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琳派芸術 第1部 煌く金の世界 出光美術館

2011-01-29 23:00:40 | 美術
酒井抱一生誕250年 琳派芸術 第1部ー煌く金の世界  2011年1月8日ー2月6日〈日) 出光美術館

         

行こうと思いながらなかなか行けなかった琳派芸術、やっぱりよかった!という印象です。

第1部 煌く金の世界〈2011年1/8~2/6〈日〉 

1章  美麗の世界


左:《月梅下絵和歌書扇面》書:本阿弥光悦 下絵:俵屋宗達 江戸時代 細見美術館
右:《萩薄下絵和歌書扇面》書:本阿弥光悦 下絵:俵屋宗達 江戸時代 細見美術館

何にも言うことない美の世界です。

     
     《扇面散図屏風》 伝 俵屋宗達 江戸時代 出光美術館 右隻〈部分)


     
     《扇面散添付屏風》 俵屋宗達 江戸時代 出光美術館 右隻〈部分)


2章 金屏風の競演


   
     《四季草花図貼付屏風》 喜多川相説 江戸時代 出光美術館 右隻〈部分)

今回これにあっていいなあと、花の描き方が特に、喜多川相説、知らなかったのですが、図録の説明では、俵屋宗達、宗雪と続く俵屋工房の三世代目の後継者と考えられる絵師だそうです。



3章 光琳の絵画

       
    重文《太公望図屏風》 尾形光琳 江戸時代 二曲一隻  京都国立博物館

この絵は特に好き、どこがどうでとはいえないのですが、緑と金の曲線、太公望の、身体に力みがなくて、心安らぐ感じ、すてきです。


4章 琳派の水墨画

        
      左:《龍虎図》伝 俵屋宗達 江戸時代 双幅 
                              右:《白蓮図》酒井抱一 細見美術館

龍と虎なんとも人間のようで、笑ってしまいました。でもいい絵です。そして抱一の蓮の花、なんとすっきりとした絵でしょう。次は〈2月11日から)抱一が中心だとか、楽しみです。


琳派の工芸

  
  《鹿蒔絵硯箱》 伝 尾形光琳 江戸時代中期


  
  《蝦蟇流水蒔絵硯箱》 伝 尾形光琳 江戸時代中期

蝦蟇仙人が蝦蟇を肩に乗せています。沈壽官展のあとに行ったせいか、工芸品に目がいきました。
鹿の絵といい素晴らしいものです。


      左:《銹絵竹図角皿》 尾形乾山 画:尾形光琳 江戸時代中期
      右:《銹絵菊図角皿》 尾形乾山 画:尾形光琳 江戸時代中期

この竹の絵が最後にとても強い印象を残し、乾山・光琳の兄弟合作のよさをあらためて思いました。


HP     
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歴代沈壽官展 日本橋三越本店

2011-01-27 23:56:01 | 美術
薩摩焼 桃山時代から現代へ 歴代沈壽官展 日本橋三越本店 新館7階ギャラリー へ行ってきました。(1/27)
          1月31日までです。

この展覧会もういっぱいの人でした。その中に入って観ているうち、まあ、気の遠くなるような美しさに、圧倒されました。これほどのものが伝えられていたのかという思いで、ひとつずつ観ていきました。

第1部 桃山~江戸時代

         
    《白薩摩観音坐像》 九代 沈当栄 1772〈明和9)年 沈家伝世品収蔵庫
 
まずこういう仏像が並んでいて、おやっ、という感じです。


第2部 近代:明治~大正時代

         
    《錦手櫻島大根図蓋物》 十二代 沈壽官 1880-1900年頃 沈家伝世品収蔵庫

30センチもある大きな蓋物、いいなあ。野菜が見事、周りはきちんと描かれています。


         
左:《錦手牡丹菊図竹籠型浮彫花瓶》 十二代 沈壽官 1870年代 沈家伝世品収蔵庫
  〈これは江戸博の薩摩焼展にも出ていました〉
右:《錦手菊花浮上総飾三足花瓶》 十二代 沈壽官 1870年代 個人蔵

浮彫十二代沈壽官が考案した白薩摩の器面に施す彫刻技法。素地を深さ2mm.ほどに彫りこんで細かな文様を表し、陰影を見せるのが特徴。
浮上
土による様々な装飾物を貼付ける技法。

         


   《錦手籬菊流水図宝珠鈕壺》 十二代 沈壽官 1900-1910年頃 薩摩伝承館
   〈これは江戸博の薩摩焼展にも出ていました〉


         
《錦手菊花浮上総飾三足香炉》 十二代 沈壽官 1870年代 宮内庁三の丸尚蔵館


         
    《錦手朝顔形香炉 》 十二代 沈壽官 1900-1910年頃 沈家伝世品収蔵庫
    〈これは江戸博の薩摩焼展にも出ていました〉


        
  《錦手ネズミを見つめる母娘像》 十二代 沈壽官 1880-1900年頃 沈家伝世品収蔵庫


なんとも可愛いネズミを見つめる母娘とネコ。他にもいろんな像があり楽しめました。

一連のこういう作品に「捻り物」とありましたが、解説を見ると「ひねりもの」とは薩摩焼において、花瓶や壷といった実用の用途をもつ器以外の置物の人形などの造形物を指していう。とありました。
    
        
  《錦手舌切り雀民話置物》 十二代 沈壽官 1880-1900年頃 沈家伝世品収蔵庫

こんな置物があったら眺めて飽きないでしょう。スズメの逃げ回る?姿、竹のみごとなこと。


       
   《薩摩獅子乗大香爐》 十五代 沈壽官 2010年 沈家伝世品収蔵庫

十二代沈壽官の時代に描かれた下絵図を今回の展覧会のために十五代が現代に甦らせたものだそうです。

それにしても素晴らしいものです。これだけの緻密な描写、もう、全部観終わってすごい幸福感に満たされました。十五代沈壽官の透かし彫りや新しい虫などあしらった籠等も目を見張りました。

日仏交流150周年記念『薩摩焼』江戸東京博物館 2009年2月~3月 にあったとき、初めて大々的な薩摩焼の展覧会を知りました。そのとき出ていたものも大分あり、あらためて感動しました。


関連記事
 薩摩焼 江戸東京博物館
 九州古陶磁の精華〈田中丸コレクション) 茨城県陶芸美術館
       
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なぜ、これが傑作なの? ブリヂストン美術館 (その1)

2011-01-22 18:19:15 | 美術
『なぜ、これが傑作なの?』 ブリヂストン美術館 に行って来ました。(1/21)
        

見慣れたブリヂストン美術館のコレクションの中から選んだという傑作、まず興味がわきました。そこへ友人から招待券応募で当たったからと一枚頂いた券、万葉教室の終った後出かけました。2時半過ぎ、3時からギャラリートークがあると聞き、参加しました。〈ギャラリートークは毎週水・金の3時からあるそうです)

解説はこの「なぜ、これが傑作なの?」を企画された学芸員の貝塚さんでした。ギャラリートークは4人の学芸員の交代だそう、いつもギャラリートークは10人ぐらいしか集まらないのに、今日は多いですね、と第一声30人はいたかしら。

題名を決めるのにも苦労し、12点を選んだ。また作品によりバックボードを選んだが、色見本が小さいので、思った通りの効果が出なかったのもあるとか、それがこのマネの全身の自画像です。
       
       エドルアール・マネ《自画像》 1878-79年

このバックの色を再現できるわけではないのですが、こんなような色で鮮やか過ぎてしまった、もっと落ち着いた色にしたかったという説明でしたので、あえてバックをつけてみました。

マネは黒が鮮やかな人、色気の或る黒と思う。それまで絵とは筆あとを残さず描くのがよいとされたが、マネはわざと筆のあとを残した。ズボンなどの縞模様に見えるのもそうである。

マネの自画像は2点しかない。もう1点の自画像は売りに出され、サザビーで30億円で売れたという、そうするとこの絵はいくらだろうと、想像してしまうが、そういう想像は良いことだと思う。

またこの絵は鏡を見て描いている。洋服が左右反対だし、左足が悪かったのに、左足に重心がかかっていることなどでわかる。

次はルノアールです。
       
ピエール=オーギュスト・ルノアール 《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》1876年 

この絵のバックは服や靴下の青を使ってよかった例です。〈同じような青が出ませんでしたが、実物はほんとにぴったりでした)

これを描いたころのルノアールは、まだ売れないような画家だったが、この少女のお父さんが発注してくれた。ルノアールにとってはテストのようなものであったが、親に気に入られ続けて注文を受けた。2年後に描いた有名な《シャルパンティエ夫人とその子供たち》はメトロポリタン美術館にある。

この少女の絵は、肌色を描くのにパレットでつくらず、赤・白・青など混ぜないで描いた、これを筆触分割という。

モネに続きます。
       
       クロード・モネ 《黄昏、ヴェネツィア》1908年頃

モネはセーヌ川の付近にずっと住んでいたが、68歳で突然はじけ、ヴェニスへ行く。大運河から見た聖堂の向こうに日が沈む風景、青・オレンジ・青そして水に写るオレンジ・青、これが実にきれいだ。

セザンヌ
       
ポール・セザンヌ 《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》 1904-06年頃

原三渓の息子、原善一郎さんがこの絵をパリで買った。(1922年頃)
セザンヌが好きになるか、好きになれないか、この絵を見てわかるという。


       
ポール・セザンヌ 《帽子をかぶった自画像》 1890-94年頃     

セザンヌについてはかなりの説明があったのですが、△と○と□の話やほか、やっぱりセザンヌはすごかったという結びでした。


       
パブロ・ピカソ 《腕を組んですわるサルタンバンク》 1923年

1920年ごろから新古典主義時代といわれ、ピカソも写実的な絵を描いた。
この絵はピアニストのホロヴィッツが持っていたという。

追記:このほかにもかなりくわしい説明がありました。うしろに他の人物が描かれ薄く残っているというのはよく知られているけれど、もう一人描かれているそうです。

またこの絵は左右の肩のデッサンがくるっているし、下半身は細すぎる、でも全体的には赤と紫という強い色を使ったり、迫力がある、とか。

それで突然安井曽太郎の作品《金蓉》について、高階秀爾さんの書かれた文章『日本美術を見る眼』を思い出し、家に帰ってつくづく較べてしまいました。
                               参考
ただ自然な肖像画と思っていたのが、両方ともかなり変化されて描かれている、ということで、そこが強く印象に残る絵になっているのでしょうか。   


       
    パウル・クレー 《島》 1932年

シチリアに行く、夕日が落ちてゆく、火山の色。島の線が大まかに描かれる、線・点・色が同時変更、この線は一筆書きです。点がひとつずつ違う色で描かれる。

よくわかりませんが全体のハーモニー、不思議です、私は解説も見ないで、ずっと鳥の絵だと思っていました。


       
    ジャクソン・ポロック 《Number2,1951》 1951年

今最高の値段のつく画家だそうです。
キャンパスを床に平において、缶に入った絵具やペンキを筆などで直接したたらせて描いたりする。偶然に出来た模様が何に見えるか、黄色いのはレモンとか、何を描こうかではなく何が描かれたのかで判断する、意味は後から考える、などいわれました。

なお、2月1日(火)20:00~BS日テレで放映されるテレビ「ぶらぶら美術館」に貝塚さんが出演してるそうです。
BS日テレーぶらぶら美術・博物館

追記:この展覧会傑作12選、後は小出楢重《帽子をかぶった自画像》藤島武二《黒扇》アンリ・マティス《縞ジャケット》岡鹿之助《雪の発電所》の4点です。解説は1時間の予定を大分オーバーしていました。

なぜ、これが傑作なの? ブリヂストン美術館(その2)

HP
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仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護

2011-01-19 23:40:52 | 美術
仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護 東京国立博物館平成館 へ行ってきました。(1/18)

         
          2011年1月18日(火〉~3月6日〈日〉

初日に行こうと友人と約束し出かけました。薬師寺の門外不出といわれた『大唐西域壁画』が、平成館にやってくるのです、これは当然早くみたい、あの高田好胤師との約束で描き始められた壁画は、完成まで20年かかったそうです。完成したのは2000年12月、大変残念なことに、高田好胤師は1998年6月に遷化されてしまいました。

この展覧会は『第1部 文化財の保護と継承ー仏教伝来の道』
         『第2部 文化財保護活動の結実ー「大唐西域壁画」』
と分かれていて入り口はいつもと反対です。

第1部 難しそうなので音声ガイドを借りて、ゆっくりと見ました。
 序 章 平山郁夫 取材の軌跡 平山郁夫筆の参考の絵が並びます。
 第1章 [インド・パキスタン]マトゥーラ・ガンダーラ
 第2章 [アフガニスタン]バーミヤン
 第3章 [中国]西域
 第4章 [中国]敦煌
 第5章 [中国]西安・洛陽・大同
 第6章 [カンボジア]アンコールワット

ここまで説明を聞きながら廻ってきて《アンコールワットの月》を見てなんだかほっとしました。
  
      
    《アンコールワットの月》 平山郁夫筆 1993年 広島・平山郁夫美術館

第2部 いよいよ「大唐西域壁画」です。


薬師寺玄奘三蔵院の内部

西方浄土 須弥山の絵

この絵の素晴らしさに圧倒され、かなり離れたところから、ずっと眺めていました。思わず合掌の形です。ヒマラヤの山々が神々しく耀きわたっていました。

この薬師寺玄奘三蔵院は高田好胤師が写経勧進により伽藍を造営した。その頃の好胤師のことは、テレビ報道などでよく拝見し感動したのを覚えています。平山先生もそれからずっと、お忙しい合間を見て、現地に足を運ばれ、スケッチ・下絵・大下図など描かれて、完成させていったのですね。それも展示されていました。

この壁画全部が展示されていました。

順を追って並べてみます。

1 
《明けゆく長安大雁塔・中国》平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺
2 
《嘉峪関を行く・中国》 平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺
3 
《高昌故城・中国》 平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺
4の1 
《西方浄土 須弥山》 平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺
4の2 
《西方浄土 須弥山》 平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺
4の3 
《西方浄土 須弥山》 平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺
5 
《バーミアン石窟・アフガニスタン》 平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺
6 
《デカン高原の夕べ・インド》 平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺
7 
《ナーランダの月・インド》 平山郁夫 2000年 奈良・薬師寺

たくさんの壁画、朝の光からはじまって、インドの月の夜で終る、右側の月に照らされた道で大塔を拝する人物のシルエットは高田好胤師ではないかといわれているそうです。下絵には描かれていません。月の位置も右になっていました。とても緻密な描写です、こういう絵がとても魅力的です。

HP
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日めくり万葉集 林静一 1月19日

2011-01-19 10:52:54 | 美術
日めくり万葉集 1月19日〈第433回) NHKハイビジョン 午前7時55分~〈5分間) を見ました。
今日の選者は、画家 林静一さんで歌は、

 『天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ』
                           柿本人麻呂歌集より (巻7/1068)

林静一さんは漫画・イラスト・アニメーションも手がけてる方です。万葉集は恋の歌が多いと思っていたけれど、たまたま子供向けの万葉集の本を描いた時にこの歌を知ったという。

そうです、清川妙著『萬葉恋歌』去年復刻版が出ました。

林静一さんの絵がたくさん入っています。

私もこの歌が大好きでホームページの題に使っています。

今までにもとりあげられたことありましたけれど、今日の林静一さんにはびっくりしました。あわててメモをしましたので、違っているかも知れませんが、この歌から室町時代の屏風《日月山水図屏風》と同じような空間を感じた、歌の中に封じこめたイマジネーションを、どんなにもはばたいて?くれ、日・月のまるいような感じ、幻想的、広い宇宙空間、、、もしも太陽系がなくなり、他の太陽系を探して船出するような、未来のことまで感じる。
この歌、この絵から、そんな太陽系の未来までも想像してしまう、ことに驚きました。


重文《日月山水図屏風》〈左隻〉金剛寺蔵
       
       重文《日月山水図屏風》〈右隻〉金剛寺蔵

これは2007年サントリー美術館であった「BIOMBO」展で見てすごく印象に残っています。
左へ左へ流れてゆくような勢いが、いろんなこと想像させるのでしょうか。


HP
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『江』 姫たちの戦国 江戸東京博物館

2011-01-15 08:08:36 | 美術
2011年NHK大河ドラマ 特別展『江』姫たちの戦国 江戸東京博物館

     
2011年1月2日〈日)~2月20日〈日)

このチラシを手にしたとき正直あまり見たいとは思いませんでした。なんだかお姫様のお話みたいな印象を受けたからです。でも歴史秘話とか見て、3姉妹の長女があの「茶々」淀君で次女が「初」常高院、そして主役3女「江」は徳川秀忠の正室で、3姉妹の母は織田信長の妹「お市の方」と知りNHK大河ドラマ第1回を見て、行ってみようということになりました。

山の上ホテルのお教室のあと友人と二人で出かけました。(1/14)
とても見ごたえのある展示で、音声ガイドも鈴木保奈美さん(NHK大河ドラマの江の母「お市の方役」)でしっとりとしたいい語り口で、江の母として説明されました。殆ど登場人物の解説なので、わかり易く進めました。

そして帰ってから、図録のプロローグ「江の生涯」を見てさらに納得出来ました。
      
長いけれど引用させていただきます。
「江は不思議な人である。
父や伯父、そして義兄、義父、夫、嫡子さらには姉、これらの人々は教科書に名前が登場する。母や娘の一人は時代のヒロインとして扱われ、戦国時代小説では欠かすことのできない人である。そしていま、一人の娘は評伝がある。さらに孫は天皇に即位している。
戦国時代から江戸時代にかけて、江はこれだけの人々に囲まれていた。しかし本人についてはどれだけ知られていただろうか。ましてや、没後従一位を追贈された女性としては最高の栄誉を得た江である。にもかかわらず、江の人物像は殆どしられていなかったのではなかろうか。さらには、今に伝わるゆかりの品も極めて少ない。将軍正室にもかかわらずである。江とはそんな不思議な人である。」


東京展の作品リストをもらって入る。図録にあっても東京展に出ないのや、15日で展示替えになってしまうのもあります。たくさんの資料が集まったのですね。でも主役、江さんのは直筆が2点だけ、それも今出ているのは1点だけ、23日までです。

特別出品1

《江消息 常高院宛》 江戸時代前期  岐阜・栄昌院    (1月23日まで)

女性らしい美しい文字です。

1 江の父母と伯父
   江は天正元年〈1573〉に浅井長政と、織田信長の妹・市との間に生まれた。

         
重文 《浅井長政夫人〈市)像》 桃山時代 高野山持明院    (1月23日まで)

とてもうつくしい女性だったそうですが、この像を見てもよくわかります。
浅井長政の肖像は(この肖像と対になって伝わった重文の長政像)で、1月25日以降に展示されます。一緒に見たかったです。

浅井長政は天正元年〈1573〉信長に攻められて居城小谷城で自害します。この戦の最中に、江は生まれたのです。お市の方は子供たちを育てる為、城から脱出します。


母が嫁いだ柴田勝家
       
《柴田勝家像》 桃山~江戸時代 柴田勝次郎  (1月15日まで)

お市が再婚した柴田勝家像ですが、北庄落城直前の勝家の姿、凄まじい雰囲気です。




《賤ヶ岳合戦圖屏風》 江戸時代中期 六曲一双〈右隻〉神奈川・馬の博物館

この合戦で秀吉が勝家を破り、信長の後継者として、全国統一への第一歩を踏み出した戦いであり、浅井三姉妹にとっては母・市、それに義父・勝家を失う原因になった戦いです。


江の伯父・織田信長
        
   《織田信長像》 江戸時代 京都・大雲院    (2月4日まで)

狩野永徳筆の信長像〈大徳寺)は、東京展には出ていません。
この絵は神格化した信長の画像と考えられているそうです。


2 江の姉・茶々が嫁いだ豊臣家

秀吉                      姉・茶々
  
左:《豊臣秀吉像》 桃山時代 京都・誓願寺      (2月4日まで)
右:名古屋市指定文化財《高台院〈おね〉像》 寛文6年(1666) 名古屋市秀吉清正記念館       (1月15日まで)

3 江の姉・初と京極家


4 江が嫁いだ徳川家

江                        江の夫徳川秀忠
  
左:《徳川秀忠室[浅井氏]画像〈伝)》大正2年(1913) 東京大学史料編纂所  
 (1月15日まで)
右:《徳川秀忠像》 江戸時代 奈良・長谷寺


江の息子徳川家光の乳母・春日局
        
     《春日局像》 江戸時代 京都・麟祥院  (1月23日まで)


江の娘たち

常総市・指定文化財《千姫〈天樹院〉姿絵》 江戸時代 茨城・弘経寺 (1月23日まで)

千姫〈1597~1666〉は、徳川秀忠と江の長女。7歳で豊臣秀頼に嫁ぐが、大坂夏の陣で豊臣家が滅亡する直前に大坂城を脱出、のち本多忠刻に再嫁した。猫が可愛い。


江の姑・徳川家康
       
  《徳川家康像》 江戸時代 京都・上徳寺 (1月23日まで)


次の部屋はもうびっくりです。
      
 《崇源院宮殿(くうでん)》 寛永5年〈1628〉9月15日 東京・祐天寺

中をまじかで覗きこむことは出来ませんが、少しずつ廻りながら見ると宮殿内部には素晴らしい絵が描かれていました。

     
     《宮殿内装画の一部》

殆ど肖像画ばかりになりましたが、それがとても面白かったので、他のところは展示替えがすんだころもう一度、行ってよく見たいと思っています。



ミュージアムで山口晃の描いた江の像、本の表紙になり、絵ハガキや、ファィルにもなっていました。
     山口晃の江の絵
これから演じられる江さんは、どんな人なのでしょうか。とても楽しみになってきました。


ゆっくり皆で昼食をとってから行ったので、着いたときもう3時ちかく、それから2時間半はかかったでしょうか。済んでちょっと一休みしてるうち、ドアはしまり、あわててロッカーへ、もう外は真っ暗、それにちょうど国技館でお相撲がはねたところ、駅はごった返していました。
総武線で座れたのでそのまま三鷹まで、中央線に乗り換えて帰り、久しぶりラッシュの凄さに遇いましたが、まあ満足感でいっぱいでした。

HP
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冬の日の記録 

2011-01-11 17:56:58 | 日常
2011年1月7日から10日にかけての記録です。目覚めてカーテンをあけると、明けの明星が目に飛び込んできました。寒い、でもベランダへ出て写してみました。



1月7日6時15分、出かける日は早起きです。6時半、朝の支度をしながらのぞくと空は青く池は氷っていました。金星はもう見えません。


1月9日8時35分、毎日池が氷っていて同じような光景、氷ると全て美しく見えます。



1月10日、池の近くまで降りました。真っ青な空、ススキが光って、向こうには高いマンションも木々の間に見えます。葦も光って優雅です、この辺から氷はどんどん解け始めます。朝の気温は部屋の中で8度か9度、温まるのに時間がかかりますが、日が照れば温室のよう、ストーブは要りません。



1月10日、太陽は池の端まで来ている時間、散歩を続けます。鳥が鳴き始めたので上の方へ、何羽かいてなき交わしてますが、動きが早くて、やっと一羽だけ。



通路にも小鳥が2羽、写そうとしたら、あっという間にとびたちました。かろうじて白い影、最近小鳥たちのさえずりが、ひびきます、春はもうそこまででしょうか。



さて、ここからはバスに乗ってダイヤモンド富士が今日見えるところを、チェックして出かけました。バス5分ぐらいのところです。

崖の上とあったのでどうかなと思いましたが、バスどおりからちょっと入ったところでした。でも、はじめ富士山が全然見えなくて、他の人がシャッターきってるので、かまわず写してみました。
残念なことにこの場所の富士山は、上の方がちょっと見えるだけだったのです。


雲がかかっていて最後まで富士山を確認できない始末。沈んでから見たら、やっと見えましたけれど、右半分だけしか見えないところでした。でも、殆ど真上に太陽が沈みました。雲がなければダイヤモンド富士が撮れたかもしれません。16日頃まで順々に移動する太陽、行ける日があるといいなあと思っています。ダイヤモンド富士が撮れるかと、そわそわする毎日です。


太陽の沈んだあとの富士山は、半分でも素敵でした。


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いきいき2011年2月号が発売されました。(清川 妙、掲載)

2011-01-10 23:47:32 | 読書(清川 妙)
いきいき2011年2月号が発売されました。(清川 妙、掲載)

        

      今月から待望の清川 妙の新連載がはじまりました。

        清川 妙 連載 第1回 ・言葉の森

        きれいな言葉遣い。
         映画「クレアモントホテル」から

         岩波ホールで2月上旬まで公開中です。
         私も見てきましたが、素敵な映画です。
     でもこれを読んでいると、その素敵さが拡大され、はっとします。


: この雑誌は書店では扱っていません。「いきいき」のお申込はこちらから

HP
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山口晃展 銀座三越8階

2011-01-08 23:37:23 | 美術
山口晃展 銀座三越8階催物会場 に行ってきました。(1/7)



昨日、河井寛次郎展を見て、その足で銀座まで歩いて行きました。久しぶり歩いていい気持ちで、おしゃべりしながら、あれこんなに近かったっけ、銀座の三越は殆ど入ったことなかったので、入ってからまごまごです。

山口晃さん、本などでもよく拝見しますが、展覧会を見るのははじめて、独特のきれいな線、細密画のような絵、構図、色、とにかく楽しみました。

ただ好きな絵ハガキなどを買ってきました。


《百貨店圖 日本橋 新三越本店》 2004

お江戸日本橋、ここから見るとちゃんと富士山が、七つ立ちの風景です雲の縁が赤い!北斎の《富嶽三十六景⒈》とも重なります。すべて日本橋が起点、昔も今も、さすが百貨店三越の面目躍如です。


 
左:《ミシチェンコ少将》 2002 「日清日露戦役戯画」原画より
右:《水戸名所圖畫 偕楽園》 2004

      
      《東京タワー》 2010

あらためて感じる東京タワー、堂々として新鮮です。赤の色のきれいなこと、あかね雲? 二つに分けると、高さを意識できない、ちょっと折ってつなげたり、帰ってから楽しみました。しかしいろんなもの描かれていますね。

      
      《子の字引留行形柱》 2010

これは素晴らしい!帰ってから絵葉書を虫眼鏡で観る、いろんな物が観えてきます。次々と新しい発見、寛次郎さんのどんなものにも美は存在すると重なります。



《最後の晩餐》 2008  (ファイルです)


追記
じつは好きな《厩圖》の長い絵ハガキも買ってきたのですが、この絵どこかで似たのを見たなあと思いだし、そうだサントリーの「BIOMBO展」に出ていた、でもなかなか図録が見つかりません。すっかり遅くなってしまいました。

参考 これはそのときサントリーに出ていた東博の重文《厩図屏風》室町時代〈16世紀)です。



上は全体圖〈六曲一双〉 下は部分図です。
《厩図屏風》は三の丸尚蔵館のも出ていました。やはり〈六曲一双〉室町時代のです。


そしてこちらが山口晃の《厩圖》です。

《厩圖》 2001

素晴らしい絵ですね。現代に置き換えるとこうなる?すごい発想です。16世紀から構図を借りて、あとは自由に、でも見た瞬間これどこかで見たとすぐわかる、自由自在さ時空を飛んでいます。

それで「さて、大山崎」の図録も求めて、
                大満足でした。

HP
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河井寛次郎 日本橋高島屋8階ホール

2011-01-07 23:57:46 | 美術
生誕120年『河井寛次郎』生命の歓喜展 日本橋高島屋8階ホールへ行ってきました。(1/7)


2010年12月27日〈月)~2011年1月17日〈月)まで 右:河井寛次郎展図録

今回の展示はおもに河井寛次郎記念館からのものです。蔵が書いてないのは記念館からのもの。


河井寛次郎、とても素敵と友人からお知らせ頂き、7日とにかくどこかへ行こうと、電車の時間だけ決めていた友人と早速出かけました。
20年ほど前、京都の河井寛次郎記念館にでかけ、すごい印象が残っていましたが、そのときは大きなものが中心で、今度若い頃からのを拝見し、大変ショックを受けました。こんなにも素晴らしい作品を残していたのかと。

河井寛次郎は1890年〈明治23〉、島根県安来市の生まれ、東京高等工業学校〈現・東京工業大学〉窯業科で学び、卒業後は京都市立陶磁器試験場で釉薬を研究。1920年には京都市五条坂の清水六兵衛の窯を譲り受けて作陶を始め、翌年高島屋で初の展覧会が行われました。(チラシより)


         
         《愛染鳥子》  大正10年〈1921〉頃・31歳頃 個人蔵

         
         《三彩鳥天使水注》 大正12年〈1923〉33歳頃

         
         《孔雀緑黒花文耳付壷》大正11年〈1922〉32歳頃 個人蔵

         素晴らしい色と図柄です。


         
         《辰砂刷毛目扁壷》昭和12年〈1937〉47歳頃

ここまでだって驚きの連続でしたのに、ここでもうすっかり入れ込んでしまいました。動けなくなってしばしこの前でため息です。こんなにもうつくしい辰砂の色と形状。


         
         《白地草花絵扁壷》昭和14年(1939)49歳 京都国立近代美術館蔵

この壷はミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞したもの。高島屋の川勝堅一が本人に黙って出品したそうです。
川勝コレクションとして京都国立博物館に寄贈された、425点にも及ぶ河井作品は、同館に所蔵されています。


         
        合作《松陰人物図扁壷》画:山岡千太郎 造:河井寛次郎 昭和16年〈1941〉頃

         
         《花深処之頌》〈軸)棟方志功作 昭和48〈1973〉年頃

   
   左:白瓷人物文壷《誕生歓喜》大正4年(1915)25歳頃
   右:《葡萄狐図壷》大正5年〈1916〉26歳頃 個人蔵

この《誕生歓喜》 5人の女性のうち二人しか見えませんが、生まれたてのピンクの玉に手を合わせ、なんともほほえましい、ぐるりと見たかったけどここには鏡もありませんでした。
《葡萄狐図壷》 この狐のかたち、葡萄のかたちすてきですね。

         
         木彫《猫》 昭和12年〈1937〉47歳頃

一人娘の須也子の飼い猫「熊助」がいなくなり、少女の須也子が悲しみに沈んでいた時に生み出されたもの、そのとき河井は「熊助がいなくなって悲しいだろうが、猫そのものの生命体は死なないから心配しなくていいんだよ」という言葉を残しているという。

この《猫》について『藝術の国日本ー画文交響』芳賀徹著でくわしく述べられています。『娘が語る陶工河井寛次郎』の項です。最初にこの展覧会を見てこられ、お知らせくださった友人が、思わず歓喜の声を上げてしまった、というのがわかります。私も思わずこれだ!と駆け寄るようにして前に立ちました。
そしてこの「猫」制作が寛次郎のその後のたくさんの木彫りの仕事のきっかけになったという。


         
        《白地花手文鉢》昭和26年〈1951〉61歳頃


追記
   
河井寛次郎記念館 編集発行:河井寛次郎記念館 撮影印刷:㈱便利堂 文責:荒川玄二郎
絵ハガキとしても使えるようになっていますが、説明もあり大事にとってありました。

これは1987年〈昭和62〉に記念館を訪ねたときのものです。女学校同期の旅行会だったのですが、友人に従弟がいるからと誘われ5人で行き、その従弟さんの案内で見学しました。その方がどうして?と今になってお電話したら、河井寛次郎さんに惹かれて、大学出る寸前進路変更して、寛次郎さんに師事してしまったそうです。寛次郎さんてほんとうにすばらしい方だったのですね。
棚の真中に木彫《猫ちゃん》がいます。

HP
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