鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

あったかいかたまり

2014-12-13 | 
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詩集「君にいい風吹きますように」より

2004年5月、二冊目の著書を神奈川新聞社から出版しました。                                                                 58編の詩と3編のエッセイからなる詩集です。
この詩集の中から選んで紹介してゆきます。( 10月22日から一日おきに掲載しています。)
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「情けは人の為ならず」という言葉があります。
何に対しても暖かい気持ちを持つこと…人にとって大事なことですね。


      あったかいかたまり
                              2003年4月

胸に手をあててみてごらん
そこにあったかいかたまりがあるでしょう
そのあったかいかたまりを大切にしてほしいんだ
あったかいかたまりは、あなたをしあわせな気持ちにする
ほんとうの意味でしあわせにしてくれるよ
あったかいかたまりは、つらいときこそ必要なんだ
それがしあわせになるための力をくれるよ
だから、つらい人を見かけたら、
あなたのあったかいかたまりをわけてあげよう
そうすると、きみのあったかいかたまりは
もっと大きなかたまりとなってね
わけてあげた人だけではなくて
あなたのところに知らないうちにかえってくるんだよ
もう一度、胸に手をあててみてごらん
そこにたしかにあったかいかたまりがあるでしょう

   
   「君にいい風吹きますように」神奈川新聞社

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