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もう一つの物語 箱根駅伝 幻の区間賞、中大・永井秀篤選手

2013年02月07日 20時45分14秒 | 日記
 アナザー・ストーリー
 もう一つの物語
(2013年1月9日 読売新聞)

 日体大が30年ぶり10度目の総合優勝を果たした第89回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=関東学生陸上競技連盟主催、読売新聞社共催)。
輝きを放った選手の陰で、サポート役に徹した裏方がいる。
 チームの途中棄権で記録は残らないにもかかわらず、意地の走りをみせた選手もいた。
 普段は注目されない箱根駅伝のもう一つの物語――。「アナザー・ストーリー」を紹介する。

◎意地 幻の区間賞…中大・永井秀篤(ひでのり)(2年)

 中大・永井 5区で4年生の先輩が途中棄権したことは、翌日の本番に備えて宿舎へ移動中に知った。
 8区に出場予定だったが、どんなに速く走っても、正式には記録が残らない。
 初めての箱根駅伝を前に「頭の中が真っ白になった」。
 気持ちを整理できたのは、夜に届いたメールがきっかけだった。

 「一人ひとりが区間賞を取るつもりで、(タイムで)復路の優勝を狙おう」

 送り主は、同じ復路の6区を走るエースの代田修平(3年)だった。
 熱いメッセージに気持ちが奮い立った。「強い中大を見せないといけない」と誓った。

 1万メートルの自己記録は30分7秒で、同じ区間の選手と比べて速いとは言えない。
 それでも、果敢に攻めた。中学までクロスカントリースキーをしていた経験は、残り5キロ付近の急な登りで役立った。
 前回、同じ8区で区間記録(1時間4分5秒)に7秒差まで迫った東洋大・大津顕杜(けんと)(3年)らを抑え、非公認ながら区間トップの1時間6分10秒。
 「幻の区間賞」で意地を見せた。

 入学してから、得意の山登りを生かせる5区を希望してきた。
 今大会、タスキが途切れた場所を次の活躍の場にしたい。
 「死に物狂いで練習します」。
 中大の29年連続シード権獲得はならなかった。
 次回は予選会からの出場。新たな伝統を作り上げるため、ゼロからのスタートとなる。

コメント (2)
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