文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

もし日本が将来、核で恫喝されたり、本気で核攻撃されたりしたら、岸田という政治家は日本の歴史に対して責任を負わなければならない。

2022年12月30日 14時44分14秒 | 全般

随分前に、世界中のプリマから大変な尊敬を受けているモナコ王立バレエ学校の老女性教授が来日した。
その時に彼女が芸術家の存在意義について語った言葉である。
『芸術家が大事な存在なのは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する事が出来る唯一の存在だからです。』
彼女の言葉に異議を唱えるものはいないだろう。
高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであるだけではなく、戦後の世界で唯一無二の芸術家と言っても全く過言ではない。
一方、大江、村上、平野等、作家と称する人間達、自分達を芸術家だと思いこんでいる人間達の多くは、芸術家の名にも値しない存在なのである。
何故なら、彼らは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する、どころか、朝日新聞等が作り出した嘘を表現して来ただけの人間達だからである。
彼らの様な存在は、日本に限らず、世界中の国においても同様なはずである。
つまり、真の芸術家とは、極少数しか存在していないのである。
私が、今の世界で、最もノーベル文学賞に相応しいのは、高山正之を措いて他にはいない、と言及している事の正しさを、本著も、痛切に証明している。


p244-p264

核による反撃能力を持つ
高山 
先に述べたように、これまでに中国を占領支配した「四夷八蛮」のうち、日本だけはまだ「溶かし込めていない」のです。
それを溶かし込まないと、王彬彬みたいに、日本語が自分たちの思索の原点に入ってくると困るわけです。 
中国は満洲人の支配を受け入れた結果、満洲服をいまはチャイナドレスと呼んで、まるでもとから中国人の衣装だったかのように扱う。
満洲族の服なのに漢民族は「中国服ですよ」といって疑わない。
「ジンギス汗は中国人ですよ」というのも、モンゴルを奪取したから言えるんです。
そしてチョモランマ、エベレストも俺たちのものだと公言できるのも、チベットを支配下に置いたからです。 
そういうことを考えると、文化面で、中国人の学者が鳥肌が立つような思いをするのは、やはり日本語で思索しているという屈辱。
20世紀の混乱に乗じて中国を占領した日本だけは、まだ取り込めていない。
屈辱を取り除くためには絶対に日本を溶かし込まないと、彼らの腹の虫が治まらない。
核の3発でカタがつくんだったら、彼らは平気でやるかもしれない。
自分たちは痛くもかゆくもないから。
石平 
だから日本は、核シェアでもいいし、核ミサイルを積んだ原子力潜水艦を投入してもいい。
どういう形でもいいから反撃する能力を持つこと。
核というのは、それを持つことで、攻撃されなくてすむ。何も進んで使うことはない。持っていればいい。 
高山 
そう思うと、ウクライナが核放棄せずに何発か残していたらよかったのに。
ウクライナが核を発射したら、モスクワは一発で吹っ飛んじゃう。 
石平 
日本は唯一の被爆国で2発も喰らいました。
だから、この次日本に喰らわそうっていう国があるんだったら、こっちは報復どころか先制攻撃も辞さないという正当な論理の立て方をしなければ。
日本にはその権利があるのだから。 
高山 
唯一の被爆国の権利ですね。
いま、アメリカが言い始めたのは、当時、日本は核実験に成功していた。
だから、それが完成する前にやっつけなくてはならなかったと、それを原爆投下の口実にしようとしている。 
石平 
実際にどこかで実験していたのですか? 
高山 
いや、実話じゃないので。
ただ、彼らはそれをいまの北朝鮮の島で実験したと言っている。実にもっともらしい。
実際に日本はイェローケーキを作ってウラン235の濃縮にも着手していました。
それで1グラムのウランがTNT火薬1万5千キロの爆発力があることも確かめている。  
ただ問題は、核濃縮をするのに遠心分離法でもガス拡散法でも大量の電力を喰うこと。 
電力が豊かなアメリカはできるんだけど。
では日本で豊かな電力があるところはどこか。  
この話がよくできているというのは実はそこで、そのころ鴨緑江に世界最大の水力発電所水豊ダムが出来上がった。
それでいまの朝鮮に核濃縮プラントを作り、電気を使い放題で濃縮をやったというふうになっている。
実験には後のノーベル賞受賞者、湯川秀樹と朝永振一郎が当たりますが、湯川が、「お前はいい」といったので、朝永は途中までしか参加しなかった。
結局、原爆は未完成のまま終戦を迎えたんですが、完成のとば口に立っていたことは間違いない。
でも「こんな悪魔の兵器を作って、アメリカは本当にこれを人の上に落とすのか」と日本人関係者は考えたそうです。
そこが日本人らしいところ。 
石平 
でもアメリカ人はためらいなく落とした。それが現実というものです。
岸田首相は 核の保有をためらっているようですが、もし日本が将来、核で恫喝されたり、本気で核攻撃されたりしたら、岸田という政治家は日本の歴史に対して責任を負わなければならない。 
せっかく、安倍元首相がそこまで持ってきたのに、それでも岸田首川が曖昧にしたら政治家の資格がない。
政治家というのは、やらないことが最大の罪になるときがある。 
高山 
だから、参院選挙で大勝利したいま、岸田がやるかどうかが問われている。
石平 
本人がすでに公約したはずの憲法改正は自分の任期内にやること。これをやらないことは絶対に許されない。
そして岸田政権のもう一つの課題は、この核問題に対して真剣に立ち向かうことですね。 


 



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