みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

2124 コシオウアカネスミレ(勝手に命名)

2011-05-12 09:00:00 | 胡四王山とその周辺
 以前〝胡四王山報告(5/8)(続き)〟で報告した「同定検討中のミヤマスミレの仲間」だが、秘かにノジスミレの花の可能性があるとも思っていた。
 というのはこの検討中のスミレにはアカネスミレとは異なって距にも萼にも毛がないから、オカスミレあるいはノジスミレだろうかと思っていた。
 そこで、このいずれであるかを判断するためには「子房に毛があるかないか」を調べればいいのではなかろうかと考え、申し訳なかったがそのスミレを一輪だけ取らせていただいて、子房に毛があるかないかを調べてみた。

 それらが次の写真である。
《1 花柄に爪あり》(平成23年5月20日撮影)

《2 距にも萼にも毛なし》(平成23年5月20日撮影)

《3 側弁には毛があり、花柱はカマキリ型》(平成23年5月20日撮影)

《4 雄蘂を一部剥ぎ取ると子房に毛がありそう》(平成23年5月20日撮影)

《5 子房に白い毛あり》(平成23年5月20日撮影)

というわけでなお、花柄にも毛があるし〝子房に白い毛がある〟ことが判明。
 一般にノジスミレの子房には毛がないということだから、少なくともこのスミレはノジスミレではないと言えそうだ。

 なおこの検討中のスミレはコスミレにも似ているが、コスミレも子房には毛がないということだからこの可能性も除かれる。

 一方〝子房に白い毛がある〟ということはアカネスミレの特徴のようだが、この検討中のスミレには萼にも距にも毛がないからもちろん正真正銘のアカネスミレではないことになるので、残るはオカスミレという可能性があろう。
 とはいえ、オカスミレは側弁に毛がある他は子房も含め毛がないということだから、正真正銘のオカスミレと結論するわけにもいかない。

 したがって、現時点での私の結論は
  オカスミレに近いアカネスミレ
としてみた。

 とりあえず現時点では以下のようまとめてみた。
*******************************************************************************************
 胡四王山のオカスミレに近いアカネスミレの報告である。

《1 全体像》(平成22年5月11日撮影)

《2 側弁は有毛である》(平成23年5月8日撮影)

《3 花柱は見えにくい》(平成22年5月11日撮影)

《4 やっと見えた花柱はカマキリ型であった》(平成22年5月11日撮影)

《5 子房に白い毛あり》(平成23年5月9日撮影)

《6 萼と距共に無毛》(平成22年5月11日撮影)

《7 花柄は毛あり》(平成23年5月11日撮影)

《8 葉の表にも短い毛》(平成22年5月11日撮影)

《9 翼が多少あり》(平成23年5月8日撮影)

《10 葉裏にも毛あり》(平成22年5月11日撮影)

《11 葉柄基部も有毛》(平成22年5月11日撮影)

《12 果実》(平成22年5月22日撮影)


 というわけでこのすみれは「オカスミレに近いアカネスミレ」であると一応結論し、
   勝手に「コシオウアカネスミレ」
と命名した。

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