創建年代は古く、1300年前の社伝に御社殿造替の記録があるそうです。絵馬発祥の地
とも言われています。

「西門の出口までは長い下り階段が続いたから膝がガクガクになった。それにしてもあのね
  じれた樹木はすごかったな。磁場が乱れているためとの噂もあるが、どうなのだろう。」
「やっと鞍馬寺の西門出口に到着した!古道ハイキングの終了だ!お疲れ様!」
「貴船の街の風景は川床料理屋さんが並んでいて独特の雰囲気と景観だな」
「ハイキングの最終目的地、貴船神社に到着だ。ご神水に浮かべる「水占みくじ(1枚200円)」
  を楽しもう。ここは縁結びの神様。縁といっても色々な縁があるから、どんな縁と結ばれ
  るのかな。水占いのおみくじが教えてくれるだろうな!」

ノブさんは貴船で名物の川床料理を堪能し、再び鞍馬駅に戻って、鞍馬温泉まで足を延ばして
疲れを癒してから、帰途についたようです。

今回の古道ハイキングのルートには特に難所もなく、きつい登りも少ないです。そして、全体
的に森の中を歩くことになるので、日差しの心配はあまりないでしょう。しかし、山の中とは
いえ、やはり京都の夏は暑いため、飲み物はしっかり用意してくださいね。

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