すぴか逍遥

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ヴェネツィア展 江戸東京博物館

2011-09-29 23:34:36 | 美術
世界遺産 ヴェネツィア展 魅惑の芸術ー千年の都 江戸東京博物館へ行ってきました。

    江戸東京博物館
    2011.9.23~12.11〈日) (午前9時30分~午後5時30分)

 ヴェネツィア共和国は697年の共和国成立から1797年のナポレオン侵攻までの間に、建国・絶頂・終焉という数奇な運命をたどった都市です。「自由と独立」を貫き、強大な海軍力と交易による冨を背景とした水の都は、その美しさから「アドリア海の女王」とたたえられました。本展は、歴史的な街並みが数多く現存し、世界文化遺産に登録されているヴェネツィアの華やかな歴史と芸術を、日本初公開を含む約140件の作品により紹介いたします。-江戸東京博物館NEWS,75から

第1章 黄金期


《サン・マルコのライオン》 ヴィットーレ・カルパッチョ 1516年 ドゥカーレ宮殿

江戸東京博物館が近づくにつれ、やたらに目にするこのライオン、すごく勇ましい感じで、なんだろうと思いながら展示場に入る。

このライオンはヴェネツィア共和国のシンボルとして、他にも描かれています。
このライオンが足を掛けている書物の字が気になって図録を見ると、
“PAX TIBI MARCE EVANGELISTA MEUS(我が福音書記者マルコよ、汝に平安を)”とありました。
もっとも意味はよく分からないので、とりあえず書いてある文字だけ写しました。


《ヴェネツィアの眺望》 ヨーゼフ・ハインツ・イル・ジョーヴァネ 1648-50年頃
コッレール美術館

1640年代のヴェネツィアの様子を正確に表現しているそうです。
見ていると飽きない絵で、海洋王国の繁栄振りが楽しいです。


《リアルト橋》 ジュゼッペ・ボルサート 1819年 コッレール美術館

この橋はもと木造であったが、なんども落ちたりして、石橋に作り変えられたそうです。


第2章 華麗なる貴族

ここにはうつくしいものがいっぱいです。
特にお皿類、ガラス製品が目を惹きました。

    
  ムラーノ製《立ち上がりのある大皿》16世紀末ー17世紀初頭 ガラス博物館

この大皿の素晴しさに圧倒されたのですが、写真にはうまく出ないようです、ねじれた線による文様、ガラスのへこみや盛り上げ、ねじれフィグリーというそうです。レース・ガラスとも呼ばれるとか。

    
  《香水売り》 ピエトロ・ロンギ 1750-52年 カ・レッツォーニコ

この絵は図録の表紙(ライオンのと2種類あります)になっていて、仮面をつけた騎士と貴婦人に香水売りが品物を差し出しているところ。

貴婦人の衣装の豪華さ、18世紀ヴェネツィア、
“これこそカサノヴァ、ゴルドーニ、ヴィヴァルディが生き、そして世界中が愛し、賞賛してやまぬヴェネツィアなのである。ー図録より”


第3章 美の殿堂
 
ここでひとつの絵の解釈が丁寧に行われていました。図録もこの絵だけを別冊にしてあります。(東京展のみの展示だそうです)

    
 《二人の貴婦人》 ヴィットーレ・カルパッチョ 1490-95年頃 コッレール美術館

これだけでも充分魅力的なのですが、この絵は下半分で上に続いた絵があるのだそうで、詳しい説明がありました。

またとなりの部屋ではヴェネツィアの紹介のビデオ、思わず全部見てしまいました、辻井信行 作曲・演奏の「ヴェネツィアの風に吹かれて」の曲も終わりのほうで流れてました、心地よい曲です。

さてここからがまたメインといっていい展示で、ヴェネツィアの偉大な画家たちの登場、もう一度ならず行ったり来たりしてしまいました。

    
  《聖母子》 ジョバンニ・ペッリーニ 1470年頃 コッレール美術館

画集などでしか知らないジョバンニ・ペッリーニの絵、特に《牧場の聖母》、その絵に似た雰囲気の絵で感動しました。それにしてもマリアの表情、着ている服の細部にわたる美しさ、長い手、幼児イエス、不思議な感覚です。 


《レダと白鳥》 逸名のヴェネツィアの画家 1540-50年頃 コッレール美術館

大きなこの絵に息をのみました。よく描かれる主題ですが、この迫力満点の絵、この絵はミケランジェロの絵の模写で、ミケランジェロのもとの絵はもう残っていないそうです。

   
  《春》 ロザルバ・カッリエーラ 1720年頃 カ・レッツォーニコ
 
春の象徴のうつくしい絵、華やぎます。


《天国》 ティントレットと彼の工房 1582年頃 ヴェネツィア養老院教会

これは下絵なのだそうです。でも大きくて立派で、やはり敬虔な思いに浸ります。


   

   
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9月28日の夕日

2011-09-28 23:53:30 | 太陽
9月28日快晴、久しぶり7階の通路から夕日を撮りました。ここは定点観測のようなところですが、もう少しすると、建物の影に入ってしまい、富士山に夕日というのは見られません。


真ん中の煙突はごみ焼却場のですが、今はもう使われていません。でも壊すこともないようで、目印にはいいです。


そろそろ沈み始めました。右側の山は高尾山です。


太陽は白身を中にしたまるで卵のようですが、まわりに赤くいくつも写ってしまいます。


沈み始めるとあっという間です。


沈むと周りが真っ赤に染まります。


高尾山までシルエットが一つになってしまいました。


空はまだ青く、雲ひとつありません。心地よい風がふき、秋だなあとしみじみ感じます。明日も晴れの予報。
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「母のまなざし 父のまなざし」 いわさきちひろと香月泰男

2011-09-27 22:50:49 | 美術(香月)
「母のまなざし 父のまなざし」いわさきちひろ と香月泰男」という本が発売されました。
       
       母のまなざし、父のまなざし
       いわさきちひろと香月泰男

       2011年9月13日 第1刷発行
       編 者:ちひろ美術館 
       発行所:株式会社 講談社

ちひろと香月、びっくりしましたが、でも不思議です、ぴったりとくる感じ、ちひろさんの絵は、よく分かりますが、香月さんはシベリアシリーズなどで知られていてこんなやさしい絵の紹介は、あまりなかったので。

小さきものへのまなざしもすばらしいです。私の女学校時代の大切な思い出、《兎》
の絵も出ています。東京にも来るといいけど。

プロローグを、姜 尚中さんが印象深く書いていらっしゃいます。



この本を知ったのは、先日行った府中美術館で見つけたチラシです。府中美術館はいつも地方の美術館のチラシも置いてあるので、よく探します。

       安曇野ちひろ美術館
       2011年9月16日~11月30日

   安曇野では行けそうもないなあと思いながら裏を見ると、巡回予定として
       ちひろ美術館・東京 2012年3月1日(木〉~5月20日〈日〉 
       がありました。(作品は一部変更になるそうです)

   また香月泰男展は銀座の瞬生画廊で2012年3月8日(木〉~3月17日(土)
   予定だそうです。

あと他のチラシは
  2枚続きの裏と表です。
長門市三隅の香月泰男美術館のです。私は行く機会に恵まれず、まだ行ったことありません。欧州遊学スケッチは見たことないし、いつかは行ってみたいです。
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犬塚勉展 日本橋高島屋8階ホール

2011-09-24 23:56:45 | 美術(日本)
犬塚勉展 日本橋高島屋へ行ってきました。

   
   2011年9月7日~26日(月) 絵は《ひぐらしの鳴く》(部分)です

この展覧会はNHKの日曜美術館で2年前とりあげられていて、見たいと友人に誘われてましたが、なかなか行けなくて、やっとあと二日しかないという日になって実現、かなりの混雑でした。

犬塚勉は1949年(昭和24)生まれです。1988年(昭和63)に谷川連峰で遭難、永眠しました。

第1部 画家としての変遷


   1章 画家としての出発

   
   《自画像》 1975年頃 油彩・キャンパス


   
   《横向きの女》 1978年 アクリル・キャンパス

犬塚勉の絵はとても綺麗でかがやいて見え、一体なんで描いたのだろうという疑問がすぐわきましたが、題名と制作年だけの表示で、わからなかったのですが、途中に一まとめに提示してあって、やっとほとんどの絵がアクリルで描かれたことが分かり、素晴しい群青色や緑の美しさが分かりました。
これっ、油絵なのか、水彩なのかなんて言いながら、見ている人もいました、チラシは入口で渡されたので小さくてわかりませんでした。

   2章 風景画までの変遷

   3章 画風確立までの変遷

   
   《観世音》 1980年 アクリル・紙 

これは、はっとする絵でした。いい色で実に人間的な観世音です。  


 
   《赤い馬》 1983年 アクリル・キャンパス

子供にお話しているような、童話的世界で、このあたりずっと馬が登場したり、綺麗な花だったり、とても暖かな雰囲気です。


第2部 自然を描く

   1章 森

   《ひぐらしの鳴く》 1984年 アクリル・キャンパス

   チラシの絵がその部分図です。

   
   《夏の終わり》 1984年 アクリル・キャンパス

さてこの辺りから、森の風景をまるで写真のように、それこそ細密に描かれた絵が続き、圧巻です。

家の近くで眼にするような、なんでもない風景が、それこそ草の一本、一本がとめどなく描かれていて、うつくしい世界を、創出しています。

写真に撮ったら、はじめから写真のような、でも違うのです、それが犬塚さんの心の目なのです。観ているとどきどきしてきます。その草の向に、木々の向に入り込みたくなります。一枚ずつ丹念に見て行きました。


   2章 山

   
   《山頂A》 1984年 アクリル・キャンパス


   
   《従走路》 1986年 アクリル・キャンパス

この大きな絵は、どう見ても写真のよう、でもじっと見ていると、登ってきて、さらに奥へと、歩いていく自分に気がつきます、もっと進んでいかなければ、ひろーい大きさです。


   3章 切り株

   
   《縞リスの食卓》 1987年  アクリル・キャンパス

現実的なほんとに切り倒された跡が生々しい切り口も描かれていましたが、これはまた素晴しい物語の世界です。
切り株がまるで舟のようにも見えてきて、想像の世界がひろがります。

   
   4章 ブナ

   
   《ブナ》 1988年  アクリル・キャンパス

すばらしい。やっぱり奥村土牛の《醍醐》を思い出していました。


   5章 渓谷

   
   《暗く深き渓谷の入口1》 1988年 アクリル・紙

   
   《暗く深き渓谷の入口2》 1988年 アクリル・キャンパス

見た途端、ベックリンの死の島を思い出してしまいました。別の世界に誘われていくようです。怖い! でもすてき!

ひとりの画家の一生を通じての展覧会は、絵の評価とは別のものも含んでいて、人間自身を深く考えさせられます。友人は私に元気をプレゼントしようと、この展覧会を選んでくれました。ありがたかったです。










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ゴンズイと定期検査

2011-09-23 23:30:43 | 日常
9月23日、今日は秋分の日です。夕方沈む夕陽でもと散歩に出かけたのですが、東の空は晴れていたのに、丘にのぼってみると、雲がいっぱい、どの辺に日が落ちるのか、あちこちに雲の間から光が射し、見当もつかない有様であきらめ、そうだゴンズイが赤くなっているかもと思い出し、行ってみました。もう5時過ぎで薄暗くいい写真は撮れませんでしたが、滅多に行かない場所なので記録しました。

ゴンズイ(権萃)(ミツバウツギ科)


なんだか奇妙な有様です。ゴンズイの実が浮き出してるようです。この黒光りのする実、年に1回くらい見に行きます。


こんな感じに枝がついています。


団地の外側の縁の崖にあるので、他の木といっしょになって全体像はつかめません。この木の幹に特徴があるのだそうですけど、後に写っているのは棕櫚の木の幹です。

ところでこの木には『小便の木』『雨降りの木』という別名もある、というのをちょっと見つけたので、調べてみると、別々にそういう名の植物があるようです。

ゴンズイも春先に枝や幹を切ると樹液がたれるそうで、『小便の木』も(ミツバウツギ科)なので似ているのかしら。

ゴンズイって変な名前なので調べてみると、なんとまず出てきたのは魚のゴンズイでした。偶然なのかと思ったら、幹の模様が魚のゴンズイに似ているとか、全く関係ないと書いてるのもありましたが、ほんとに変な名前です。

魚のゴンズイは(権瑞)と書きます。魚の権瑞は役に立たない、同じように植物の権萃も役に立たないから同じ呼び名になったとも、ほんとにいろんな説のあるゴンズイです。




昨日、乳がん手術後5年目の定期検査を受けました。これで何もなければ無罪放免?というわけですが、手術前よりも、今まで受けたどの検査よりも入念で、くたびれ果てて夜はぐったりしてしまいました。

 検査の状況です。
 朝10時ごろ病院に着きまず採血、11時前核医学検査(骨シンチ)「放射線医薬品」を静脈注射する、4時間ぐらいたってから撮影です。

そのあいだにマンモグラフィーの検査、丁寧に両方横からと上から、こんなに痛いのかというくらい、うまくいかなかったと三度も取り直し、ここで昼食を済ます。

1時からCT検査、また静脈に造影剤(ヨード)を入れる。そのあとMRI、こちらも造影剤(MRI用)を注射、そして今回はじめて超音波による乳房の検査、(最初に簡単なのはやったけど)ゼリーを塗りすごく丁寧に、これもけっこう痛い。

そして最後は骨シンチ、横になって寝ているだけの簡単な検査です、とあるけれど身動きもせずに30分は、簡単ではありません。病院を出たのは4時半過ぎ、雨も降り出していました。

全くこんなに放射線浴びていいの?なんて気になるくらいですが勿論許容量以下です。
やっと開放され家に帰りほうっとしました。これで結果よければ、、、10月4日先生から説明があります。
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台風のあと 9月22日

2011-09-22 23:42:14 | 日常
台風15号は強い風を伴って、9月21日疾風のように飛び去っていった。雨と風、今にも窓ガラスが割れるのではないかと、息を潜めていた。
テレビは夕方の帰宅難民を追っていた、東京の電車が殆ど止まってしまうなんて、3月11日以来です。台風はすぐ移動するからと、あまり対策はとられなかっという。渋谷駅でバスを待つ人々。あの時と重なります。夜10時ごろまで動かなかったなんて、あんなに予報が出ていたのに。


昨日は殆ど写真は撮れませんでしたが、これはすぐ下の池、柵を越えてひたひたと水が、押し寄せあるはずのベンチも見えません。



今日になって下を見るとハナミズキは健在でした。



朝6時過ぎ、よく晴れていたので、どうなったかと様子を見に散歩しました。あちこちに木が倒れていましたが、大きな木は無事でした。

日がのぼってくると、周りの様子がどんどん変わってきて、空と雲の色が素晴しく、そればかり追いかけてしまいました。






空はすっかり秋、天高くです。もうお彼岸ですから。でも昨日の風がいろんなもの吹き飛ばし、澄んだ空を、空気を置いていったのでしょう。



吹き寄せられた落葉が、ほんとフキヨセを作ってくれてます。





水に写る木も、実に静かな佇まいです。


山のほうからやっと日がさしてきました。
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雨にぬれた花たち

2011-09-20 23:46:14 | 日常
久しぶりの雨、萩の花が気になって、傘をさして散歩に出る。
でも別にこれといった事はなかったので、まあ、撮った写真を並べてみました。


ススキもハギも、しっとりとぼやけています。


ここの花はまだ健在でした。


公園の方は大きな露の玉が、次々に、ぽとりぽとりと落ちています。


コスモスはさすがにしおれた感じ、アサガオは芯から光を出しているようで、綺麗。


今日は彼岸の入りでした。赤と白のヒガンバナがあざやかです。
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「世紀末、美のかたち」 府中市美術館 

2011-09-18 15:52:18 | 美術
「世紀末、美のかたち」府中市美術館へ初日に行ってきました。


この豪華なチラシを頂いたのが一昨日、友人がもってきてくれました、ありがとう!
普通の2枚半の大きさを綺麗に折ってあるのですが、裏側の一部は、次の通りです。


左上からルドン、ゴーギャン(これは10/18からの展示)ガレ(海馬文化器〉ガレ(好かれようと気にかける)
右のページはドーム兄弟(罌粟文化器)ミュシャ(百合)
 
友人たちの中で府中に一番近い私はまず出かけてみました。
            
    展覧会名:「世紀末、美のかたち」 府中市美術館
          2011年 9月17日(土〉~11月23日(水/祝)

    休館日: 毎週月曜日(9月19日、10月10日をのぞく)、
         9月20日(火〉、10月11日〈火〉、11月4日(金)

    開館時間:午前10時~午後5時(入場は4時30分まで)

    観覧料: 一般900円、高校生・大学生450円、小学生・中学生200円
    10月16日〈日〉は、開館記念無料観覧日です。

    主催:府中市美術館 東京新聞
    本展覧会の他会場への巡回はありません。
 
    府中市美術館 東京都府中市浅間町1の3 ハローダイヤル03(5777)8600


なお、府中美術館は、新宿から京王線が便利です。
準特急・特急のホームから、通常10分置きぐらいに出ている、(北野行き・京王八王子行き・高尾山口行きなど〉準特急・特急どれでも、府中まで20分ぐらい。

府中の駅で北口・南口どちらからでも出て、啓文堂書店の前のエスカレーターをおり、8番の「ちゅうバス多磨町ルート」に乗り、府中美術館前下車。
各時間、00分と30分の発車、100円です。(30分おきは不便ですが、ー他のバスでも行けますけれど、すぐ前には止まらないので、注意です)

そのほか美術館のホームページに詳しく出ています。

さて展覧会ですが、世紀末という響きから来るいろんなもの、それをその時代のいろんなジャンルの作品の「かたち」から、「世紀末という混沌とした時代が生んだ造形の魅力」を楽しむ構成になっています。
    ○ 自然とかたち
    ○ 文字を刻む
    ○ 異形の美
    ○ 光と闇
順にたどっていくと、よくわからなくなるので、幸い空いていたし、好きなものを勝手に見てしまいました。また来る予定にしてますので、そのときは、この構成の素晴しさに、納得できるよう、図録をよく読んでから来たいと思っています。

北沢美術館からガレやドーム兄弟、ラリックがいっぱい来ていて、前に見たものも少しはありましたが、ガレやドームを堪能しました。

   
  エミール・ガレ《樹陰》1900年頃   エミール・ガレ《蝶文化器》1898年頃

   
ドーム兄弟《百合文ランプ》1914年頃   ドーム兄弟《ライラック文化器》1900年頃


ルドンに出会って驚きました。
      
      オディロン・ルドン《眼をとじて》 1890年頃 個人蔵
ルドンが色彩を用いた絵画を描きはじめた頃の代表作のひとつ。
水に反射する光、人物にそそぐ光、光輪、すべての光は、ごく自然に描かれているが、どれひとつとして単なる自然現象の光をとらえたものではなく、神秘の光である。(図録より抜粋)


ほとんど版画ばかりのような展示の中でこのルドン(紙、油彩)にあうと、とくにひきつけられます。あまりルドンを見たことなくてもこの神秘的な人物には、心を奪われます。
      
    
オディロン・ルドン《すると魚の体に人間の頭をつけた奇妙な生物が現れる》
(『聖アントワーヌの誘惑』第1集5) 1888年 神奈川県立近代美術館
半人半魚の奇妙な生き物は、原始生物の時代の神である。その周りには顕微鏡で見たような小さな生物が漂うー図録より 

      
オディロン・ルドン《彼はまっさかさまに深淵へおちてゆく》
(『聖アントワーヌの誘惑』第3集17) 1896年 神奈川県立近代美術館
太陽神アポロが日輪の馬車から奈落の底へと落ちていく場面。空の光や輝きを表すのは、画面下部の暗闇である。―図録より一部

この『聖アントワーヌの誘惑』からの石版画(10枚)は神奈川県立近代美術館の所蔵品です。


次はゴーギャン
     
ポール・ゴーギャン《ノア・ノア(かぐわしい、かぐわしい)》
(《10の木版画集」) 1893-94年(1921年摺り・刊行)埼玉県立近代美術館蔵

これも埼玉県立近代美術館から何枚もきていますが、展示は前・後期に分かれています。最も大きなパネルがあってどんな絵かはわかります。
ゴーギャンのこういう木版画が1921年に摺られ刊行されたなんて、素敵です。


あとモーリス・ドニ
     
モーリス・ドニ《それは敬虔な神秘さだった(『愛』4)》 1892-99年 町田市立国際版画美術館
窓の外から入る光が、少女のような面影のマルトを照らし出し、神秘的に耀いている。―図録より

このドニの石版画も町田市立国際版画美術館より10枚以上きていて、やわらかな、あたたかいドニの世界を見せてくれます。今モーリス・ドニ展(損保ジャパン東郷青児美術館〉でやっています。

今回北沢美術館、神奈川県立近代美術館、町田市国際版画美術館、埼玉県立近代美術館などからまとまった作品が来ているので、そちらを中心に書いてしまいました。

展覧会講座も用意されているようですので、行ける日があったら聴いてみたいです。
   10月 2日〈日〉井出洋一郎館長
   10月15日(土〉池田まゆみ(北沢美術館研究企画員)
   11月13日〈日〉杉野秀樹(富山県立近代美術館学芸課長)石版
   11月20日〈日〉音ゆみ子(当館学芸員)

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大雅・蕪村・玉堂と仙崖 出光美術館

2011-09-16 23:58:51 | 美術(日本)
大雅・蕪村・玉堂と仙崖―「笑い」のこころ 出光美術館に行ってきました。
 
     
      2011年9月10日~10月23日〈日) 出光美術館

「笑い」をテーマにした展覧会というのにまず惹かれて、出かけました。
日本には「笑う門には福来る」という言葉があるように、「西洋の笑い」面白いから笑うというのとは違っているようです。

不思議に何でも受け入れてしまう、緩みっぱなしのようで、だからこそそこに、襌の話でも受け入れてしまう、でもそれはわかったようで奥が深い、自分が持っているところまでしかわからないのですが、それでも面白いと思いました。


第1章 笑いの古典―瓢箪ころころ、鯰くねくね 

      
 《瓢鮎図》 池大雅       参考 これは国宝の如拙筆《瓢箪図》の一部です。

大雅はこの絵が好きで、描いたそうです。鯰の上に瓢箪を抱いた禅僧が乗っている、なんだか可笑しくなる感じが、心地よいような絵です。

一番最初の絵ですっかりその世界に惹きこまれました。

この絵については妙心寺展で見ましたので、こちらに書いています。
なまず
 

     《行脚僧画賛》 仙崖 
    この絵の賛は「お影でたすかる南無酒か如来」

瓢箪を抱え込んで嬉しそうに酒を飲んでいる行脚僧、思わず笑ってしまいますが、衣の線といい、足の指の立て方といい、うまい絵で、ここまでくると、「こんなになっては駄目だよ」って声が聞こえてきそう。  


第2章 無邪気な咲(わら)い―大雅のおおらかさ
 

《寿老四季山水図》 池大雅 五幅対 宝暦11年(1761) 

《雪天夜明図》   《江上笛声図》   《南極壽星図》  《高士觀泉図》   《山居觀花図》

この絵を見た瞬間ぱっと「汽笛一聲新橋」なんて読んでしまい、えっそんなはずないとよく見たら「長笛一聲人倚楼」でした。

この絵の中でやっぱり《江上笛声図》が好きです。青い雲の中から覗く月、そして芒がなびき、波も同じように揺れる、名月を見たあとの今の季節とぴったり、真ん中に壽老人不思議な絵です。


第3章 呵呵大笑(かかたいしょう)―幸せを招く笑い型


       
《腹さすり布袋図》 相阿弥 室町時代    参考《布袋図》 伝・牧谿 九州国立博物館

このおかしな顔、お腹をさする布袋さん、この絵は牧谿の模写だそうです。

でも時の権力者に愛され茶道具として掛け軸に選ばれたという。

   
   《鬼笑画賛》 仙崖 江戸時代  

鬼が笑うとは、弟子入りしたばかりの鬼が、先生が笑うのを見て腰を抜かしたとか。


第4章 達観した笑い―玉堂の極み

    
    《奇峯連聳図》 浦上玉堂 寛政5年(1793)頃

 
重文《雙峯挿雲図》浦上玉堂      下のほう拡大図

すごい迫力です。でも下のほうでは釣り人たちののどかな風景も。


第5章 知的な嗤い―蕪村の余韻


 
《龍山落帽図》 与謝蕪村 宝暦13年(1763)  拡大図

風で帽子を飛ばされる一瞬、9月9日の節句の宴、帽子を飛ばされても気づかなかった孟嘉の話(中国の故事)


第6章 笑わせてちくり―仙崖さんの茶目っ気


    
    《花見画賛》仙崖



      
    《猿侯捉月画賛》仙崖     《達磨画賛》 仙崖


仙崖さんのこういう絵は見ればわかるといった絵なのでしょうけれど、とれそうでとれない月〈池に写った月)、可愛い達磨さん、花のまだよく咲いてない花見、視点が面白いです。




    
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朝の散歩 9月15日

2011-09-15 21:04:45 | 日常
ゆうべ友人と話していたら、散歩は朝が素敵、5時すぎごろがいいという。起きられるかなと思っていたら5時すぎ、ぱっと目があいた。日はまだだけど空は明るい、しめたとばかり出かけました。涼しい風が吹き、まだ帽子もいりません。


日がのぼり始めました。東の空、ふと反対側を見ると月です。


“東(ひむがし)の野にかぎろいのたつ見えて かえりみすれば、月かたぶきぬ”

ふっと万葉集の、あの歌が浮かびました、あれは寒い頃でもっと朝早い時期の情景ですけど。
満月を過ぎて下のほうが欠けてますが、綺麗な月です。


いきなりすぐ近くで鳥が鳴き始めました。うっとりするような鳴き声、ガビチョウ(画眉鳥)のようです。長々と鳴き続けます。

特徴的な顔と、羽の色はわからず残念ですが、かなり大きい鳥で、声は間違いないと思います。


朝日の当たる景色、何か満ち足りた思いにつつまれました。

いつもの公園までのぼっていくと、もうすっかり青空。小鳥の声に上を見ると電線に止まっています。

月も一緒に撮れました。

小さい鳥でなんだろうと思ったのですが、どうもスズメのようでした。何羽もいました。

足元にはツユクサがいっぱい。

ああ、朝ってすばらしい!出かける予定のない日は、たっぷり歩くことにしましょう。みんな思い思いの格好で歩いています。


一昨日さんざん書いたのに、なんと葛の花を見つけました。それもたくさん花をつけていて、そばで見られたので、またアップしてしまいました。






よく見ると、実にたくましい花です。前あった建物を壊して大きな柵だけが残っているところで、バスの中からは葛の葉が見えてはいましたが、花には気づきませんでした。柵の下のほうに花がいっぱいついていたので、真上から撮ったり、いろいろです。
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