みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

その土地の

2018年03月14日 | 創世記

創世記 34章1−17節

 グリム兄弟ゆかりの地を訪ねたあと、思い立ってグリム童話を読むことにしました。これまでも、「狼と七匹の子やぎ」や「赤ずきん」などは読んだことがありましたが、「童話集」(岩波文庫で全五巻)を読むのは初めて。残酷な話もあり、キリスト教の背景をおぼえさせる作品もあります。

 34章には、ヤコブとレアとの間に生まれたレアがヒビ人のシェケルに辱められたことに始まる事件の顛末(てんまつ)が記されています。エサウと別れたヤコブの一行は、スコテに、そしてシェケムの町へと移り、宿営します。そしてヤコブがその地に住むハモルの息子たちから野を購入して祭壇を築いたと前章の終わりの部分に描かれています。

 本章の前半は、ここで何が起こったのかを書いています。心に留めたのは、1、2節にある「その土地の」ということばです。ディナはその土地の娘たちを訪ねようとして出かけ、その先でシェケルから辱めを受けます。

 ヤコブはかつて、ベテルと名づけた場所で神から「見よ。わたしはあなたとともにいて、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あなたをこの地に連れ帰る」という約束を得て、それを頼りに、20年滞在したハランを出たはずでした。神はさらに、帰路にあるヤコブにエサウとの対面を前にして再び現われてくさったのです。それゆえ、エサウと再会を果たしてそれぞれの道へと再び別れていくことができました。

 ヤコブは、このことに気が緩んでベテルに戻る前のスコテ、シェケムで歩みを止めてしまったのかもしれません。そして、「その土地」で事件が起こりました。

 事件のあとのヤコブの態度にも、消極さが感じられます。イスラエルの民にとってあってはならないことを相手がしたのに、怒ることもせずにいるというのは、「その土地に」とどまったヤコブ自身にも非があると受け止めたのではないだろうか、などと思い巡らすのですが…。

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