Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

女性の権利と幸せの色

2010-09-02 14:33:40 | フィンランド

フィンランド人の友人から「仕事場へ来ない?」と電話をもらう。彼女は建築まで手がけるデザイナー、常に新しいことや最先端を求めて勉強をかかさない。そして確実にキャリアアップしている逞しくたおやかなフィンランド人女性。昨年会ったときは「大きなイベントを任されている」と言っていたから、最近はどんな仕事をしているのかとても興味があった。

訪ねたハカニエミの仕事場は社会民主党の本部。フィンランドの元首は女性のハロネン大統領、10年前に選ばれたときは女性の大統領は世界中でニュースになった。6年任期で現在2期目だが、今年就任した首相も40代の美女、政界の半数は女性が占めている。フィンランドは世界で初めて女性参政権を獲得した国だが、その背景には外では男性と同じように労働し家庭でも働く不公平から解放されようと立ち上がったことに始まる。

ところで彼女の仕事。毎年仕事のテーマカラーが彼女のいでたち。頭の色から靴までその色に染まるが、昨年はパープル、その前は赤だったり黒だったり白だったり…。今年は? と待っていたら、濃いピンクいわゆるショッキングピンクで現れた。私の大好きな色に髪も染まっている。彼女のオフィスもピンクだらけ、「何してるの?」「女性の権利獲得110年の記念イベントプロジェクトマネージャ」。カタログや本の出版、展示パネルやCD製作、アクセサリーやスカーフのデザインなど多くの仕事を手がけ、「すごい仕事量だけど面白い、楽しい」と生き生きしている。イベントのテーマカラーがショッキングピンク、なるほどと納得。



女性の幸せについての話は、権利の国フィンランドならではだが、権利主張ばかりとも思えるこの国の女性たち。その主張が通らない現実は愚痴と文句の繰り返しで、うんざりすることが多い。幸せさがしは遠くにあって憧れる? きっと日本なら優しい淡いピンク、でもフィンランドははっきりした濃いピンクと思いながら、来年の再会を約束してオフィスをあとにした。