みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

あわれみを忘れずに

2020年12月22日 | クリスマス

ルカの福音書 1章38−56節

 待降節第四週。今週はいよいよクリスマスですが、「みことばの光」は先ほど3月号の制作を終えました。これを手にする頃は、日も長くなっていることだろうと楽しみです。ちなみに昨日は一年で最も夜が長い一日でした。希望に向かってターンです。

 ここにあるのは、「マニフィカート」として知られているマリアの賛美。「私のたましいは主をあがめ」ということばのラテン語に由来しています。

 受胎告知を受けてマリアは、親類のエリサベツを訪ねます。「山地にあるユダの町」と39節にありますので、マリアの住むナザレからはかなりの距離です。エルサレム西部のエン・カレムにはザカリヤとエリサベツの家があったと伝えられ、記念の訪問教会が建てられていますが、場所は特定されていません。マリアはどんな思いで、エリサベツを訪ねたのだろうと想像が膨らみます。

 この賛美は、多くの人がマリアに抱いているイメージを覆すほど力強い内容です。ボンヘッファーは、マリヤのこの賛美を革命的だと書いています。権力ある者が王位から引き降ろされ、低い者が高く引き上げられるというのですから…。しかも、それが兵力によるのではなく、マリアの胎に宿りやがて生まれてくる幼子によってなされるというのです。

 この賛美に繰り返し登場する「あわれみ」ということばに目が留まります。主のあわれみは、力ある者や権力ある者にではなく、それらによって虐げられた人々、あるいは罪に嘆く者の上に届けられます。

 間違っても、神に選ばれるにふさわしい者だなどと勘違いしてはならない…。あわれみを注がれた者の一人、なのです。


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