ママ研究者~人生まだまだこれから~

製薬会社で新薬開発に挑む研究者。2人の息子(6&0歳)がいます。ママ研究者(今は臨床系)、日々の思いを綴ります!

研究の3C

2008-08-05 05:46:02 | その他
8月4日の朝刊の31面(科学)に、米ハーバード大医学部准教授の方の、日本のiPS研究に対するコメントが載っていました。

エントリーその3で取り上げたように、私は最近の「研究のトレンド風潮」、について考えていたので、ちょっとタイムリーな話題でした。

記事には、
「iPS細胞は、病気の治療や新薬開発に大きな進展をもたらすと期待されている。しかし、がん化の危険を減らしたり、狙った細胞に分化させたりする研究は始まったばかり。臨床応用につなげるには、地道な研究の積み重ねが欠かせない。
と書いてあります。
キム・カンスー准教授は、
「過度な期待は科学者にとってプレッシャーになる。韓国の事件を教訓にしてほしい」と、国際シンポジウムで来日した際、過熱気味の日本のiPS細胞をめぐる状況にふれて、こう忠告したそうです。
韓国では、2年前のES細胞ねつ造事件から、いまだに科学者に対する不振が根強いそうです。

「研究には、
 競争(Competition)
 貢献(Contribution)
 協調(Collaboration)
 の3Cが大事。

 国際的視野に立ち、そのバランスをとることです。」
とキム准教授はのべています。

これも、一種の「フレームワーク」といえそうです。
よーく覚えておこうっと。

日本がリードするiPS研究の盛り上がりは、私はとても喜ばしいことだと思います。
ただ、律速段階となるのは「応用に向けた地道な研究の積み重ね」であって、こういうところにも、是非、たくさんの研究費を助成してほしいなぁと思います。

社内でも同じようなことを経験することがあります。つまり、現実的な創薬テーマに関しては、厳しいコメントをいただくことが多いのですが、応用までの道のりが長い「夢研究」になると、意外と批判されなかったり・・・。ちょっぴり不思議です。

自分の研究が「地道だけど重要であること」を、他者に理解してもらい、研究費やマンパワーをつけてもらう。これも研究者に求められる能力のひとつなんでしょうね。

これからは、たまに、研究の3C、振り返ってみよーっと♪

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3 コメント

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サイエンスにもフレームワーク♪ (ちえこまま)
2008-08-05 07:36:25
勝間さんのフレームワーク力を読んで,
「サイエンスにもフレームワークを」と思っていたので,私のこころにどんぴしゃきました.
前回のシリーズものにも,コメントしたい~,と思っていましたが,怒濤の続々エントリに,こちらがついていってない状態です.^^;;; すごいアウトプット力ですね.
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Unknown (myu)
2008-08-05 11:09:38
私も研究の3Cを考えてみようと思います。
勝間さんのフレームワーク力もいつか読まねば!
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Unknown (ママ研究者)
2008-08-06 06:03:02
フレームワーク力、読んだはいいけど、ぜんぜん実践できていなくって。新しいのを考えるのはちょっと難易度が高いんで、まずは、研究などに応用できそうなものを集めてみることにしました!

> 怒濤の続々エントリに,こちらがついていってない状態です.^^;;;

今は、無性に書きたいことが多くって・・・読み返すとひどい文章が多いですが。
時間が過ぎると忘れるんで、いろいろ思いついた時に、どんどん書く!を実践中♪です。
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