大雪で思い出すのは

店を始めて間もない頃に大雪の日がありました。そしてその時の事を忘れるぐらい日が経った夏のある日、傘を持った若い女性が来店され開口一番に「この傘をずっと以前にお借りしてそのままにしてしまいました。申し訳ありません。」と言われて、私はよく覚えてなくて、とりあえず傘を受け取り「それはどうも、わざわざありがとうございます」と言いつつ、頭の中はハテナ❓マークがいっぱい。そして少しの間、彼女とお話しして行くうちに、やっと思い出しました。そうそう、結構な雪の日に店の軒先で佇む女性が居て、何か配達してる様子でしたが乗り物もないし傘もなかったので、店内に案内した後、傘をお貸ししたような、、、ぼんやりした記憶です。その方の話によると急に大雪になってしまい寒いし傘はないしでとても心細かったそうです。貸した傘を忘れるぐらいの私なのでそんなに感謝されてるとは思いもよりませんでしたが、こうして忘れた頃に訪れてくれたのがなんだか嬉しくて、心がほんわかしました。結局、お名前も伺わずそれきりになりましたが、今日のような大雪の日は彼女の事を思い出します。お元気かな？