ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

茨城味自慢;鮎の漁獲量がトップクラス

2021-08-27 07:22:54 | 日記

 


天然アユの漁獲量日本一は茨城県と神奈川県で競っていて、3位の栃木県を含めた関東

3県で国内漁獲量の約45%を占めています。詳細を記すと、2019年度の漁獲量は1位神

奈川県(17.0%)、2位茨城県(14.7%)、3位栃木県(13.2%)でしたが、2018年度までは茨城県

が長く1位を確保していました。なぜか長良川、琵琶湖そして四万十川を有する中部か

ら関西地域はランク外です。一方、養殖アユの漁獲量は愛知県(28.6%)、岐阜県(22.3%)

そして和歌山県(14.3%)など中部3県で約65%を占めています。なぜか関東地域はランク

外です。天然アユは関東地域、養殖アユは中部地域という、このすみ分けの違いにはど

んな背景があるのでしょうか。興味深いですね。

尚、全国漁獲量の総量比較では天然アユ(2053t)に対して,養殖アユ(4,310t)が2倍以上も漁

獲量が多いです。ですから時期外れに店頭に並んでいるのは全て養殖アユです。もう一つ、

鮎の輸入はほとんどありません。国内だけで自給自足しています。

 

<アユの生涯>

茨城県には,一生のうちに海と川を行き来するアユと,霞ヶ浦北浦の淡水域で一生を終

えるアユがいます。久慈川や那珂川などのアユは海に繋がっているので前者のタイプで,

秋に川の中・下流域の砂礫(されき)底に産卵し,ふ化した仔魚(しぎょ)は海へと降

り,翌春まで海で過ごしたのち,川へとのぼる。これに対し,霞ケ浦・北浦のアユは,

湖を海に見立てて流入してくる河川で産卵,仔稚魚期を湖内で過ごし,春には流入河川

へ遡上します。元は海を行き来するタイプでしたが,常陸川水門の閉鎖で仔稚魚期のア

ユが海に出にくい環境になったことが淡水域で一生を終えるようになったと考えられて

います。琵琶湖にも遡上せず湖内でミジンコなどプランクトンを餌として大きく成長し

ないまま一生を終える「コアユ」と名付けられた小型のアユがいて、琵琶湖の名産品に

なっています。コアユは、海水では生きていけない体質になってしまっているそうです。

アユは基本的には1年で、産卵すると一生を終えます。(稀に2年を生きるものもいます)

 

<代表的なアユの漁獲方法>

1.投網漁

   夏、舟の上や岸辺から投網(とあみ)をうってとらえる漁法です。

2.ササ立て漁(別名 縄張り漁)

   落ちアユの頃、川の中に竹の枝で編んだナワバリと呼ばれる障害物を杭に固
   定します。川を下るアユはこの障害物を越えられず、その上流部に溜まる。
   そこに投網を うって捕らえる漁法です。9月15日より解禁になります。

3.友釣り漁

   6月になると、県内の河川でアユ釣りの人たちを見かけます。河川のアユ
   は、主に川底の石についた藻類を食べています。この餌場を確保するため、
   群れずに縄張りを作り、自分のテリトリーに入り込んできた他のアユを体当
   たりして追い出そうとします。この性質を利用して初夏に解禁されるのが
   「友釣り」と呼ばれる釣りで す。解禁日は6月1日です。

 

<天然より養殖の方が栄養価は高い>

天然と養殖どちらの栄養価が高い?実は養殖の方が栄養価は高いと言われております。

バランスの良い餌で育てた養殖アユは、適度に脂がのり、脂質は天然の3倍。 その脂

質は良質で、脂肪酸には、コレステロールの低下作用や生活習慣病の予防、 血液のサ

ラサラなど効果があります。 また、内臓にはビタミンAが豊富。天然の4倍、一匹で一

日の成人が必要な量の80%を摂取可能です。 ビタミンAは、視力の維持や皮膚や粘膜

の正常保持の効果があります。 一方、欠乏すると悪性貧血や神経疾患に影響するビタ

ミンB12は、天然の方が豊富で、一匹で一日分の摂取が可能です。他にも、ビタミン

B1やタウリンも豊富に含まれるアユは、疲労回復や夏バテ防止対策にもなり、 夏季に

食されるアユは最適な食材です。一匹食べれば栄養バランスも十分。

是非、アユを楽しんで食べてください。

 

<アユの豆知識>

1.日本全国のアユを食べ比べて一番おいしい川を選ぶという「清流めぐり利き鮎会」

  で入賞の常連となっているのが、長良川、馬瀬川、和良川など、岐阜県のアユです。

  中でも、過去にグランプリ、準グランプリをとった川のアユを集めて、塩焼きの味

  で競った「利き鮎会スペシャル in TOKYO」で優勝したのは馬瀬川のアユで

  した。その一番の特徴は、なんと言ってもハラワタの味。苦みの中にも甘さが広が

  るその味わいは、全国の釣り人を虜にしています。この味を知る私は「納得」です。

2.日本には3種類のアユがいる。

  紹介したように、一生のうちに海と川を行き来する「アユ」と,淡水域で一生を終

  える「コアユ」、そして、沖縄本島と奄美大島にのみ生息する「リュウキュウアユ」

  です。日本本土産アユの亜種で、成魚の体長は10~20cmで、日本本土のアユと比べ、

  やや小型です。

3.河川ごとの漁獲量比較:主な河川ごとに見てみると、神奈川県の相模川が最も多く、

  次いで栃木県から茨城県にかけて流れる那珂川、そして鵜飼漁で知られる岐阜県か

  ら三重県にわたる長良川となっています。

4.滋賀県の琵琶湖は幼魚の最大の産地です。琵琶湖産の幼魚アユを放流している河川

  が全国に見られます。


<食べ方いろいろ>

6月の若アユは丸ごと唐揚げにすればホクホクと食べやすく、この時期ならではの味わ

いです。そして、脂がのり、旬とされる7~8月なら、姿や香りのよいアユを最も活か

す調理法とされる塩焼きが一押し。ピンと張ったヒレにつける化粧塩や躍動感をもたら

すおどり串で仕上げられた姿が、目を楽しませ、食欲をそそります。その他に、焼き物、

揚げ物や 甘露煮として利用するほか、佃煮などに することもありま す。また、内臓を

使 って塩辛にした「うるか」は、お酒の肴 として有名です。

涼を求めた先で味わうアユ料理もよいで すが、秋になって産卵のために川を下る落 ち

アユは、脂がのって夏のアユとは違う味 わいです。ただし、アユには横川吸虫という

寄生虫の中間宿主であるため、食品安全委員会では生食は薦められないとしています。


天然物のアユと言っても、友釣りの時期になりますと、大量の稚魚が放流されますので、

天然アユの定義は怪しくなりますが、大自然の中で友釣りをしているとそんな雑念は吹っ

飛んでしまいます。

是非、久慈川や那珂川に釣りに来てくださいね。お待ちしています!

    

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