全日本実業団対抗選手権の２日目の結果が、毎日新聞に掲載されていたので紹介したいと思います。
≪以下は、毎日新聞 ネット記事をそのまま掲載しています≫
陸上の全日本実業団対抗選手権（毎日新聞社共催）第２日は２２日、福岡市・博多の森陸上競技場で行われ、男子２００メートルは高瀬慧（富士通）が２０秒５９で２連覇。高平慎士（富士通）とのロンドン五輪代表対決に０秒０１差で勝った。女子走り幅跳びは桝見咲智子（九電工）が６メートル３２で３年ぶりに制した。男子４００メートル障害は杉町マハウ（日本ウエルネス）が４９秒２４で２年ぶり３回目の優勝。男子円盤投げの畑山茂雄（ゼンリン）は１３連覇、女子砲丸投げの白井裕紀子（滋賀草津養護学校教）は７連覇を果たした。
◇勝敗分けたのは、心構えの差か
富士通の高平と高瀬。男子２００メートル決勝は、体格もほぼ同じ２人が肩を並べてフィニッシュする接戦となったが、伸び盛りの後輩が１００分の１秒差で制した。勝った高瀬は「もっと高いレベルで競い合いたい」と話したが、ロンドン五輪後、最初のレースであることを考えれば、２０秒５９は十分な結果だろう。
スタートからの滑らかな加速で、わずかにコーナーを早く抜けたのは高瀬。直線では抜きつ抜かれつの勝負を演じたが、高瀬は「どちらも前に行きたくても行けなかった」と振り返る。勝敗を分けたものがあるとすれば、後輩の成長を楽しむ先輩、その先輩の背中を一心に追う後輩、そんな心構えの差か。
ロンドン五輪ではともに準決勝に進んだが、その差は明らか。高瀬は「同じステージに立ったが、こちらは経験しただけ。ファイナル（決勝）を目指していたかどうかの違い」と表現する。
来季は米国での合宿やレース参加を考える２３歳が五輪で痛感したのは、踏んだ場数の差だ。高平は「アスリートは強くなればなるほど孤独になる。わかり合える人間が少なくなるから」と語る。目標の先輩を破っても現状に満足しない高瀬には、その言葉に向き合う資格がある。【田原和宏】
○…男子５０００メートルを制したカロキは頭の上で拍手をしながらフィニッシュ。「残り６００メートルで余裕を持ってスパートできた。でも、結構強くなったね」と、終始競り合った広島・世羅高の後輩ディランゴ（ＪＦＥスチール）をねぎらった。日本で競技に取り組んで６年目にしてケニア代表としてロンドン五輪出場も果たし、１万メートルで５位入賞。しかし再来日した今月１日、所属するエスビー食品の廃部を聞かされた。「日本では生活の不安もなく練習できる。ここまで強くなったし、早く移籍先が見つかってほしい」と願った。
○…３年ぶりに女子走り幅跳びを制した桝見は「幅跳びで試合に出るのは（６月の）日本選手権以来だった。記録は別として、優勝できてうれしい」と満足げだ。日本選手権以後は、国体に向けて三段跳びに専念。踏み切り直前、助走のスピードが上に逃げがちだった幅跳びの課題を、三段跳びに取り組むことで前に向けるよう意識しているという。「三段跳びのイメージに近い助走ができた。もうちょっと自分の体にしみこめば、安定して記録が出るかな」と手応えを感じた様子だ。
（記録は優勝者と日本人最上位）
【男子】▽２００メートル 高瀬慧（富士通）２０秒５９▽８００メートル 横田真人（富士通）１分４８秒９２▽５０００メートル ビダン・カロキ（エスビー食品）１３分２１秒０２（４）佐藤悠基（日清食品グループ）１３分３８秒５１▽４００メートル障害 杉町マハウ（日本ウエルネス）４９秒２４▽１万メートル競歩 鈴木雄介（富士通）３９分５１秒３４▽４００メートルリレー ミズノ（川面、石塚、安孫子、飯田）３９秒８３▽走り高跳び 高張広海（日立ＩＣＴ）２メートル２１▽走り幅跳び 菅井洋平（ミズノ）７メートル７８▽円盤投げ 畑山茂雄（ゼンリン）５２メートル３０▽ハンマー投げ 野口裕史（群馬綜合ガード）６９メートル６４
【女子】▽２００メートル 渡辺真弓（東邦銀行）２４秒１８▽８００メートル 久保瑠里子（エディオン）２分６秒９７▽５０００メートル セリー・チェピエゴ（九電工）１５分３２秒３７（２）尾西美咲（積水化学）１５分３２秒８８▽４００メートル障害 青木沙弥佳（東邦銀行）５６秒６８▽１万メートル競歩 川崎真裕美（富士通）４４分３０秒９６▽棒高跳び 我孫子智美（滋賀レイクスターズ）４メートル００▽走り幅跳び 桝見咲智子（九電工）６メートル３２▽砲丸投げ 白井裕紀子（滋賀草津養護学校教）１５メートル８０▽やり投げ 宮下梨沙（大阪薫英女学院教）５４メートル７８
【オープン種目】＝対抗得点対象外 ▽男子ジュニア５０００メートル 秋本優紀（山陽特殊製鋼）１５分１５秒５８▽女子１６００メートルリレー 七十七銀行（小野、山田、倉沢、西田）３分５１秒０４▽女子ジュニア３０００メートル ワイナイナ・ムルギ（豊田自動織機）９分５秒５６（３）松崎璃子（積水化学）９分８秒６６
≪以下は、毎日新聞 ネット記事をそのまま掲載しています≫
陸上の全日本実業団対抗選手権（毎日新聞社共催）第２日は２２日、福岡市・博多の森陸上競技場で行われ、男子２００メートルは高瀬慧（富士通）が２０秒５９で２連覇。高平慎士（富士通）とのロンドン五輪代表対決に０秒０１差で勝った。女子走り幅跳びは桝見咲智子（九電工）が６メートル３２で３年ぶりに制した。男子４００メートル障害は杉町マハウ（日本ウエルネス）が４９秒２４で２年ぶり３回目の優勝。男子円盤投げの畑山茂雄（ゼンリン）は１３連覇、女子砲丸投げの白井裕紀子（滋賀草津養護学校教）は７連覇を果たした。
◇勝敗分けたのは、心構えの差か
富士通の高平と高瀬。男子２００メートル決勝は、体格もほぼ同じ２人が肩を並べてフィニッシュする接戦となったが、伸び盛りの後輩が１００分の１秒差で制した。勝った高瀬は「もっと高いレベルで競い合いたい」と話したが、ロンドン五輪後、最初のレースであることを考えれば、２０秒５９は十分な結果だろう。
スタートからの滑らかな加速で、わずかにコーナーを早く抜けたのは高瀬。直線では抜きつ抜かれつの勝負を演じたが、高瀬は「どちらも前に行きたくても行けなかった」と振り返る。勝敗を分けたものがあるとすれば、後輩の成長を楽しむ先輩、その先輩の背中を一心に追う後輩、そんな心構えの差か。
ロンドン五輪ではともに準決勝に進んだが、その差は明らか。高瀬は「同じステージに立ったが、こちらは経験しただけ。ファイナル（決勝）を目指していたかどうかの違い」と表現する。
来季は米国での合宿やレース参加を考える２３歳が五輪で痛感したのは、踏んだ場数の差だ。高平は「アスリートは強くなればなるほど孤独になる。わかり合える人間が少なくなるから」と語る。目標の先輩を破っても現状に満足しない高瀬には、その言葉に向き合う資格がある。【田原和宏】
○…男子５０００メートルを制したカロキは頭の上で拍手をしながらフィニッシュ。「残り６００メートルで余裕を持ってスパートできた。でも、結構強くなったね」と、終始競り合った広島・世羅高の後輩ディランゴ（ＪＦＥスチール）をねぎらった。日本で競技に取り組んで６年目にしてケニア代表としてロンドン五輪出場も果たし、１万メートルで５位入賞。しかし再来日した今月１日、所属するエスビー食品の廃部を聞かされた。「日本では生活の不安もなく練習できる。ここまで強くなったし、早く移籍先が見つかってほしい」と願った。
○…３年ぶりに女子走り幅跳びを制した桝見は「幅跳びで試合に出るのは（６月の）日本選手権以来だった。記録は別として、優勝できてうれしい」と満足げだ。日本選手権以後は、国体に向けて三段跳びに専念。踏み切り直前、助走のスピードが上に逃げがちだった幅跳びの課題を、三段跳びに取り組むことで前に向けるよう意識しているという。「三段跳びのイメージに近い助走ができた。もうちょっと自分の体にしみこめば、安定して記録が出るかな」と手応えを感じた様子だ。
（記録は優勝者と日本人最上位）
【男子】▽２００メートル 高瀬慧（富士通）２０秒５９▽８００メートル 横田真人（富士通）１分４８秒９２▽５０００メートル ビダン・カロキ（エスビー食品）１３分２１秒０２（４）佐藤悠基（日清食品グループ）１３分３８秒５１▽４００メートル障害 杉町マハウ（日本ウエルネス）４９秒２４▽１万メートル競歩 鈴木雄介（富士通）３９分５１秒３４▽４００メートルリレー ミズノ（川面、石塚、安孫子、飯田）３９秒８３▽走り高跳び 高張広海（日立ＩＣＴ）２メートル２１▽走り幅跳び 菅井洋平（ミズノ）７メートル７８▽円盤投げ 畑山茂雄（ゼンリン）５２メートル３０▽ハンマー投げ 野口裕史（群馬綜合ガード）６９メートル６４
【女子】▽２００メートル 渡辺真弓（東邦銀行）２４秒１８▽８００メートル 久保瑠里子（エディオン）２分６秒９７▽５０００メートル セリー・チェピエゴ（九電工）１５分３２秒３７（２）尾西美咲（積水化学）１５分３２秒８８▽４００メートル障害 青木沙弥佳（東邦銀行）５６秒６８▽１万メートル競歩 川崎真裕美（富士通）４４分３０秒９６▽棒高跳び 我孫子智美（滋賀レイクスターズ）４メートル００▽走り幅跳び 桝見咲智子（九電工）６メートル３２▽砲丸投げ 白井裕紀子（滋賀草津養護学校教）１５メートル８０▽やり投げ 宮下梨沙（大阪薫英女学院教）５４メートル７８
【オープン種目】＝対抗得点対象外 ▽男子ジュニア５０００メートル 秋本優紀（山陽特殊製鋼）１５分１５秒５８▽女子１６００メートルリレー 七十七銀行（小野、山田、倉沢、西田）３分５１秒０４▽女子ジュニア３０００メートル ワイナイナ・ムルギ（豊田自動織機）９分５秒５６（３）松崎璃子（積水化学）９分８秒６６
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