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シャルダン展 ―静寂の巨匠 三菱一号館美術館

2012-09-15 23:46:45 | 美術
シャルダン展ー静寂の巨匠 三菱一号館美術館へ行ってきました。(9/14)

      

夏休み明けの清川先生の古典教室、まだ暑いけれど、いそいそと久しぶりの通勤電車で出かける。混んでても人声もない沈黙の電車ちょっと不気味、始発まで行って乗り座って一時間、まあ一眠りできます。

先生もお元気でいつものとおりにこやかに、そして最新作8月24日発売の『91歳の人生塾』が在庫切れになったとのご報告、思わずみんなが拍手、2版が出るまで、今書店にあるだけだそうです。

そのあといつものグループで、大いにおしゃべりしながらの楽しい昼食、2時近くやっとそれぞれ帰途へ。

私は他の友人と二人で三菱一号館美術館へ、もう5分と歩けないような暑さで、タクシーで、でも運転手さん三菱一号館美術館を知らないというのでびっくり、そうまだ2年ぐらいしか経ってないんだっけ、まあわかりやすいところなので、すぐついたけど。

郵便局も立派に建てかわったし、東京駅も完成に近い、本や何かで重いカバン、もういれられないと、とデジカメも持たずに出て失敗、図録も買えないしまつでした。

どうも余計なことばかり、でもばっちり観て来ました。よかったです。作品の数は少なかったのですが、あの建物にぴったりで、はじめてこの美術館に来た友人は、贅沢な空間だとまず感心していました。

シャルダンって少しはみた記憶がありましたが、それははじめのほうの絵だけで、あとはこまやかに、身近な生活の様子、台所、果物などの静物、優雅な婦人や子どもなどが、丹念に描きこまれ、みれば観るほど離れがたくなる絵ばかり、夢中になって時間の経つのも忘れていました。

   第一部 多難な門出と初期静物画
   第二部 「台所・家事の用具」と最初の注文制作
   第三部 風俗画ー日常生活の場面
   第四部 静物画への回帰

  シャルダンの影響を受けた画家たちと《グラン・ブーケ》三菱一号館美術館のコレクションから
    という構成です。

第一部から  
   《ビリヤードの勝負》 1720年頃
   《昼食のしたく(別名)銀のゴブレット》 1728年以前
   《死んだ野兎と獲物袋》 1730年頃
      など

第二部から
   《肉のない料理》 1731年 ルーブル美術館
   《肉のある料理》 1731年 ルーブル美術館
 というのが対になって並んでいました。肉のない方は、真ん中に魚がぶら下がっていて、肉のある方はもちろん肉がぶら下がっていました。謝肉祭前後のしきたりを描いたとか。

第三部から
   《買い物帰りの女中》 1739年 ルーブル美術館


      
      《食膳の祈り》 1740年頃 ルーブル美術館

この絵はもう一枚同じようなのがあり、それは《食膳の祈り》 1744年作でエルミタージュ美術館蔵でした。


      
  《セリネット(鳥風琴)》 1751-1753年(?) ニューヨーク、フリック・コレクション        
  とても素敵な優雅な1枚です。セリネットの鉤の手を廻しながら鳥かごのカナリアに鳴き声を教えている様子。柔らかな光に満ち、カナリアにも光が。



    
    《良き教育》 1753年頃 ヒューストン美術館
   優しい、慈愛に満ちた素晴しい雰囲気です。窓から射す光の描き方の見事さ。


第四部から

      
      《カーネーションの花瓶》 1754年頃 スコットランド国立美術館
   (45.2×37.1)の小さな絵ですがデルフト焼の花瓶にバックの色といいすばらしい!
    いっぱいの花です。


    
    《木いちごの籠》 1760年頃 パリ、個人蔵
   何も言うことありません、食い入る様に長いことながめていました。


    
    《桃の籠》 1768年 ルーブル美術館
   不思議な桃の描き方、籠の下にナイフが刺してあり、むきかけの胡桃、コップ、
   静に光が差し、何か胸をうちます。


最後にシャルダンから影響を受けた画家の絵(三菱が夢見た美術館)と(ルドンとその周辺)の時初公開されたルドン《グランブーケ》を。

 
左:フランソワ・ミレー《ミルク缶に水を注ぐ農婦》 1859年
                 右:ポール・セザンヌ《静物(りんご)》 1879-80年頃


 
左:アルベール・マルケ《トリエル、晴れた日》 1931年頃
                     右:オディロン・ルドン《グランブーケ(大きな花束)》
                      《グランブーケ》についてはこちらをどうぞ
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6 コメント

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Unknown (sony)
2012-09-16 08:23:15
芸術の秋です!いい展覧会が見白押しです。さすがすぴかさんは目の付けどころが違うし、出足が早いです。シャルダンの大々的な展覧会をボストンでみたことがあり魅了されてからの大ファンです。今回は是非にと思っているところですが、目の手術をし、一か月は焦点が定かではなく少々お預けです。そんなときにいい記事に出会いうれしかったです。良くなったらポール・デルヴォもリヒテンシュタインも・・・と楽しみにしているところです。いつも素敵なコメントを楽しんでいます。
Unknown (きたがわ)
2012-09-16 13:18:47
シャルダン展、私が一番感動したのは、「羽をもつ少女」。2点ありましたが、個人所蔵の方が格段に素晴らしく、絵具の状態も完璧で、フェルメールには無い柔らかさと近代性を感じました・・・。所蔵者の意向で、カタログ以外一切の複製が許されていないのが残念です。
あとはやはり静物画が見事。構成主義者のように丹念に画面を組み立てていますよね。
Unknown (すぴか)
2012-09-17 10:43:08
きたがわさん
こんにちは。コメントありがとうございます。

「羽をもつ少女」私も大好きで2点をいったりきたり長いこと
楽しみました。個人所蔵のほうが素晴しかった!当然絵ハガキあると思ったらなくてがっかりでした。

今回のカタログも全部は出てないようで、もう一つ是が非でも欲しい絵があったのにのってないし、絵ハガキもない。観た記憶を長くとどめたいのってありますよね。

でも静物画がこんなに感動をくれるなんて、絵とまじかに対面できるあの空間、三菱ならではと感謝しました。
Unknown (すぴか)
2012-09-17 10:58:15
sonyさん
こんにちは。コメントありがとうございます。

目の手術お見舞い申し上げます。普通に戻られるまで一ヶ月もかかるのですか、大変ですね。お大事に。
私も眼科には月一度行っています。確実な点眼が唯一進まない方法なので、気を使います。

ボストンでのシャルダン展なんてすてき!私は今までまとめて見られる展覧会に行ったことがなく、シャルダンがこんなに素晴しいなんて、今回やっと実感しました。

行きたい展覧会もかなりセーブして、出来るだけ見たいものは早くと、でもこの夏は暑すぎてぎりぎりのが多かったけど。

いよいよ秋到来、予定を立てるのは楽しいです。
Unknown (oki)
2012-09-30 18:41:31
台風の日に行きました、つまり今日。
お陰でお客様も少ない。
シャルダンは再婚したんですね、二番目の妻はブルジョアと言うことで、贅沢したようですね。東洋の陶器が描かれた絵もありましたね。
総じて、風俗画は静物画より上と言うのに、静物画に回帰したところが面白いですね。
図録は、長椅子にも置いてあったから、ご覧にはなられたでしょうが、読むところ多しです、三菱一号館の意気込みが伝わります。
Unknown (すぴか)
2012-09-30 23:21:54
okiさん こんばんは。
台風ももう通り過ぎたのかなと思いながら、でも今日三菱にいらしたのですか、えらいなあ!
今日は午前中団地の防災訓練でした。
あの図録は欲しかったけど、右手はリンパ節をとってしまっているので、重いもの持ったり注射など厳禁なのです。
再婚してブルジョアになったなんて、でも絵がガラッと変わってましたね。その後にまた静物画、終りのほうのは特に好きでした。やっぱり図録買ってこようっと思ってます。

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