みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

わたしにつまずく

2019年08月13日 | マタイの福音書

マタイの福音書 26章26−35節

 散歩の途中、アイス屋さん(かっこよく言うと「ジェラート・カフェ」でしょうか)に立ち寄りました。注文したものを待っていると、「日本人の方ですか」と注文を受けてくれた方が声をかけてくれました。こちらがびっくり! 聞くとベルリンの大学で学んでいて、お休みで実家に戻って来ていて、アイス屋さんでアルバイトをしているのだそうです。「お会計をお願いします」と日本語でお願いしました。ちょっと不思議な気持ち。

 ここには、イエスと弟子たちとの過越の食事、その後オリーブ山に向かう途中にイエスが「あなたがたはみな、今夜わたしにつまずきます」と言われたことが記されています。

 このことばから、主イエスはご自分がこの晩ユダに手引きされた祭司長や長老たちによって捕らえられることを知っておられ、その時弟子たちがみな主を捨てて逃げてしまうことも知っておられたことがわかります。さらに、ご自分が復活して再び弟子たちに会うとまで語っておられます。

 けれども、ペテロは「あなたがたはみな、今夜わたしにつまずきます」とのことばに強く反応したようです。とくに、「みな」ということばが彼には気になったに違いありません。ですから、「たとえ皆があなたにつまずいても、わたしは決してつまずきません」と答えたのです。

 さらに、ペテロの「決意」を聞いた主イエスが、三度ご自分を知らないというとお答えになったことにたいしては、何が起こっても「知らない」などということは決してないと言い切ります。もちろん自分も含めて、人間の決意のなんともろいことかと思わせます。

 そのような者のすべてをご存じの上で、主イエスがペテロをはじめとするご自分についていこうとする一人ひとりを顧みてくださるのです。なんと慈愛に満ちたお方でしょう。


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