マタイの福音書 24章15−28節
日本から訪ねてくれた家族と一緒にミュンヘンにいます。街の中心にあるからくり時計を口を開けて見入ったり、偉い人の住まいのあとを訪ねたりしてあっという間に一日が終わってしまいました。白ソーセージもいただきました。
これから先のことについての主イエスのことばは、具体的な事がらにま及びます。「みことばの光」が書くように、ここでイエスは、紀元70年のローマ軍によってエルサレムが滅ぼされることについて語っておられると言われます。ヨセフスの「ユダヤ戦記」の、ちょうどエルサレムがローマ軍によって滅ぼされるところを読んでいますが、難攻不落と言われた都もついに墜ちてしまうのです。
それとともに、ここにあるのは私たちの先に待ち構えていることでもあります。もう起きてしまったことだと片付けることなく、私たちもこのことばを心して聞くべきです。
ここには、イエスの命令が並びます。一つ一つは具体的です。
「逃げなさい」、「下に降りてはいけません」、「戻ってはいけません」、「祈りなさい」、「信じてはいけません」、「出て行ってはいけません」、「信じてはいけません」。
この命令は、従う者とそうでない者の生死を分けます。それほど緊急性があり確かなのです。私たちには、この先に何が待ち構えているのかは実のところ何もわかりません。けれども、ここで語っておられるお方は、歴史を動かすお方です。ですから、これらの命令は聞き流すことのできないものなのだということに、気づかされます。