鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

あなたがにっこり笑うから

2015-06-21 | 
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詩集「生命いっぱい」より


2007年6月、三冊目の著書を神奈川新聞社から出版しました。
自身の人生観と世界や社会に対する想いを詩とエッセイにした詩集です。
絵手紙作家の浅田美知子さんが表紙カバーと挿絵を書いて下さいました。
この詩集の中から選んで紹介してゆきます。
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この「生命いっぱい」のなかのエッセイに「人間を好きになろう」という文があります。
人間を好きになるためにはまず「自分を好きになろう」といいます。
そして自分が好きになったら「人間を好きになろう」といってます。
それには「人を大事にすること」だと。
解かっていてなかなかできないことですよね。


   あなたがにっこり笑うから
                                     2001年9月

あなたがにっこり笑うから僕もにっこり笑ってしまう
あなたがぷりぷりおこるから僕もぷりぷりおこってしまう
あなたがおいおい泣くなら僕もおいおい泣いてしまう

あなたがかなしいなら僕もきっとかなしいんだ
あなたがうれしかったら僕もほんとにうれしいんだ
あなたがくやしいから僕もものすごくくやしいんだ

あなたががんばってくれたら僕ももっとがんばれる
あなたがやさしくなれたとき僕もいっしょにやさしくなれる
あなたが「生きてて、よかった」と思えたら
僕もたぶん「生きてて、よかった」と思うはず

僕が神様を好きになったときじぶんがいとしく思えてきたよ
あなたが神様を好きになったなら神様はあなたをもっと好きになってくださる
そしたらあなたもじぶんのことが好きになるよ
みんなもあなたを好きになってくれるはず

   
   
   「生命いっぱい」神奈川新聞社

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