みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

どこを目指して

2019年11月28日 | ヘブル人への手紙

ヘブル人への手紙 12章14−29節

 この箇所について、聖書協会共同訳聖書は「キリスト者にふさわしい生活の勧告」という見出しを付けています。この手紙の著者は、キリストが真の神であり、ただ一人信じる者を神の御許へと導く大祭司であると、多くのことばを用いて論じ(1−10章)、それゆえキリストへの信仰を揺るがさず、ましてや捨てることなく、厳しいけれども信仰によって歩んで行くようにと勧めてきました。

 そしてここでは、具体的な生活についてのいくつかの勧めをしています。キリストを信じる者にとってこの世は、すぐ前に書いてあるように、厳しいことが次々に起こります。けれども、それら一つ一つは父なる神さまが愛する子どもたちのために備えてくださった訓練なのだから、進み続けようと語ります。

 著者は13節で「あなたがたは自分の足のために、まっすぐな道を作りなさい」と勧めていることを具体的に、今日の箇所で述べています。ここで勧められているのは、キリスト者の生活の基本です。旧約聖書をよく知る読者たちのことを踏まえて、エサウを例にしています。

 そして、地上生活が終りではなく、その先にゴールがあるのだと言うのです。そして、ゴールで待ち構えているのは、揺り動かされない御国。毎日同じようなことが繰り返されているように思えることばあるのですが、そうではなくて、一歩ずつゴールに近づいているのです。それが、きょうの歩みの励みになります。


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