すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

新型ウイルス騒動

2009-05-18 21:52:38 | Weblog
強毒性の鳥インフルエンザ対策として策定された疫学的対応が、弱毒性新型ウイルスに適用されたために、行政対応自体が新たな問題として登場している...と言いたくなるような新型ウイルス騒動が起こっている。弱毒性で発病するかどうかも、また高熱を発症するかどうかもわからないから、感染しても発病せず、本人に自覚症状もないままウイルスを撒き散らしている人がいるはずだ。しかし、そうなるとこの政府対応では、新型ウイルスの感染ルートを把握することはハナから難しいということだ。また、連日のように日本のハイテク機器の勝利みたいに、水際作戦といって高熱を発症している人をサームグラフィなどで把握する...というのは、ウイルスの潜伏期間を考えれば、理論的にもその効果は薄いということだろう。まったく平熱の人が入国して5日ぐらいして発症することは当然予想されてしかるべきだ。
新型ウイルス発症の起点となったメキシコでも、他の流行国でもほとんどマスクをしていないのに、日本では地域通勤者全員がマスク着用なんて、何かそうした統一行動に気味悪いものを感じる。
恐ろしいのは、これだけ大騒ぎして、何もないと、今度は本当に強毒性ウイルスのアウトブレイクやパンデミックに際しても、「狼少年」寓話と同じで、政府が厳しい対応を求めても「どうせまた単なる脅しだろう」と考え、国民の側が真剣な対応に応じないことも考えられる。そういう悪い教訓を作らないためにも、早期の政府の中立公正、科学的な対応を求めたいものだ。

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2 コメント

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ルーズソックス民族 (黄昏)
2009-05-19 09:03:41
かつて日本の女子中高生が競ってルーズソックスを穿いてた時期があった。要は靴下屋のオッサンの戦略にまんまと嵌ったわけだが、日本人というのはそういう民族性がある。他人と違う事に恐怖があって、非常にコントロールされ易い民族だ。日本人は何かのきっかけで一晩でコロッと心変わりする、ご用心ご用心。
さて、そもそも日本の検疫体制で水際対策とか感染ルートの把握なんて期待するほうがどうかしてる。
日本は「生物テロ容認の国」とアメリカの生物兵器専門家から言われてる国ですよ。
検疫官は笑えるほど少なく、検疫体制は後進国なみに脆弱、土台封じ込めなんて無理な相談だ。
国民は「日本という国は危機管理は殆どゼロに近い国」だと思っておいたほうが良い。
国家戦略の何も無い国が国家の危機に対応なんて出来るはずがない。
政治が貧困な国家は貧困な危機対応しか出来ない、それが現実。
そんな中、政治貧困国の最大野党民主党筆頭代表代行は定例記者会見も拒否。とんだ「開かれた政党」なのを露呈。
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ルーズソックス (首藤)
2009-05-19 09:59:41
ルーズソックスというのは言い得て妙ですね。大変啓発される比喩です。どこかで活用させてもらいます。
日本の防疫体制の話はまったく同感ですね。最近では中国汚染米や冷凍餃子の事件がサンプルになりますが、こうした対応はアメリカでは80年代に完成していました。ワシントンに在外研究で住んでいたときに、NIHの脇を通るたびに何とかしなくちゃ、何とかしなくちゃと思ってました。
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